こんにちは。リアだよ。
あのね、最近のわたし、お散歩より、パパに抱っこされてるほうが好きになっちゃったの。昔はキャバリアの名にかけてどこまでも歩く女子だったのに、14歳の今はすっかり抱っこ派シニア犬です。
だってさ、外の風も気持ちいいし、パパの胸の中ってポカポカで安心するんだもん。お友だちと会っても、もう一緒に全力疾走はできないけど、その代わり、パパとゆっくり街の景色を眺める時間が増えました。
「うちの子も、お散歩より抱っこ派になったよ!」っていうシニア犬と暮らしている人も、きっといるはず。
心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)を抱えるわたしの毎日や、お散歩事情、そして抱っこ生活の魅力を、今日はたっぷりお話ししちゃいますね。
お散歩より抱っこになった日
あれはね、たしか去年の春だったかな。パパとママと一緒に、近所の公園までお散歩に行った日。
いつもなら「わーい!桜の花びらだ〜!」って走り回る私なんだけど、その日はなんだか足が重くて、ね。
パパが「リア、今日はゆっくりだね」って言ったの。それでも頑張って歩こうとしたんだけど、途中で胸がキュッとして、息が少し荒くなっちゃった。
じつは、心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)っていう診断を受けてから、時々こういう日があるんだ。若い頃は1時間だって歩けたのに、今は10分で「もう抱っこしてほしいな…」って思っちゃうんだよね。
えっと、あのときはね、パパがしゃがんで、「リア、抱っこする?」って聞いてくれたの。もちろん、すぐにお腹を見せて「はい、お願いします♡」って甘えたよ。
パパの胸の中はあったかくて、心臓の音がトクトク聞こえてくる。そのリズムに合わせるみたいに、私の呼吸も落ち着いてきたんだ。
それからというもの、お散歩は歩くより抱っこの時間のほうが長くなっちゃった。パパは「リア、ラクしてるな〜」って笑うけど、私はちゃんと理由があるの。
シニア犬ってね、ただ歩く距離を減らすだけじゃなくて、外の空気を感じる方法を変えていくんだよ。
前は、朝の住宅街を颯爽と歩くのが私のルーティン。曲がり角に住んでる柴犬くんと、すれ違いざまに「おはよ!」って挨拶したり、道端の花の匂いをチェックしたりしてね。
でも今は、抱っこされながらその景色をゆっくり眺めるのが楽しいの。歩いてたら気づかないような小さな花や、遠くの空の色の変化にも目がいくようになった。
ママは最初、「歩かないと足腰が弱くなるよ」って心配してたけど、獣医さんに相談したら「心臓病の子は無理せず、抱っこを上手に取り入れてください」って言われたの。だから今では、家族みんなで私の抱っこ散歩を応援してくれてる。
抱っこになった日は、私にとって降参の日じゃなくて、新しい楽しみ方を見つけた日だったんだ。
だって、パパとの距離がゼロセンチになるんだよ?しかも、私の耳元で「リア、かわいいな〜」って言ってくれるんだよ?それって、歩くよりずっと特別な時間じゃない?
キャバリアのシニア犬に必要な運動量
わたしってね、14歳のキャバリアでしょ。「シニア犬って、どれくらいお散歩すればいいの?」って、パパとママも最初はすごく悩んでたんだよね。
だって、若い頃は毎日1時間コースが当たり前だったのに、心臓病になってからはそうはいかなくなったから。
この前、かかりつけの獣医さんに聞いたらね、「キャバリアのシニア犬は、健康状態や持病によって運動量を調整してください。僧帽弁閉鎖不全症がある場合は、短時間・低負荷が基本です」って教えてくれたの。
だから今は、1回のお散歩は10〜15分くらいで、坂道や階段はできるだけ避けて、息が荒くなったらすぐに休憩するようにしてるの。
パパは「リア、マラソンはもう引退だな〜」って笑ってたけど、わたしはむしろホッとしたよ。無理して歩くより、抱っこで外の空気を吸ってるほうが楽しくて安全なんだもん。
今のお散歩は、歩くのが3割、抱っこが7割くらい。最初の5分は軽く歩いて、あとはパパの腕の中で観光モードに切り替えるの。
風がふわっと吹いて草の匂いが届くと、「ああ、今は春の匂いだな〜」って思うし、通りすがりの子どもたちが「わんちゃんかわいい!」って声をかけてくれるのも嬉しいんだ。
ママは抱っこの時間を使って、私の様子をじっと見てくれてるみたい。「リア、今日は足取り軽いね」とか、「呼吸ちょっと早いから帰ろっか」って声をかけてくれると、ちゃんと守られてるんだなって安心する。
キャバリアって本来はすごく運動好きで、若い頃は元気いっぱいに走り回るのが大好きな犬種なんだけど、シニアになると関節や心臓に負担がかかりやすいの。
特にわたしみたいに心臓病を抱えている場合、過度な運動は逆効果になっちゃうんだよね。
「もっと歩きたい!」っていう気持ちはあるんだけど、パパとママが「今日はここまでね」って止めてくれるのも、実はすごく大事な愛情なんだと思う。
それにね、抱っこされてても意外と筋肉は使ってるんだよ。パパの腕に合わせて体勢を保つために背筋や首の筋肉を微妙に動かしてるし、景色を見回すときは耳や目もフル活動。
何より、パパの胸の音を聞いてるとすごくリラックスできて、血流もよくなるらしいんだって。だから私は胸を張って言うの。「抱っこ散歩は私の大事なフィットネスです!」って。
抱っこ時間が増えてわかったこと
抱っこの時間が増えて、一番感じるのは「安心感」かな。パパの腕の中ってね、外の世界の音や風をちゃんと感じられるのに、どこか守られてる感じがするんだよ。
車の音も、カラスの鳴き声も、全部ちょっと遠くで鳴ってるみたいに聞こえて、すごく穏やかな気持ちになれるの。
それに、抱っこしてもらってるとパパの匂いがふわっと鼻に届くんだよね。あったかいコーヒーの香りと、ちょっと洗剤の香りが混ざったような…この匂いを嗅ぐと、自然にまぶたが重くなっちゃう。
何回か、お散歩の途中でうとうとして、気づいたらお家の前だったこともあったんだよ。
あと、抱っこされると、パパと目線が近くなるでしょ?だからお互いの表情がよく見えるんだ。パパがちょっと疲れてる日とか、すぐわかるもん。
そういう日は、わたしから先にペロッて顔をなめて、「元気出してね」って伝えるの。そしたらパパが笑って、「ありがとう、リア」って言ってくれるんだよ。
それから、抱っこって飼い主さんにもメリットがあるんだって。ママが言ってたんだけど、私を抱っこしてると自然と姿勢が良くなるし、腕や背中の筋肉も鍛えられるらしいの。
なんか、一石二鳥だよね。私はぬくぬくしてるだけで、パパとママは健康になれるんだから。
便利アイテムもいろいろ試したよ。
スリングタイプの抱っこひもは、パパが両手を自由に使えるから便利だし、長時間でも腕が疲れにくいの。
ママはリュック型のキャリーバッグ派で、私が中でうとうとしても安全に運べるから安心。
でも、わたしはやっぱり直接抱っこが一番好き。だって、そのほうがパパの心臓の音がダイレクトに聞こえるもん。
抱っこの時間は、ただの移動手段じゃなくて、パパと私の心をつなぐ時間だと思う。歩けなくなったことを悲しく思う日もあるけど、それ以上に抱っこのぬくもりを感じられる今が、すごく愛おしいんだよ。
シニア犬になってお散歩より抱っこの日々が楽しい
今の私は、ほとんど歩かなくても外の時間を楽しめる抱っこ散歩の達人になっちゃった。若い頃の私だったら、「歩かないなんてもったいない!」って言ってたかもしれないけど今は考え方がちょっと変わったの。
だって、歩ける距離は短くなっても、見える景色や感じる気持ちは前よりずっと深くなったんだもん。
抱っこされてると、家族との会話もよく耳に入るんだよ。パパとママが「この前のリアの寝顔、すっごい面白かったよね〜」って笑ってたり、お兄ちゃんが「今日はリアに新しいおやつ買ったよ」って話してくれたり、ね。
そんな話を聞いてると、「あぁ、わたしって本当に家族に愛されてるんだな」って胸がじんわり温かくなる。
お散歩中にパパがふと立ち止まって、私を抱っこしたまま空を見上げることがあるの。「リア、夕焼けきれいだね」って。
わたしもつられて空を見上げると、オレンジ色の光がパパの顔に反射して、すごく優しい表情になるんだ。あの瞬間は、時間がゆっくり流れてる気がして、世界に私とパパだけがいるみたいな気持ちになる。
ママは抱っこしながら、よく私の写真を撮ってくれるんだけど、あとで見返すと全部幸せそうな顔をしてるらしいよ。それを見たママが「リアのこういう顔を、もっといっぱい残しておこうね」って言ってくれるのが嬉しい。
だから最近は、お出かけのたびに小さなカメラを持っていって、私と家族の時間をたくさん記録してくれてるんだよ。
シニア犬になってから、できなくなったこともあるけど、その代わりに新しい楽しみが増えたのは本当に幸せなこと。
お散歩より抱っこが好きになったのも、そういう新しい幸せのひとつだと思ってる。パパの胸の中で聞く心臓の音、ママの笑い声、お兄ちゃんやお姉ちゃんが撫でてくれる手の温もり、ってどれも、若い頃には気づかなかった大切な宝物なんだ。
だから私は、これからもお散歩より抱っこの毎日を、全力で楽しむよ。
歩く時間が減ったって、愛情の量は減らないし、むしろ増えてるかもしれない。抱っこされながら見る世界は、私にとって一番やさしくて、あったかい場所だから。
リアからのメッセージ
お散歩より抱っこが好きになったのは、年齢や心臓病のせいだけじゃなくてね、それは、私にとって新しい幸せの形だったんだと思う。
若い頃のようにたくさん歩くことはもうできないけれど、その代わりにパパの胸の中で外の空気を感じたり、家族の声を聞いたりする時間が増えた。
抱っこは、ただの移動手段じゃなくて、家族と心をつなぐ特別な時間だと思ってて、安心感も、ぬくもりも、愛情も、全部ぎゅっと詰まっているんだ。
お散歩中に見える景色は減ったかもしれないけれど、そのぶん感じられる優しさやぬくもりは何倍にもなった。
もし、あなたのお友達がシニア犬になって「歩きたくない」と言い出しても、それは寂しいことだけじゃないかもしれない。
もしかしたら、それはあなたともっと近くで時間を過ごしたいというサインかもしれないよ。抱っこ散歩は、お友達にとってもあなたにとっても、新しい形の幸せを運んでくれるはずなんだ。
だからこれからも、私はパパの腕の中から世界を見ていくつもり。だってそこが、私にとって一番あったかくて安全で、大好きな場所だから。
リアより
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