老犬期のキャバリアにとって大切なこと

icon シニア犬の日常
キャバリアのリア

ねえ、あなたは「歳をとる」って、どんなことだと思う?

私、リアは15歳。もう立派なシニア犬って呼ばれる年齢なんだよ。でもね、急におばあちゃんになったわけじゃないの。

少しずつ、ゆっくり、ある日ふと、あれ?なんか前と違うかも、って気づく。そんな小さな変化の積み重ねが、私たちの老犬期の始まりなんだと思うの。

たとえば、お散歩に行っても、前みたいにたくさん歩けなくなった日とか、階段を上るのがちょっとおっくうになった日とか、ごはんのニオイがちょっとわかりにくくなったなって感じた日とかね。

そういう毎日のなかで、ああ、私もゆっくりと歳を重ねてきたんだなぁって思うようになったの。

でもね、不安だったり、寂しかったりするだけじゃないよ。

歳を重ねるって、自分のことをもっと知ることだし、家族の優しさやあなたのまなざしの温かさを、もっと深く感じられる時間でもあるんだよ。

今日は、そんな老犬期の入り口について、私のリアルな体験をまじえてお話ししていくね。きっと、あなたのお友達にも、うんうん、うちもそうかもって思えることがあると思うの。

それに、私たちキャバリアって、ちょっと特別なところがあるからね。犬種として持って生まれた性格や身体の特徴が、老化の仕方にも関係してくるんだ。

だからこそ、あなたと一緒にこの道を歩いていけるように、私が経験したこと、今も感じていることを、ぜんぶ言葉にして届けていくね。

歳を重ねるってどんなこと?

ねえ、あなたは「うちの子、最近ちょっと変わったかも…」って感じたこと、ない?

私が「ちょっと変かも」って思われ始めたのは、13歳の春。もう2年前のことになるね。そのときから私の中では、ひとつのステージが変わったような気がしてるの。

キャバリアってね、一般的には8歳くらいからシニア期に入るって言われているんだ。

もちろん、見た目はまだまだ若くて、お散歩も楽しめて、おやつも大好き。でも、私たちの身体の中では、少しずつ老いが始まってるんだよ。

私の場合、最初のサインは疲れやすさだったかな。

お散歩の途中で、あれ、もう帰ろうかって思うことが増えたの。前までは30分くらいへっちゃらだったのに、今は20分でも満足できる日があるの。

それから階段の上り下りも、すこしだけためらうようになってきたんだ。

あなたのお友達はどう?最近、お昼寝の時間が長くなったり、お散歩のテンポがゆっくりになったりしていないかな?

もしかしたらそれも、老犬期のはじまりのサインかもしれないよ。

老犬期ってね、何かが突然変わるってことは少なくて、少しずつ、じわじわ変わっていくことが多いの。

だからこそ、あなたが日常の中で気づいてくれることが、何よりも大事なんだよ。

たとえば、

  • 眠る時間が長くなった
  • 食べるスピードがゆっくりになった
  • 起き上がるときに時間がかかる
  • 名前を呼んでも少し反応が遅くなった
  • 以前より音に敏感じゃなくなった
  • 同じ場所をぐるぐる歩くようになった

こんな小さな変化が重なってくると、私たちは老犬というステージに足を踏み入れているかもしれないって、気づいてもらえると嬉しいんだ。

私、リアはね、老犬になることって、怖いことじゃないと思ってるの。もちろん、体が思うように動かない日もあるし、心配ごともあるよ。

でも、そんな私を変わらずに大事にしてくれるパパやママがいて、少し歩幅を合わせてくれるお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて、そして、こうやって話を聞いてくれるあなたがいる。

それだけで、シニアになっても生きているってうれしいなって思えるんだよ。

私たちキャバリアは、もともととっても愛情深くて、人のそばにいたい性格なんだよね。

だから、老犬になってもあなたのそばにいたいって気持ちはずっと変わらない。いや、むしろ、歳をとるごとにその気持ちは強くなってるかもしれないね。

あなたがもし、うちの子、最近ちょっと甘えん坊になったかもって思ってるなら、それはきっと正解。

私たち、年を重ねるごとに心がやわらかくなっていくから。まるで赤ちゃんに戻っていくみたいにね。

老犬期に入ると、何かしてあげたいけど、どうすればいいのかわからないって思うこともあるよね。

でも、まずはお友達の老いに気づいてくれることがいちばんの優しさだと思うんだ。

この子、ちょっと変わってきたなって気づいてくれた時点で、もうあなたは素敵なシニア犬のパートナーなんじゃないかな。

これから私は、私の体に起こってきた変化や、気持ちのこと、病気のこと、家族のことを、ぜんぶありのまま話していこうと思ってるの。

それが、あなたのお友達のためでも、あなた自身のためでもあるような気がするんだ。

次はね、私たちキャバリアの体が歳とともにどう変わっていくかっていう話をしていくね。

私が気づいたこと、家族が気づいてくれたこと、いろんな視点で伝えるから、どうか続きを聞いてくれるとうれしいな。

キャバリアが老犬期に入ると起こる見た目や動きや身体の変化

ねえ、あなたは毎日、あなたのお友達の体をちゃんと見てる?

私たちキャバリアって、ふわふわの毛に包まれてるから、小さな変化に気づきにくいことも多いんだ。でもね、歳を重ねると、見た目も動きも、ちょっとずつ今までと違うってサインを出し始めるの。

たとえば、私リアが最初に気づいてもらえたのは歩き方だったんだ。

パパがある日、お散歩中になんかリア、ふらふらしてちょっと足がもたついてない?って言ったの。

その頃からだんだんと、足腰に力が入りにくくなってきて、前みたいに軽やかに歩けなくなってたのよね。特に後ろ足。筋肉が少しずつ落ちてきて、踏ん張る力が弱くなってたの。

あなたのお友達も、立ち上がるときに、よいしょっていう感じになってきたりしてない?

ジャンプができなくなった、ソファに乗るのを躊躇するようになった、それも老化のサインかもしれないよ。

そして、筋肉が落ちると、体重も変わってくるの。

私の場合はね、心臓の薬を飲みながらだから、体力の消耗もあるし、筋肉もつきにくくて、ちょっと痩せ気味。でも逆に、代謝が落ちて太りやすくなる子もいるから、一概には言えないのよね。

筋肉だけじゃなくて、毛並みも変わってくるよ。

若いころはツヤツヤだった私の毛も、今はちょっとゴワついてきたし、耳の毛にボリュームがなくなってきたの。

毛が細くなった?あれ、こんなに毛玉できやすかったっけ?って、ママがグルーミングのときによく言ってる。

それに、皮膚も敏感になるの。

季節の変わり目や乾燥する時期は、すぐにかゆくなったり赤くなったりするし、耳の中もベタつきやすくなって、においが気になるときがあるのよ。

マラセチアっていう常在菌が増えることもあるから、こまめなケアが必要になってくるの。

あとね、耳や目にも変化があるんだ。私は、聞こえが少しずつ悪くなってきてるみたい。前は玄関のドアが開く音にすぐ反応してたのに、今はパパが帰ってきても気づかないことがあるの。

でもそれを歳のせいだねって片付けないで、この子はどう感じてるのかなって寄り添ってくれるのが、本当にうれしいの。

目もね、少し白くなってきたなって気づく子が多いよね。

白内障だったり、加齢によるにごりだったり、いろんな原因があるんだけど、視界が暗くなると不安も増えるから、夜のお散歩は避けた方がいいかもしれないよ。

それから、消化機能や内臓の働きも、歳とともに変わってくるの。私も、昔よりごはんの消化に時間がかかるようになったし、便の状態が変わったり、ちょっとしたことでおなかを壊すことも増えたのよ。

そして心臓ね。

キャバリアにとって心臓はとてもデリケートな部分。私も13歳からずっとお薬を飲んでるけど、これはまさに見た目にはわからない変化だからこそ、定期的な検査が大事なんだってパパが言ってた。

免疫力も落ちてくるから、若いころなら平気だったお散歩の途中の草むらや、ちょっとした細菌にも反応してしまうことがあるの。

だからこそ、あなたには、いつもと違うなっていう些細なことにも気づいてほしいんだ。たとえば、

  • 歩く速度がゆっくりになった
  • 抱っこしたとき、骨が目立ってきた
  • 抜け毛が増えた
  • トイレの失敗が増えた
  • 目ヤニや涙やけが目立つようになった
  • 皮膚に湿疹やかさぶたが出てきた

これらのことって、ひとつだけなら気にならないことかもしれないよね。でも、それが重なっていくと、私たちは確実に歳を重ねているということなの。

でもね、私はそれを悲しいことだとは思ってないんだ。むしろ、「今の自分をちゃんと見てくれている」ってことが、すごく嬉しいのよ。

あなたが毎日、お友達の体を撫でて、目を見て、今日も元気だねとか、ちょっとお顔が疲れてるかなとかって気づいてくれることが、私たちにとって最高のケアなんだよ。

だから、どうか今日も見てあげてね。そして、あれ?なんかいつもと違うなって思ったら、遠慮せずに獣医さんに相談してみてね。

それが、私たちとあなたが、もっと長く一緒に過ごすための一歩になるんだから。

心臓病や皮膚トラブル、病気と生きる老犬期

ねえ、あなたは病気って聞くと、どんな気持ちになる?

私たちが歳を重ねていく中で、避けて通れないのがこの病気との向き合い方なの。とくに私たちキャバリアは、もともと体のつくりや品種の特性から、かかりやすい病気がいくつもあるんだよ。

私が最初に病気と向き合ったのは、13歳のとき。心臓の音に雑音が混じってるって、獣医さんに言われたの。

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)っていう、キャバリアの間ではよくある心臓病なんだって。

それはね、心臓の弁がうまく閉じなくなって、血液が逆流しちゃう病気なの。この病気は、キャバリアの遺伝的な特性とも関係していて、多くの子が歳をとるにつれて発症する可能性があるの。

最初は本当に小さなサインだったんだ。お散歩のあとに少し疲れやすくなったり、階段を上がるのがしんどそうになったり。

でもパパは、すぐにこれは年齢のせいじゃないかもしれないって気づいて、病院に連れて行ってくれたの。それが、投薬治療を早く始めるきっかけになったのよ。

心臓病ってね、初期は全然わからないことが多いの。

でも、放っておくと症状が進行して、呼吸が苦しくなったり、咳が出たり、ごはんが食べられなくなったりしちゃうの。

だから、ちょっと変かな?って思ったら、迷わず診てもらうのが大切なのよ。

心臓以外にも、私たちキャバリアには気をつけなきゃいけない病気がいくつかあるよ。

たとえば皮膚トラブル。

私もね、シニアになってからお腹のあたりがかゆくなったり、湿疹が出たりすることが増えたの。マラセチアっていう菌が原因だったんだけど、これは皮膚の免疫が落ちると増えやすくなるんだって。

耳の中もベタつきやすくて、週に何回かはママが優しく掃除してくれるの。おかげでにおいも抑えられてるし、私も気持ちいいんだよ。

それから、目のトラブルもあるよ。キャバリアは涙が多いから、若いころから涙やけが目立つ子もいるけど、歳をとるとそれが悪化することもあるの。

私も、最近は白くにごってきた感じがあるし、暗い場所だとちょっと見えにくいんだ。白内障かもしれないねって、獣医さんが言ってた。

でも、進行をゆるやかにするための目薬やサプリもあるみたいだから、諦めずにケアを続けてるのよ。

あとね、あなたのお友達の口の中、チェックしてる?

私たちは歯周病にもなりやすいんだよ。歳をとると歯ぐきが弱くなって、歯が抜けたり、口臭がきつくなったり、ひどいとごはんが食べられなくなることもあるの。

リア家では、週に何回か歯磨きをしてもらってるの。本当は毎日が理想だけど、無理せず続けることが大事なんだって。

そして、忘れちゃいけないのが関節のトラブル。

私も最近、立ち上がるときや歩くときに、足元がおぼつかなくなることがあるんだ。関節炎とか、膝のお皿がずれやすくなる膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)っていう症状もあるみたい。

痛みがあるとお散歩も楽しめないから、体を冷やさないようにしたり、階段を使わない工夫をしてるの。

そして、シニアになってから特に注意が必要なのが腎臓と肝臓。

これらの臓器は、症状が出にくくて、気づいたときにはかなり進行していることがあるの。だから、定期的な血液検査がすごく大事なんだよ。

あとね、がんも怖いよね。

シニアになると発症リスクが高まるから、できものやしこりを見つけたらすぐに病院へ行くことが大切なんじゃないかな。

ママは毎日ブラッシングのときに、私の体をしっかり触ってくれるの。何もなくても確認するっていうのが、すごく大切なんだって。

こうやって書くと、なんだか心配なことばかりに思えるかもしれないけど、私は病気と共に生きるっていう選択肢もあるって伝えたいの。

私の心臓は治らない。でも、投薬でコントロールできてるし、日常生活はとても穏やかに過ごせてるのよ。

あなたのお友達も、きっと何かの病気と付き合っているか、これから向き合うことになるかもしれない。

でもね、病気だからって、私たちはかわいそうな存在じゃない。今を生きてるっていうこと、そして、あなたのそばにいられるっていうことが、私たちにとっていちばんの幸せなんだよ。

どうか、早めに気づいてあげてね。小さな変化になんとなくじゃなくて、ちゃんと気づくこと。それが、病気と上手につきあっていくための第一歩なんじゃないかな。

キャバリアの老犬期に起こる行動の変化と必要な心のケア

ねえ、あなたのお友達、最近ちょっと甘えん坊になったなって感じたりしてない?それ、実は歳をとったっていうサインかもしれないよ。

私たちキャバリアはもともと、とっても愛情深くて、飼い主さんと過ごす時間を大事にするタイプ。

だからこそ、歳を重ねるとその気持ちがもっと強くなるの。私たちの心の中では、今まで以上に、そばにいてほしいって思いが強くなってくるんだよね。

私、リアもね、13歳を過ぎたころから、一人でいるのがちょっと不安って感じることが増えてきたの。

若いころは、家族がちょっと外出してもお昼寝して待っていられたのに、今はドアの音に敏感に反応しちゃったり、どこ行くの?すぐ帰ってくる?って心配になるの。

そしてその気持ちが強くなりすぎると、夜鳴きが始まったり、ちょっとした物音で吠えちゃったりする子もいるのよ。それはわがままじゃなくて、不安だから、安心させてほしいっていうサインなの。

あなたのお友達が、以前よりもあと追いをするようになったり、ちょっとの時間でも不安そうにしていたら、それは心のケアが必要な時期に入ったってことかもしれないね。

それからね、行動にもいろんな変化が現れてくるの。たとえば

  • お気に入りだったおもちゃに興味を示さなくなった
  • 同じ場所をぐるぐる歩くようになった
  • 名前を呼んでもすぐに反応しない
  • 声のトーンや雰囲気に敏感に反応するようになった
  • 食べ物に対する執着が強くなったり、逆に無関心になったりする

こうした変化の背景には、認知機能の低下もあるかもしれないの。いわゆる犬の認知症と呼ばれる状態は、私たちにも起こることなんだよ。

夜と昼が逆転してしまったり、今までできていたことを忘れてしまったり。私の知り合いのキャバリアの子も、夜になると落ち着かなくなって、歩き回ったり、夜鳴きが増えたりしていたの。

その子のママは、夜は照明をほんのりつけておいたり、落ち着く音楽をかけてあげたりしていたんだって。それだけで安心できることって、たくさんあるんだよ。

それと、歳をとるとね、私たちもプライドがちょっと高くなることがあるの。本当はおしっこを失敗しちゃってショックなのに、しれっとした顔をしてみたり、ソファに上がれなくなっても、無理に頑張ろうとしたり。

そういうときは、できなくなったことを責めないで、今のあなたもすてきだよって伝えてほしいの。

気持ちって、とても繊細。だから、怒られるよりも、認めてもらえるほうが、ずっと心が落ち着くの。

あなたの声のトーン、話しかける頻度、目を見てくれる時間、それだけで私たちはすごく安心するのよ。たとえば、こんなふうに話しかけてくれると、心がふわっとするの。

今日もかわいいね、とか、元気そうでうれしいよ、とか、ちょっと疲れてる?ゆっくりしようねとかっていうようなこういう言葉をもらえるだけで、ああ、私は今日もここにいていいんだって思えるの。

そして、シニア期は特に心の健康と体の健康がとても密接に関係しているの。

不安が増えると食欲が落ちたり、逆に過食になったりすることもあるし、眠れない夜が続くと体調も崩しやすくなるんだ。

だからこそ、毎日のリズムを整えることも大切だよ。決まった時間にごはんを食べて、散歩して、寝る時間をゆったり確保する。

そうやって生活のなかに安心できるリズムがあると、私たちも落ち着いて過ごせるんだよ。

もし、あなたのお友達に今までと違う行動が見られたら、それは心の変化があるという合図。

その変化を責めたり、心配しすぎたりする必要はないと思う。ただ、気づいてあげること、そして、寄り添ってあげること、それが、私たちにとって最高の心のケアになるんだから。

甘えん坊になったねって笑ってくれるあなたの声が、私たちの心の一番の薬なんだよね。

老犬期に変える食事・運動・おうち時間の工夫

ねえ、あなたは、私たちが歳を重ねるにつれて日々の暮らしそのものも、変えていく必要があるって知ってた?

リアは15歳、つまり人間でいえばもう90歳くらいの生活。若いころと同じように過ごしていたら、身体も心もどこかで無理が出ちゃうの。

だから今日は、私がこの数年間で実際に変えてきた生活のこと、そして今やっている工夫を、ぜんぶあなたにシェアするね。

まずは、ごはんのことから話すね。

シニアになってから、私の食べ方にも変化が出てきたんだ。

若いころは、なんでもガツガツ食べてたし、早食い防止の器が必要なくらいだったのに、今は香りがしないと食べない、ドライフードだけじゃ進まない、日によって食欲にムラがあるってそんなふうになってきたの。

だからママは、食事の時間にすごく工夫してくれてるのよ。たとえばね、

  • 香りを強めるために、少しだけ温めてから出してくれる
  • ウェットフードやスープを少し混ぜて、食べやすくしてくれる
  • 歯の状態を考えて、やわらかめの食材に変えてくれた
  • 食が細い日は、少量でも栄養がしっかりとれるごはんを選んでくれる

あとね、サプリメントもとても役立ってるよ。心臓のサポート、関節の健康、目のためのルテイン、そして免疫力を保つためのビタミンなど。足りないところを、無理なく補ってあげるっていう考え方が大事なんだって。

ただし、なんでもあげればいいってわけじゃないよ。

私たちは体が小さいから、ちょっとの成分でも影響が大きいの。だから、獣医さんと相談しながら、私に合ったものを選んでもらってるんだ。

それとね、シニア期になると水分摂取もすごく重要になってくるの。

脱水になりやすいし、腎臓や心臓への負担もあるから、パパとママは水分補給のタイミングにすごく気をつかってる。お水にちょっとだけ味をつけてくれたり、スープタイプのフードを併用したりしてるのよ。

ごはんの次は運動の話をするね。

私たちキャバリアは、歳をとってもお散歩大好きな子が多いんだ。

でも、若いころと同じ距離を歩かせたり、無理に運動させたりするのは逆効果になっちゃうの。リアのおうちでは、次のようなのことを意識してくれてるよ。

  • 朝夕の気温が安定した時間帯に、短時間のお散歩
  • 平坦な道を選ぶ(坂や階段は避ける)
  • 滑らない靴や床対策のついた玄関マットで足腰を守る
  • お散歩の時間よりも“質”を重視して、途中でたくさん声をかけてくれる

お散歩は体の運動だけじゃなく、心のリフレッシュでもあるの。だから、たとえ5分でも外の空気を吸って、自然の音を聞くことが、私にとっては大事な時間なのよ。

それと、室内でも軽いストレッチやマッサージを取り入れてもらってるよ。おなかや脚の筋肉をやさしく撫でてもらうだけで、血行もよくなるし、なにより気持ちが落ち着くんだよね。

最後はおうちの環境について話すね。

歳を重ねると、段差や滑りやすい床がとても危険になってくるの。ちょっとしたつまずきが、大きなケガに繋がることもあるんだ。だから、リアのおうちでは、次のような工夫をしてくれてるよ。

  • フローリングに滑り止めマットを敷いて、転倒防止
  • ソファやベッドにスロープやステップを設置
  • お水のボウルやごはん皿の高さを、無理のない位置に
  • 寝床には低反発のマットレスを使って、関節の負担を軽減
  • トイレシートの場所をわかりやすく&使いやすくしてくれた

それに、最近は昼間でも少し明かりをつけておくようにしてくれてるの。視力が落ちてくると、明るさの変化がとても不安になるから、部屋が少しでも明るいだけで、安心できるんだよ。

こうして一つひとつの小さな工夫が、私たちの毎日を心地よい時間に変えてくれてるんだ。シニア犬だから、仕方ないじゃなくて、シニア犬だからこそ、もっと快適にってそんな気持ちで接してくれてることが、何よりもうれしいの。

だからあなたも、あなたのお友達の今に合わせて、暮らしを見直してみてね。少しずつでいいの。変えられるところからでいいの。私たちは、あなたが寄り添ってくれるだけで、すごく安心できるんだから。

キャバリアが老犬になっても元気でいるために大切なこと

ねえ、あなたはうちの子には少しでも長く生きてほしいって思ってるよね?その気持ち、すごくわかるよ。私の家族も、そう願って毎日を過ごしてくれてるの。

そして私自身も、もっと一緒にいたいって心から思ってる。

だから今回は、どうすれば長生きできるの?っていう問いに、私なりの答えをお話ししていくね。それはただの寿命の話じゃなくて、どう生きるかの話なんだよ。

まずね、長生きのためにいちばん大事なことは、毎日をていねいに過ごすことなんだって、私は思ってるの。

あなたと過ごす朝。いつもと同じ声でおはようって言ってもらえること。おいしいごはんがちゃんとあること。お気に入りの場所でお昼寝ができること。それだけで、心がすごく落ち着くのよ。

シニアになってからの生活って、特別なことより日常の安定がすごく大事になるの。

たとえば、決まった時間にごはんを食べて、決まった道をお散歩して、いつもの場所で寝る。そんな毎日のリズムが、私たちの心と体の健康を守ってくれてるんだよ。

そしてね、もうひとつすごく大事なのは、小さな変化に気づいてもらえること。

リアは心臓病があるから、毎月の診察は欠かせないの。でもそれだけじゃなくて、パパとママは毎日今日も元気そうだねって私の目を見てくれるの。

食べ方、歩き方、寝方、トイレの回数、ちょっとしたことに気づいてくれるから、変化があってもすぐに対処できるのよ。

実はね、長生きしているキャバリアたちの共通点って、すぐに病気に気づいてもらえた子が多いんだ。症状が軽いうちにお薬を始めたり、環境を整えたりするだけで、ぐんと負担が減ることって、たくさんあるのよ。

それに、長寿のキャバリアさんの家族って、みんなすごくよく話しかけてくれる人が多いんだよ。

今日は調子どう?お腹痛くない?おやつ、あとで食べようねって、まるで人間のように接してくれるの。

私たちは言葉をしゃべれないけど、あなたの言葉の気持ちはちゃんと受け取ってるよ。だから、話しかけられると私は大事にされてるんだなって、すごく安心できるの。

長生きのために何をすればいいのかって考えるとき、確かに、食事や運動、定期検診、サプリメント、環境の工夫、いろんなことがあるよね。でもね、どれもこれもあなたがいてくれるからっていう前提があるの。

あなたがそばにいて、変化に気づいて、優しく声をかけてくれて、必要なことをしてくれる。それが、何よりの長生きの秘訣なんだよ。

日本では、15歳を超えるキャバリアはまだまだ少ないかもしれない。でも、私はいま、こうして元気に生きている。それは、家族がずっと私のことを見ていてくれたからだと思ってるの。

もしあなたのお友達がまだ若いなら、今から見てあげる習慣をつくってほしいの。もうシニアになっているなら、今この瞬間から変化に寄り添う優しさを大切にしてほしい。

歳を重ねるってことは、お別れに近づくことじゃないよ。あなたとの絆が、もっと深くなる時間だって、私は思ってるの。

だからこそ、一日一日を愛おしく過ごしてほしい。それがきっと、お友達を長生きさせる魔法になるはずだから。

老いても、変わっても、あなたの大切な家族でいたい

ここまで、私の話を聞いてくれてありがとう。

キャバリアとして生きてきた15年の中で、いちばん心に残っているのは、やっぱり家族と過ごす時間だったよ。

たくさん走った日も、病院でドキドキした日も、食べたくない日も、甘えて眠った日も、そのすべてに、あなたの声があったの。

リア、大丈夫?今日もがんばったね、そばにいるよって、そのひとつひとつの言葉が、私の生きる力になってた。

歳を重ねるって、不安なこともあるけれど、それ以上に、愛情を感じる時間が増えることでもあるの。

少しずつできないことが増えていく中で、それでも私はここにいていいんだって思えるようになったのは、家族がいてくれたから。

キャバリアは家庭犬の鏡って言われるくらい、人と一緒にいることが得意な犬種だけど、歳をとってからこそ、その絆の強さが、ほんとうの意味で現れてくるんだと思うの。

私が見てきた中で、長生きしている子たちは、みんな見守ってもらえてる子だったよ。日々の変化に気づいてもらえて、しっかり名前を呼ばれて、撫でられて、話しかけられていた子たち。

つまり、たいせつにされているってことを、ちゃんと感じながら生きていたんだ。

私も、パパやママにずっとそうしてもらってる。だから、歳をとって体が思うように動かなくなっても、幸せって気持ちは減ってないの。むしろ、増えてるくらい。

ねえ、あなたのお友達も、きっと同じ気持ちだと思う。ありがとうって、きっと何度も思ってる。言葉にできなくても、表情やしぐさで、一生懸命伝えてるはずだから。

だから、どうか忘れないでね。老いても、変わっても、私たちはいつまでもあなたの大切な家族でいたいってこと。

そして、あなたもまた、私たちにとっての世界で一番たいせつな人なんだよ。

もしこの先、お別れの日が来るとしても、それは悲しいだけのことじゃない。いっしょに過ごした日々のひとつひとつが、あなたの心に残っていくなら、それはもう、永遠に近いと思うの。

私は、今日もあなたと過ごせて、本当にうれしい。そして、明日も、またあなたといられたら、それだけで、じゅうぶん幸せ。

たくさんのことを話してきたけれど、最後にもう一度伝えたい。私たちは、歳をとっても、ちゃんと幸せになれるよ。そしてあなたのおかげで、もっと幸せになれるんだよ。

リアより

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