ねぇ聞いて〜。あたし、リア。
14歳のキャバリアで、ちょっと甘えん坊で、ちょっと頑固なお年頃。心臓がドキドキしやすくなる「僧帽弁閉鎖不全症」って病気を持ってるから、毎日お薬を飲まなきゃいけないの。
でもさ、お薬って、なんか苦いし、ニオイも変だし、口に入れると「うぇっ」ってなるんだよね。パパが「リア〜、お薬の時間だよ〜」って呼ぶと、ついプイって横向いちゃう。だってイヤなんだもん。
でも、でもね。おやつの袋が「カサッ」って鳴ったら秒速で走ってくの!ジャーキーとかボーロとか、お肉のにおいやあま〜い匂いのするおやつは大好き♡だからパパは、いつもそのおやつにこっそりお薬を隠してくるんだ。
これってズルくない?って思うけど、気づかないふりして食べちゃうこともあるし、たまに気づいて「ペッ」って出しちゃうこともある。
今日はそんな、あたしとパパのお薬バトルと、その中で見つけた「おやつと仲良く投薬するコツ」をお話しするね。
お薬イヤイヤなリアの日常
あたし、毎日ほぼ同じ時間にお薬の時間っていうイベントがあるんだよね。
朝ごはんが終わって、ちょっと落ち着いたころにパパが「さ、リア。お薬飲もうか〜」って、優しい声で言ってくるの。
でも、その声が聞こえた瞬間、あたしの耳はピクッて動くんだけど、体はソファの奥にススス〜って移動しちゃう。
だってさ、薬ってにおいがもう独特なの。パパは「ほら、ただの小さい粒だよ」って言うけど、犬の鼻はすごく敏感なんだよ?
人間が「ほぼ無臭」って思っても、あたしからすると「うわっ、なんか苦そうな予感しかしない」って感じ。だからテーブルの上に小さな白い粒が置いてあるだけで、すぐ察知しちゃうの。
パパもママも、最初はそのまま口に入れて「はい、ゴックンだよ」ってやってたけど、あたしは賢いから舌の奥で器用に避けて、「ペッ」って吐き出す技をマスターしたの。
パパなんて「リア、忍者みたいだな…」って笑ってたけど、本当はちょっと困ってたみたい。
ある日なんて、薬を飲ませたつもりでパパが喜んでたんだけど、あとでソファのクッションの隙間から、その薬がコロンって出てきたことがあったの。
それ見つけたママが「リア、また隠したでしょ!」って言うから、「え?知らないけど?」って顔したら、ママも笑っちゃってた。
でもね、そんなあたしにも弱点があるの。それはおやつ。
あの、袋を開けた瞬間に広がるお肉の匂い、甘い香り、カリッとした食感…。特にジャーキーは大好物で、パパが手に持っただけで目がキラキラしちゃうの。
パパもそれを知ってるから、最近はジャーキーの真ん中を割って、その間にお薬を挟む作戦に出るの。
「ほ〜ら、ジャーキーだよ〜」って見せられたら、もう条件反射で「パクッ」ってしちゃう。
でも、たまに「ん?」って違和感を感じるときがあって、そのときはすぐ口をモグモグして、器用に薬だけ「ペッ」って出すの。そうするとパパが「あー!またバレた!」って声を上げるんだよね。
それからボーロ作戦もあるの。小さめのボーロを二粒くれて、三粒目に薬を挟んだボーロを渡す作戦。
一粒目、二粒目は安心して食べるから、三粒目も疑わずパクッといっちゃうんだけど、薬のにおいが強いとバレるんだよね。そのときのパパの顔、「あー…やっぱダメか…」っていう、ちょっと切ない笑顔になっちゃうの。
でも正直な話、お薬を飲むときのあたしとパパのやりとりって、ちょっとした頭脳戦みたいで面白いんだよ。
パパは「どうやったらリアが嫌がらずに薬を飲めるか」って毎日研究してるし、あたしはあたしで「今日はバレずに薬だけ避けられるかな?」って挑戦してる。
お互い本気なんだけど、なんだかんだで毎日笑ってるから、これも大切な時間なんだと思う。
そんなお薬イヤイヤなあたしだけど、実はちゃんとわかってるの。このお薬が、心臓が苦しくならないようにしてくれてるってこと。だから、たとえイヤでも、パパの頑張りには付き合ってあげてるんだ。まぁ、その代わりおやつは絶対つけてもらうけどね。
我が家の投薬テクニック集
お薬って、ただ「はい、飲んで」じゃ、ほとんどのワンコはイヤイヤすると思うんだよね。特にシニア犬になると、舌も鼻もすごく敏感になってるから、ほんのちょっとの匂いの違いでも「これは…お薬だ!」って見抜いちゃうの。
だからパパとママは、あたしを騙す(いや、工夫する?)ために、いろんな作戦を試してきたんだよ。
ジャーキー挟み込み作戦
これはもう、我が家の投薬界の王道中の王道!
まず、細長いタイプのジャーキーを半分に割って、その真ん中にちょこっと穴を開けるの。そこにお薬をスッと忍ばせて、もう一片でサンドイッチみたいに挟む。
パパは「よし、これで完璧!」って顔して渡してくるんだけど…たまに薬が端っこからちょっとだけ見えてたりするんだよね(笑)
でも、あたしはジャーキーの匂いにテンションMAXになってるから、見えてても気づかないふりして食べちゃうことが多いかな。
ポイントは、ジャーキーをちょっと手で温めること。そうすると香りが強くなって、お薬の匂いをごまかしやすいんだって。これはけっこう成功率高いよ。
ボーロ三段構え作戦
これもなかなか上手いやり方。
まず、何も入ってない普通のボーロを2粒連続でくれるの。その時点で「やった!おやつタイムだ!」って油断するでしょ?
で、3粒目に薬入りボーロを投入。これ、勢いでパクッといっちゃうことが多いんだけど、薬が大きかったり匂いが強かったりすると途中で「あれ?」ってバレるんだよね。
パパ曰く、ボーロは軽くてパリっとしてるから、薬の食感をごまかすのにちょっと工夫がいるらしい。
薬を細かく砕いて中に混ぜ込むとバレにくくなるんだけど、あたしはその粉の苦味も見抜いちゃうときがあるから、結構な緊張感のある作戦だよ。
チーズ不使用の理由
そうそう、よく「チーズで包むと飲んでくれるよ」って聞くでしょ?でも、うちではチーズは使ってないんだ。
理由はね、塩分や脂質が多くて心臓病のあたしにはあまり良くないから。
パパは「リアが好きでも、心臓に負担をかけたくない」って言って、最初からチーズ作戦は封印してたの。おやつを使うなら、安全で負担の少ないものが一番なんだって。
タイミングの魔法
パパは、お薬をくれるタイミングも工夫してるの。
ごはんを食べ終わって、まだ口の中がおいしい感覚のままのときに渡すと、あんまり警戒せずに食べちゃうことが多いんだよね。
逆に、寝起きとか落ち着いてるときに急にお薬を出されると、「あれ…?これ怪しいな」って警戒モードに入っちゃう。
どんなことでもそうだけど、タイミングって、とっても大事なんだね。
成功率の記録
パパはなんと、あたしのお薬作戦の成功率をメモしてるんだよ(笑)
「今日はジャーキー作戦で一発成功!」とか、「ボーロ作戦は途中でバレた…」とか。そしてね、その記録を見て、次の日の作戦を変えるんだって。もう、ここまでくるとパパはほぼ投薬マスターだよね。
お薬を飲ませるって、ただの義務じゃなくて、飼い主さんの愛情と工夫の結晶なんだなって思う。あたしも正直イヤだけど、こうやってパパが色々考えてくれるのは、なんだか嬉しいんだよ。
WEBで見つけた!他の飼い主さんの工夫いろいろ
パパとあたしのお薬バトルはなかなか白熱してるけど、世の中にはもっとすごい作戦を持ってる飼い主さんがいっぱいいるんだよね。
パパが夜な夜なスマホで「犬 薬 飲ませ方」とか「シニア犬 投薬工夫」って検索して、色んな方法を調べてるの、あたし知ってるんだよ。
だから今回は、あたしがWEBで見かけて「へぇ〜!」って思った投薬アイデアを紹介するね。(まだ試してないから、あくまで「気になるリスト」って感じだけど♡)
ピルポケットってやつ
まず一番よく見かけるのが「ピルポケット」っていう、市販の投薬補助おやつ。
やわらかくて、真ん中に穴が開いてて、そこに薬を入れて包むだけで完成らしいの。味もチキンとかビーフとか色々あって、お薬の匂いをしっかりカバーしてくれるって評判。
なんか…これ、あたし絶対食べちゃう気がする(笑)ただ、パパは「成分をちゃんと確認してからじゃないとね」って慎重派だから、まだ買ってないんだって。
ささみペースト包み
これもかなり人気みたい。茹でたささみをほぐして、ちょっとだけ水分を足してペースト状にして、お薬をくるむ作戦。
匂いも強いし、柔らかいから薬の形もわからなくなるらしい。パパは料理あんまりしないけど、これは試してくれそうな気がするな〜。
ただ「冷蔵保存が必要で作り置きができないのがネックかも」って言ってたから、忙しい日が続くときは大変かもしれないね。
ヨーグルトやゼリーに混ぜる方法
乳酸菌入りヨーグルトや無糖ゼリーに薬を混ぜて与えるって方法もあるんだって。
ヨーグルトは香りがマイルドで、薬の苦味を隠してくれるらしいし、ゼリーはツルンと飲み込みやすいから喉に引っかかりにくいらしい。
でもこれも塩分や糖分に注意しなきゃいけないから、心臓病持ちのあたしにはお医者さんとかに要相談かも。
フードに混ぜ込む
うちでもよく使う方法だけど、ドライフードやウェットフードに薬を混ぜ込む方法もよく見かけたよ。
ごはんに夢中になってると、そのまま薬も一緒に飲み込んじゃうっていう作戦。
ただ、「もし薬だけ残したら、その日のごはん全部に疑いを持たれそうだ」ってこともあるみたい。
確かに、一度「ごはんにお薬が隠れてる!」ってバレたら、その後の食事タイム全部が警戒モードになるもんね。
シリンジでの液状投薬
これはちょっと上級者向け。
薬を粉末や液体にして水やスープに溶かし、シリンジ(注射器みたいな形のスポイト)で口の横から入れる方法。
獣医さんの指導が必要だし、無理やりやると飲み込みにくかったりストレスになったりするから慎重に。
でも、一発で確実に飲ませられるから、どうしても飲んでくれないときの最終手段っぽい感じだね。
パパは「まずはおやつ作戦でやってみて、それでもダメならこういう方法も検討する」って言ってるよ。
でもこういう工夫って、愛犬ごとに合う合わないがあるから、正解はひとつじゃないんだな〜って思った。
だって、あたしみたいにジャーキーには目がない子もいれば、魚系のおやつしか食べない子もいるんだもん。その子に合わせた対応ってとっても大事だよね。
嫌がる理由を知って工夫することが大切
正直、お薬がイヤっていう気持ちは、多分みんなわかってくれると思う。だって、人間だって苦い薬や変な味の飲み物はイヤでしょ?
でも、犬の場合はもっと敏感で、におい・味・食感のどれかひとつでも「いつもと違う!」って感じると、すぐに警戒モードになっちゃうんだよね。
私が薬を飲むときに気になることをちょっとまとめてみたから、良かったら確認してみてね。
においがイヤ!
犬の鼻は人間の何十倍も敏感ってよく言われるけど、本当なんだよ。お薬って、ほんの少しでも独特なにおいがするの。人間が「全然わからない」って言っても、あたしにはすぐわかる。
しかもその匂いが「食べ物の匂い」とは全然違う方向だから、「あれ?これ危ないやつじゃない?」って本能が教えてくるの。
味がイヤ!
苦味、渋味、粉っぽさ、お薬ってだいたいそういう味がするよね。
犬は甘味やうま味は好きだけど、苦味は「毒かもしれない」って思っちゃう習性があるんだって。
まあ、薬って大量に飲むと毒になるからあながち間違ってないと思うんだけどね。
だから、たとえおやつで包んでも、ちょっとでも苦味が口に広がると「これはやばい!」って反射的にペッしちゃう。
食感がイヤ!
粒が大きいと、のどに引っかかる感じがしてすごく不快。小型犬やシニア犬は特に口の中が敏感だから、違和感を感じやすいの。
だからお薬が大きい場合は、獣医さんに相談して小さく割ったり、粉にしてもらったりする工夫が必要なんだって。
「お薬タイム」が嫌な思い出になってる
これ、意外と大きい理由かも。もし過去に無理やり口を開けられて飲まされた経験があると、それがトラウマになっちゃって、「またあれをされる!」って思うだけで逃げ出したくなるんだよ。
犬は賢いから、パパやママの声のトーンや動きで「あ、これお薬の準備してるな」って察知しちゃう。そうなると、もう逃げ腰モード全開。
警戒しない流れを作ってあげることも大切なことかもしれない。
工夫のポイント
だからパパは、あたしがお薬を嫌がる理由をちゃんと観察してくれるの。
においをごまかすために香りの強いおやつを使ったり、食感をカバーするために柔らかいものに包んだり、タイミングを変えたりってね。
それに、成功した日は必ず「えらいね、リア!」って褒めてくれるし、すぐに大好きなおやつをもう一個くれるの。
そうすると「お薬=イヤなこと」じゃなくて、「お薬=おやつが増えるラッキータイム」って思えるようになるんだよね。
嫌がる理由を知るって、投薬成功の第一歩だと思う。それに、パパとあたしのやりとりみたいに、ちょっとしたゲーム感覚でやれば、毎日のお薬タイムも楽しい時間に変わるんだよ。
お薬もおやつタイムに変えちゃおう!
毎日のお薬って、正直あたしにとってはちょっと面倒くさいし、あんまり好きじゃない。
でも、それがあるから心臓が楽になって、パパや家族ともっと長く一緒に過ごせるんだって知ってるから、完全に拒否はしないんだよ。まぁ、その代わりにおやつでごまかしてもらうけどね。
パパとあたしの投薬タイムは、最初はちょっとした戦いだったけど、今はもう頭脳戦付きおやつタイムみたいになってる。
ジャーキー作戦やボーロ三段構え作戦、たまには失敗するけど、そのやり取りがちょっと楽しかったりもするんだ。なんだかんだで毎日笑って終われるのが、一番うれしいことかもしれない。
投薬って、やり方ひとつで犬にとっても飼い主にとってもストレスが減るんだなって思う。
「飲ませる」じゃなくて「一緒に楽しむ時間」にしちゃえば、きっとお薬も悪くないって思える日がくると思う。
もし今、愛犬のお薬で悩んでる飼い主さんがいたら、ぜひ試してみてほしいな。その子に合った方法が見つかれば、お薬タイムがご褒美タイムに変わるかもしれないよ。
今日もあたしは、パパの手の中のジャーキーを見つめながら「どんな作戦かな?」ってワクワクしてる。さて、今日は勝つのはパパ?それともあたし?
リアより
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