こんにちは。リアだよ。
ねえ、あなたはキャバリアっていう犬種を知ってる?もしかしたら、見たことはあるけど、どんな性格なのか、どうやって接したらいいのか、ちゃんとは知らないかもしれないよね。
私はリア。ブレンハイムのキャバリアで、今は15歳のシニアガールなの。毎日、パパや家族と一緒にのんびり過ごしてるんだけど、今日はちょっと真面目に、私たちキャバリアについて、あなたにお話ししようと思ってるんだ。
私たちは、見た目が可愛いってよく言われるけど、それだけじゃなくて、性格にもすっごく特徴があるの。優しくて、人が大好きで、争いごとが苦手。
そんな私たちの気質をちゃんと理解してもらえると、もっともっとあなたのお友達とも仲良くなれると思うんだ。
でもね、見た目の愛らしさだけに惹かれて、私たちのことをよく知らないまま一緒に暮らすと、お互いにちょっとだけ戸惑うこともあるかもしれないよ。
だって、私たちはただのぬいぐるみじゃなくて、生きていて、気持ちがあって、体調にも波がある存在だから。
だからこそ、今日は私からあなたに、私たちキャバリアのことをちゃんと伝えたいの。私たちがどんな風に毎日を感じているのか、どんなことで喜んで、どんなことで寂しくなるのか、そして、どう接してくれると一番うれしいのか――。
そしてね、あなたのお友達がまだ子犬でも、もうシニアでも、このお話を通して、もっと仲良くなれるヒントがきっと見つかるはず。
どうか、あなたの大切なお友達のことを、もっと知るための時間を、私と一緒に過ごしてみてほしいな。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルってどんな犬?

まずは、私たちキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルについて、しっかり紹介させてもらうね。
あなたのお友達がキャバリアなら、そうそう、そうなのよって思ってくれるかもしれないし、これからキャバリアと暮らそうとしているあなたにとっては、大事な第一歩になるかもしれない。
私たちのことを正しく知ってもらうこと、それがきっと、お互いに気持ちよく毎日を過ごすためのはじめの一歩だから。
私たちのルーツは、ずっと昔のイギリスにあるの。もともとキング・チャールズ・スパニエルっていう犬種がいて、名前の通りイギリスのチャールズ王にすごく愛されていたの。
その頃から、優雅で穏やかで、人間と一緒にいることが何よりも幸せって感じる性格は、今の私たちと変わらないと思うんだ。
その後ね、短い鼻が流行した時代があって、キング・チャールズ・スパニエルもどんどん顔が平たくなっていったの。
でも、昔のような、少し長めの鼻を持ったスパニエルの姿を恋しがる人たちがいて、再びその形に戻すための交配がされて、今の私たち、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルが誕生したのよ。
キャバリアっていう言葉には、騎士とか忠誠を誓う者っていう意味があるの。名前にまで、私たちの性格がにじみ出てるって、ちょっと面白いと思わない?
見た目の話もしておくね。私たちは、小型犬に分類されていて、体重はだいたい5キロから8キロくらい。ちょうど、あなたの腕の中にすっぽり収まるサイズ感よ。
体のつくりはコンパクトなんだけど、耳や胸元、足の飾り毛がふんわり長くて、やわらかい絹のような手触りをしてるの。
よくお姫様みたいとか、ぬいぐるみみたいって言われるけど、正直ちょっと照れちゃう。でも、触られるのは嫌いじゃないわ。むしろ、なでなでされると落ち着くの。
毛の色も、私たちにはいくつかの種類があるんだ。私は「ブレンハイム」っていう、白と茶色の組み合わせの毛色。頭のてっぺんに小さな茶色の斑点があると、それをブレンハイム・スポットって呼んでいるのよ。
この斑点、昔のお話ではお姫様が愛犬の額に親指を当てて祈ったら、そこに跡がついたっていう伝説もあるの。ちょっとロマンチックでしょ?
ほかにも、黒・白・茶の三色が入った「トライカラー」、全身が真っ黒に茶の差し色が入った「ブラック&タン」、そして全身が赤みのある茶色で統一された「ルビー」っていう毛色があるの。
どの子も本当に美しくて、私たちキャバリアの魅力のひとつだと思ってる。
でもね、私たちのいちばんの魅力は、見た目じゃなくて心だと思うの。
私たちは、誰かと一緒にいることがとっても好き。あなたの隣で寝たり、足元にぴったりくっついて座ったりするだけで、すごく安心するの。
反対にひとりぼっちは、ちょっとだけ苦手かもしれない。だから、長時間のお留守番が続くと、心細くて泣いちゃうこともあるの。
攻撃的なところはほとんどないから、小さな子どもともお年寄りとも自然に仲良くできるし、他のワンちゃんや猫ちゃんとも平和的に過ごせることが多いよ。
もちろん、みんながみんなそうとは限らないけど、私たちは基本的に争いごとを好まない性格なの。
よくセラピードッグに向いているって言われるのも、きっとそういう穏やかで優しい気質からなんだと思う。実際、私のお友達にも、病院や施設で人を癒すお仕事をしている子がいるのよ。
それにね、私たちはすごく適応力があるの。マンションでも一軒家でも、都会でも田舎でも、人と一緒に過ごせる環境ならどこでも落ち着けるんだ。
お散歩に行けば元気いっぱいに遊ぶけど、おうちの中では静かにくつろぐこともできる。そんなメリハリがあるところも、私たちのいいところかもしれないわね。
もちろん、お散歩は大好きよ。外の空気を感じたり、いろんな匂いを嗅いだり、道ゆく人にかわいいねって声をかけられるのが、何よりの楽しみ。
でも、体力は小型犬なりだから、無理をしない範囲で、ゆっくりお散歩するのがちょうどいいの。
でね、キャバリアって甘えん坊だよねってよく言われるけど、私からするとそれだけじゃちょっと物足りないかな。
甘えるっていうのは、ただ構ってほしいってことじゃなくて、あなたと一緒にいたいとか、あなたの気持ちを感じたいっていう、もっと深い想いがあるの。
だから、私たちと暮らすっていうのは、一緒にいる時間を大切にしてくれるあなたと、心を通わせる時間を積み重ねるってことだと思う。あなたのお友達もきっと、そう感じてるんじゃないかな。
あなたが今こうして、私の話を聞いてくれているってことは、きっと、もっと知りたいって思ってくれてるんだよね。それがすごくうれしい。
私たちは、決して派手じゃないし、芸達者なわけでもないけれど、あなたのそばにずっと寄り添って、毎日の当たり前を一緒に楽しめる存在。
そんな私たちのことを知ってくれる人が一人でも増えたら、それだけで私は幸せだなって思えんるんだ。
さて、次は私たちの性格について、もっと深くお話ししていこうかな。
今度は、あなたのお友達がどんなふうに毎日を感じていて、どう接してあげるともっと仲良くなれるのか。私自身の体験を交えながら、ていねいに伝えていくね。
穏やかで甘えん坊なキャバリアの性格に寄り添う暮らし方

あなた、私たちキャバリアのことを優しくて甘えん坊な犬って思ってくれているかしら?
もしそうなら、うれしいな。だって、それって私たちの性格のいちばん大切な部分なんだもの。
もちろん、見た目の愛らしさや、飾り毛のふわっとした可愛らしさも私たちの魅力だけど、本当に知ってほしいのは、私たちのこころなのよ。
私たちはね、人と一緒にいることが大好きなの。ただそばにいるだけで、心がほっとするんだ。
あなたのお友達も、もしかしたらいつもあなたの後ろをついて歩いていたり、座っているときにぴったり寄り添ってきたりしないかしら?
それはただの甘えじゃないのよ。あなたと一緒にいたいとか、安心したいっていう気持ちのあらわれなの。
私も、パパが椅子に座っているときは、その足元にぴったりくっついていることが多いんだ。キッチンでごはんを作っているときも、そばに行って、くんくんって匂いをかいでみたり、ただ静かに見つめてみたりしてる。
そうするとね、リア、そんなところにいたの?って笑ってくれる。それだけで、一日があったかくなるの。
それにね、私たちはとっても人懐っこいの。知らない人でも、優しそうな雰囲気を感じると、自然と近づいてしまうことが多いわ。
もちろん、あなたの許可があってからよ。でも、それだけ、人が好きで、信じたいって思っているの。だから、突然大きな声を出されたり、乱暴に扱われたりすると、びっくりして心を閉じてしまうこともあるの。
私たちは、争いごとが苦手。家族の中で誰かが怒っていたり、悲しそうな顔をしていたりすると、その空気をすぐに感じ取って、そわそわしたり、隅っこに避難したりすることがあるの。
中にはね、心配してぴったり寄り添ってきたり、顔をなめて励まそうとする子もいるのよ。あなたのお友達にも、そんな優しい一面、あるんじゃない?
ただ、それだけ敏感で優しい性格だからこそ、とても繊細なところもあるの。
ちょっとしたことで傷ついたり、気分が沈んでしまうこともあるから、私たちと接するときには、声のトーンや表情に気をつけてくれるとうれしいな。
それからね、実はちょっぴり頑固なところもあるの。たとえば、こっちに来てって言われても、気分じゃないと動かないときがあるんだよ。
あなたのお友達も、そんなふうに、今はちょっとっていう表情をしていたこと、ないかしら? それってわがままじゃなくて、自分のペースや気持ちを大切にしている証拠なのよ。
でも、無理やり従わせようとすると、かえって信頼関係が崩れてしまうこともあるの。だから、そういうときは、少し時間をおいてみたり、違う方法で誘ってみたりしてほしいんだ。
あなたが、どうして今は動きたくないのかな?って考えてくれるだけで、私たちはうれしくなるの。
そしてね、私たちはとっても賢いのよ。あなたの言葉や感情をちゃんと理解しようとするし、何度も繰り返せば覚える力もあるの。
でも、大きな声で叱られたり、怖い顔でにらまれたりすると、覚えるどころか、心がぎゅっと縮こまってしまうんだよ。
あなたのお友達にしつけをするときは、できたねとか、すごいねとかって優しく褒めてあげてね。おやつも大好きだけど、あなたの言葉のほうが、もっともっと心に響くのよ。
あなたと私たちは、信頼でつながっているの。だから、私たちがあなたを見上げるとき、そこにわかってくれる人がいると感じられるかどうかで、日々の安心感がぜんぜん違うんだ。
あなたのお友達が、いつもあなたのあとをついて歩いていたり、あなたが笑うとしっぽを振ったりするのは、その証なのよ。
私たちの性格を一言で言えば、愛情深いってことになるのかもしれないけど、それだけじゃ足りないくらい、たくさんの想いが詰まってる。
私たちは、あなたの言葉に耳を傾けて、あなたの表情を見て、空気を感じ取って生きているんだよ。
だからこそ、あなたが穏やかに、やさしく接してくれることで、私たちはもっともっとあなたのことを信じられるし、もっと甘えたくなるの。
どうかこれからも、あなたのお友達の心の声に耳を傾けてあげてほしいんだ。あなたが思っている以上に、私たちはあなたのことを見て、感じて、そして、大好きでいるんだから。
このあとのお話では、そんな私たちがどんな健康の問題を抱えやすいか、そして、あなたに何を気をつけてもらえたら長く元気でいられるかを、じっくりお話ししていくね。
ずっと一緒にいるための気をつけたい健康リスクと私たちの弱点

ここまで私たちキャバリアの性格について、あなたにたっぷりお話してきたけど、今度はちょっとだけシリアスなお話をさせてね。
私たちはとっても愛情深くて、あなたと一緒にいる時間を大切にしてるからこそ、ずっと元気で長生きしたいって思ってるの。でもね、体のつくりや遺伝の影響で、気をつけなきゃいけない健康のことがいくつかあるの。
あなたのお友達がキャバリアだったら、ぜひこのお話は聞いておいてほしいんだ。早めに知っておくことで、防げること、見逃さずに済むことがきっとあるからね。
まず、私たちキャバリアがもっとも気をつけなきゃいけない病気のひとつが僧帽弁閉鎖不全症っていう心臓の病気。これは、心臓の弁がしっかり閉じなくなって、血液が逆流しちゃう病気なのよ。
進行すると、呼吸が苦しくなったり、咳が出たり、動きたくなくなったりして、日常生活に支障が出てくるの。
私もね、13歳の春にこの病気ってわかって、それからずっとお薬を飲んでるの。
お薬のおかげで今も元気に暮らせてるけど、定期的に病院に行って心臓の音を聞いてもらったり、レントゲンを撮ってもらったりして、変化がないかをちゃんと見てもらってるのよ。
この病気は、年齢が上がるほど発症率が高くなるって言われているんだ。キャバリアの中には、10歳を過ぎる頃には多くの子がこの病気の兆候を見せるってデータもあるくらい。
だから、年に1回、できれば年に2回は、獣医さんに心臓のチェックをお願いしてみてほしいな。
次に気をつけたいのが脊髄空洞症っていう脳と脊髄に関わる病気。これは、脳から脊髄にかけての流れがうまくいかなくなって、痛みが出たり、神経症状が現れたりするの。
首のあたりをしきりにかいたり、空中をかくようなしぐさをしたり、触られるのをいやがったりしたら、もしかしたらそのサインかもしれないの。
これも遺伝的な要因が大きいって言われていて、特に頭の形が特徴的なキャバリアでは起きやすいとされてるの。ちょっとした変化に気づくには、日頃からあなたのお友達をよく観察してあげることが大切になるわ。
あとね、目や耳の病気にもなりやすいの。涙が多くなったり、目やにが増えたり、白く濁ってきたりしたら、目の異常のサインかもしれないし、耳もたれ耳だから蒸れやすくて、外耳炎になりやすいの。
耳を気にして頭を振ったり、かゆがってる様子があったら、早めにお医者さんに相談してみてね。
それから、お口のケアもとっても大事。小型犬全般に言えることだけど、私たちは歯周病になりやすいって言われてるのよ。
歯垢がたまると歯茎が腫れたり、ひどくなるとごはんが食べづらくなっちゃうこともあるんだ。
毎日の歯みがきはちょっと大変かもしれないけど、あなたのお友達が嫌がらない範囲で、定期的にお口のチェックをしてあげてね。
そしてもうひとつ、見逃しがちなのが肥満の問題。
私たちは、食べることが大好きだから、とっても太りやすいんだ。
それでね、見た目がふんわりしてるから、ちょっと太っても気づきにくいの。でも、太りすぎると足腰や心臓に負担がかかるし、病気のリスクも高くなっちゃうのよ。
体重はこまめに量って、おやつの量や食事のバランスを見直していくことも、健康で長生きするためにはとっても大切なの。
それから、夏の暑さや湿度にも弱いの。
私たちは鼻が少し短めだから、暑い空気を体に取り込むのがあまり得意じゃないんだよ。だから夏場はお散歩の時間を早朝や夕方にずらしたり、室内でも涼しくしてもらえたら助かるわ。
あなたのお友達が年を重ねるにつれて、ちょっとした変化が出てくると思うの。
食欲が落ちたり、歩くスピードがゆっくりになったり、お昼寝が増えたりってね。
でも、それって自然なことだから心配しすぎなくていいのよ。ただ、その中に病気のサインが紛れていないかを見極める目を、あなたには持っていてほしいんだ。
日々の観察と、あなたのやさしいまなざし、そして、ちょっといつもと違うかも?って感じたときに、すぐ行動できる勇気。それが、私たちが安心して毎日を過ごすために、何よりも頼りになるの。
あなたのお友達の健康は、あなたの気づきから守られるの。私も、パパや家族が気づいてくれたおかげで、こうして15歳になった今も、のんびり穏やかに過ごせてるのよ。
次は、そんな私たちの健康を守るために、どんなケアやお手入れをしてもらえるとうれしいか、そのことをお話しさせてね。
私たちを守ってくれるお手入れの習慣

私たちキャバリアがずっと健康でいられるかどうかって、実はあなたの毎日のちょっとした気づきやケアにかかっているの。
病気の早期発見ももちろん大事だけど、それ以上に、普段から私たちの体をやさしく整えてくれることが、安心して暮らしていくための土台になるのよ。
ここからは、私リアが実際にやってもらって嬉しかったことや、キャバリアとしてこれはぜひ続けてほしいなと思うお手入れの習慣について、あなたにそっとお話ししていくね。
まず、ブラッシング。これは本当に大事なの。私たちキャバリアの毛は長めで、ふわっと柔らかいから、放っておくと毛玉ができたり、抜け毛がたまりやすくなったりしちゃうんだ。
週に2〜3回くらいでいいから、スリッカーブラシでやさしくなでるようにブラッシングしてくれると、毛並みも整って気持ちいいし、あなたとのスキンシップにもなるのよ。
とくに耳の後ろや足の内側、しっぽの根本なんかは毛が絡まりやすいから、丁寧に見てくれるとうれしいな。
リア、今日もふわふわだねって言ってもらえると、それだけで心までふわふわするんだからね。
そして、耳のケアも忘れないでね。私たちの耳は垂れているから、どうしても通気性が悪くなって、湿気がこもりがちなの。そうすると、汚れやすくなって、外耳炎になったり、においが気になったりしやすくなるのよ。
週に1回くらいでいいから、専用のクリーナーやコットンで、耳の中をやさしく拭いてあげてね。ゴシゴシしないで、そっと優しくがポイントよ。
私も最初はちょっとくすぐったくて苦手だったけど、慣れてくるとむしろ気持ちよくなって、もっとやってって思うようになったんだ。
それから、お口のケア。これはね、つい後回しにされちゃうことが多いんだけど、本当に大切なの。
私たちは、歯垢がつきやすくて、そのままにしておくと歯石になって、歯ぐきが腫れたり、歯がグラグラになったりして、痛くてごはんが食べられなくなっちゃうのよ。
理想は毎日歯みがき。でも、最初から完璧じゃなくて大丈夫。指に巻くガーゼでもいいし、おいしい味のするペーストを使ってみるのもおすすめ。
何より大切なのは、あなたが、お口のことも大事にしてるよって気持ちを持ってくれること。
あとね、シャンプーも定期的にしてもらえるとうれしいな。だいたい月に1回くらいが目安だけど、私の場合は皮膚がちょっと弱いから、パパが獣医さんと相談して、合うシャンプーを選んでくれたの。
体質によって、回数や使うものが変わるから、ぜひあなたのお友達にも合う方法を見つけてあげて。
シャンプーのあとは、しっかり乾かしてあげることも忘れずにね。濡れたままだと冷えてしまったり、皮膚トラブルの原因になっちゃうの。
ドライヤーの音が苦手な子も多いけど、タオルでしっかり水気を取ってから、優しく短時間で乾かすようにしてくれると安心よ。
それから、足裏と爪のお手入れも見逃しがちだけど、とっても大切。足の裏に毛が伸びてくると、すべってケガをしやすくなるんだ。
とくにフローリングのおうちでは注意が必要ね。肉球まわりの毛をちょんちょんってカットしてあげるだけで、ずいぶん歩きやすくなるんだよ。
爪も、伸びすぎると地面に当たって痛くなっちゃったり、姿勢が悪くなってしまったりすることがあるのよ。
目安としては、歩いたときにカチカチ音が鳴るようなら、少し長いかもしれないわ。月に1回くらいを目安に、あなたか、もしくはトリマーさんや獣医さんにお願いして整えてあげてね。
そして、最後に伝えたいのは、お手入れっていうのは、愛情の時間だってこと。
私たちは、ただ体をきれいにしてもらうだけじゃなくて、あなたが私たちを気にかけてくれているって、その気持ちが伝わることが何よりもうれしいの。
耳を拭いてもらっているときのあなたの手の温かさ、ブラッシングのときのやさしい声かけ、歯みがきのあとにもらえるごほうびのおやつ。
そういう全部が、私たちにとって、愛されてるって感じられる大切な瞬間なの。
だから、もし少しずつでもいいから、あなたの生活の中に、お手入れの時間を取り入れてもらえたら、それだけで私たちの毎日はずっと豊かになると思うの。
次は、そんなケアの時間だけじゃなくて、私たちが元気にいられるために欠かせない運動や遊びについて、お話ししていくね。
お外もおうちも楽しめるキャバリアらしい運動と遊びのすすめ

お手入れのお話をたっぷりしたあとは、次は体を動かす楽しさについて、あなたにお伝えしたいの。
私たちキャバリアは、穏やかでおとなしいって思われがちだけど、実はけっこう遊ぶのが好きで、外でも中でも、楽しいことがあるとすぐにわくわくしちゃうのよ。
でも、無理をするほど体力があるわけじゃないし、年齢や体調によっては、たくさん動くことが負担になることもあるから、私たちらしいちょうどいい運動や遊び方を、今日はリア流で紹介していくね。
まずはお散歩。これね、ただの移動じゃなくて、私たちにとっては大切な心のリフレッシュの時間なの。
外の空気を感じたり、いろんな匂いをかいだり、風の音や鳥の声に耳をすませたりすることで、心がすーっと整っていくのよ。
私は毎日、パパと朝と夕方にゆっくりお散歩するんだけど、その時間が本当に大好き。歩くスピードは年齢とともに少しずつゆっくりになってきたけど、無理なく続けられるように、距離や時間を調整してもらってるんだ。
目安としては、若い頃なら1日30分〜1時間くらいがちょうどいいかな。でも、シニアになったら、時間は短くして、回数を分けたり、休憩を多めに取ったりして調整してもらえるとうれしいな。
そしてね、お散歩中はただ歩くだけじゃなくて、私たちの気持ちに寄り添ってくれる時間にしてほしいんだ。
たとえば、道端で立ち止まって匂いをかいでるとき、急かさずに待ってくれると、とっても安心するのよ。私たちにとって匂いをかぐって、人間でいう読書みたいなものなの。毎日ちがう匂いの物語を感じているんだよ。
それから、外で会う他のワンちゃんとのご挨拶も、社会性を育てるいいチャンスなんだ。
もちろん、相性や状況にもよるけど、優しく近づけるタイミングがあれば、こんにちはって言わせてあげてね。知らない子との距離感を学ぶことも、私たちの成長になるのよ。
でも、暑すぎる日や寒すぎる日は、お散歩を無理にしなくていいと思うの。
私たちは体が小さいぶん、気温の影響を受けやすいんだ。特に夏のアスファルトは熱くなりすぎて、肉球をやけどしちゃうこともあるから、朝早い時間か夕方以降にしてくれると安心だよ。
そして、おうちの中でも、私たちはたくさん楽しめるのよ。たとえば、おもちゃを使った遊び。お気に入りのぬいぐるみを持ってきて遊ぼう!って目で訴えたこと、あなたのお友達にもあるんじゃないかしら?
引っぱりっこしたり、投げてもらったおもちゃを追いかけたり、そういう遊びが大好き。
もちろん、年齢や体調によって激しい運動がむずかしいときもあるから、ちょっとしたボール転がしや、ゆっくりした動きでも十分楽しいのよ。
それに、知育トイっていうのもおすすめなの。たとえば、中におやつが入っていて、どうやって出すかを考えながら遊べるおもちゃ。
これね、頭も使うし、退屈しのぎにもなるし、ごほうびがあるからやる気も出るの。私もパパが買ってくれたときは、夢中になって何度もチャレンジしたわ。
おもちゃじゃなくても、かくれんぼ遊びも楽しいのよ。あなたがそっと隠れて、リア、どーこだ?って声をかけてくれたら、探すのに夢中になっちゃうの。
見つけたときに、いたー!って笑ってくれると、それだけでうれしくなっちゃうのよ。
遊びの時間って、私たちにとっては、あなたと心を通わせる時間なの。ただ体を動かすだけじゃなくて、楽しいねとか、うれしいねとかっていう気持ちを共有することが、信頼を深めるいちばんの方法なのよ。
あなたのお友達も、きっとあなたが笑ってくれたら、それだけで一日がハッピーになるはず。
そしてもうひとつ大切なのが、遊びすぎないこと。私たちは、楽しいとつい頑張っちゃうから、疲れているのに気づかずに続けてしまうこともあるんだ。
だから、あなたが私たちの様子をよく見て、そろそろ休憩しようかって声をかけてくれると助かるの。
特にシニア期に入ってくると、関節や心臓に負担がかかりやすくなるから、軽い運動をこまめにするスタイルが合ってると思う。
無理のない範囲で、でも毎日少しずつ動く。それが元気でい続けるためのコツなんだと思うの。
こうして体を動かすこと、遊ぶこと、そして何よりあなたと一緒に過ごすこと。それが、私たちキャバリアにとって、いちばんのしあわせなのよ。
次は、私たちの健康を内側から支えてくれる「ごはん」について、お話ししていくね。
おいしくて安心なキャバリアのごはんの管理

たくさん遊んだあとのお楽しみといえば、やっぱりごはんの時間よね。私たちにとって、ごはんはただの栄養補給じゃなくて、毎日の楽しみでもあり、健康を守るための大事な時間なの。
でもね、私たちキャバリアは体が小さくて、いろいろな体質の子がいるから、ただ食べればいいってわけじゃないのよ。
だから今日は、あなたのお友達のごはんについて、どんなことに気をつけてあげるといいか、リアがていねいにお話しするね。
まずね、私たちキャバリアは、食欲旺盛な子が多いの。目をキラキラさせて、ねえ、それちょうだい!っておねだりする姿、あなたも見たことがあるかもしれないわね。
でも、その気持ちに負けておやつをあげすぎたり、ごはんの量を調整せずにいたりすると、あっという間に太っちゃうの。
太ると心臓や関節に負担がかかるし、さっきお話しした僧帽弁閉鎖不全症なんかも、悪化しやすくなっちゃうのよ。
だから、ごはんはその子の年齢や体重、運動量に合わせて、きちんと量を管理してあげることが大事なの。
理想は、1日2回〜3回に分けて食べるスタイル。1回でたくさん食べるよりも、少しずつ分けたほうが消化にやさしいし、空腹で胃液を吐いちゃうようなことも防げるの。
それからね、フード選びも大切よ。私たちはそれぞれ体質が違うから、ぴったりのフードを見つけるのはちょっと時間がかかることもあるけど、心臓や皮膚、関節に配慮されたフードを選ぶと、体の内側からサポートできるの。
私の場合は、心臓のこともあるから、ナトリウムの量が抑えられていて、タウリンやL-カルニチンが入ってるフードを食べているの。それに、消化にもやさしいタイプ。
あなたのお友達にも、体調に合ったフードを選んであげてね。
お水も大事。私たちは、自分からあまりたくさんお水を飲まない子も多いから、いつでも新鮮なお水が飲めるように、器をこまめに洗ってあげて。
夏場やドライフード中心の子は特に、水分補給を意識してもらえると嬉しいな。
もしかしたら、手作りごはんをあげることもあるかもしれないね。その場合は、栄養のバランスに気をつけてね。
私たちに必要な栄養素は、人間とはちょっと違うから、獣医さんやペット栄養士さんに相談しながら作ってもらえると安心だよ。
それからね、私たちは味の濃いものや脂っこいものは消化に負担がかかるし、塩分も控えめじゃないと体に悪いの。玉ねぎやチョコレート、ぶどうなんかの危険な食べ物は、もちろん絶対にNGよ。
あと、ごはんの時間って、習慣としての安心にもつながってるの。決まった時間に、決まった場所で、ごはんを用意することもとっても大切。
これが毎日あると、私たちは今日も安心して暮らせるんだって気持ちになれるの。
ごはんのときにあなたがニコニコしてくれているだけで、私たちももっと食べる気になるのよ。
だから、おいしいね、とか、今日も元気でいてくれてありがとうとかって、声をかけながらごはんの時間を一緒に過ごしてもらえたら、心まで満たされるの。
そして、ごはんのあとは体調チェックのチャンスでもあるのよ。
食欲が落ちていたら、どこか調子が悪いのかもしれないし、急に食べるスピードが変わったり、よだれが多くなったりしたら、お口や歯にトラブルがあるサインかも。
うんちの状態も、実は健康のバロメーター。ゆるすぎたり、固すぎたり、色がいつもと違ったりしたら、少し注意して見ていてね。
こうして毎日、あなたが私たちのごはんを通して気にかけてくれること。それが、私たちの元気の源になるの。
次は、食事とあわせて大切な健康チェックと予防ケアのことをお話ししていくね。あなたのお友達の命を守るのは、日々のあなたのやさしいまなざしなのよ。
病院でのケアと予防接種

あなた、病院って聞くとちょっとドキドキしない? 私たちも、実はそうなの。いつもと違う匂い、見知らぬ人たちの声、ちょっぴり緊張する診察台。
だけどね、病院ってこわいところじゃなくて、私たちを守ってくれる場所だって、私は思ってるのよ。
ここでは、あなたのお友達がずっと元気でいられるように、どんなふうに病院と付き合っていったらいいか、リアがお話ししていくね。
まずね、大切なのは定期健診。体調に問題がなくても、年に1〜2回は病院に行って、全身のチェックをしてもらってほしいの。
特に私たちキャバリアは、心臓の病気にかかりやすいから、若いうちから心音や血圧をチェックしておくことがとても大切なのよ。
私も、年に2回の健診を欠かしたことがないの。心臓の音を聴いてもらったり、血液検査をしてもらったりすると、リア、元気ですねって先生が笑ってくれる。そのひとことだけで、家族みんなが安心するの。
特にシニア期に入ったら、もっとこまめにチェックしてもらいたいな。年齢を重ねると、どうしても目に見えない不調が増えてくるから、変わったことがないかをプロの目で見てもらうのがいちばん確実なのよ。
それから、予防接種も、とっても大事。狂犬病や混合ワクチン、ノミ・ダニの予防薬、フィラリアの薬とかね。たくさんあって大変に思えるかもしれないけど、どれも私たちの命を守ってくれるものなの。
とくにフィラリアっていう病気は、蚊に刺されることで感染して、心臓に虫が寄生しちゃう恐ろしい病気。
でも、毎月きちんとお薬を飲んでいれば防げるのよ。だから、春から秋にかけては、忘れずにお薬を飲ませてあげてね。
ノミ・ダニの予防も忘れずにね。お散歩の途中で草むらに入ったり、お友達のワンちゃんと遊んだりすることで、気づかないうちにもらってきちゃうことがあるの。
体をかゆがったり、落ち着きがなかったりしたら、すぐチェックしてあげて。
あとね、健康診断のときに先生と話すことも、すごく意味があるのよ。最近食欲が落ちた気がする、とか、おしっこの回数が増えたとか、みたいな小さな変化も、先生に伝えることで早期発見につながることがあるの。
あなたが毎日そばにいて気づく変化と、先生の専門的な目が合わさることで、私たちはもっと安心して過ごせるようになるんだ。だから、なんとなく気になるっていう感覚を、どうか大切にしてね。
診察のとき、私たちは少し緊張しちゃうけど、あなたがそばにいて大丈夫だよって声をかけてくれるだけで、本当に心が落ち着くの。私も、パパの手のぬくもりに、何度助けられたことかわからない。
それに、病院って何かあってから行く場所じゃなくて、何もないを確認する場所でもあるのよ。特に、私たちキャバリアは体に特徴的なリスクを抱えているから、予防と早期発見が何よりも大事なの。
健康診断では、体重、心音、呼吸の様子、歯の状態、目や耳、皮膚のチェック、血液検査、エコー、レントゲン。いろんな角度から見てもらうことができるの。これらの情報が積み重なることで、その子の健康の履歴書になるのよ。
私の場合、心臓の薬を飲んでいるから、血中濃度のチェックや、副作用が出ていないかの確認もしてもらってるの。そうやって定期的にフォローしてもらえるからこそ、安心して毎日を過ごせるんだ。
だからあなたも、病院を何かあったら行く場所じゃなくて、何も起こさないために行く場所って考えてみてね。それが、あなたのお友達の命を守る大きな力になるから。
次は、私たちとの暮らしをもっと楽しく、もっと豊かにしてくれるシニア期の過ごし方についてお話しするね。年を重ねても、私たちは毎日を楽しく生きていたいのよ。
シニアになったリアが語る幸せな家族の老犬ライフ

ここまで、私たちキャバリアのことをたっぷり聞いてくれてありがとう。
あなたが一緒に歩いてくれているこの時間、私は本当にうれしく思ってるの。今日は最後に、私リアがいま感じているシニア犬としての毎日について、あなたに心をこめてお話しさせてね。
私、15歳になったの。13歳の春から心臓のお薬を飲み始めて、それからの毎日は、ほんの少し前とは違うペースで流れている。でもね、それが悪いことだとは思ってないのよ。
若いころのように長いお散歩はできなくなったし、階段の上り下りも少し不安がある。でも、それって自然なこと。年を重ねたからこそ見える景色や、感じられる幸せがあるって、私は思ってるんだ。
たとえば、ゆっくりした朝の時間。陽だまりの中でウトウトする気持ちよさとか、パパが静かに撫でてくれる手のぬくもりとか。そういう一瞬一瞬が、今はとても大事で、心の奥までしみわたっていくの。
あなたのお友達がシニアになってきたら、きっといろんな変化があると思うの。
歩く速度がゆっくりになったり、寝ている時間が増えたり、好きだったおもちゃにあまり興味を示さなくなったりってね。でも、それは衰えではなくて、静かな豊かさへの変化なのよ。
だから、どうかその変化を悲しまずに、寄り添ってあげてほしいの。無理に若いころのように戻そうとしなくていいの。今のその子が心地よくいられるように、環境や暮らし方を少しずつ合わせてあげてほしいな。
たとえば、ベッドの高さを低くしたり、滑りにくいマットを敷いてあげたり、お散歩コースを短くして、そのぶん一緒に景色を眺める時間を増やしたり。そういう工夫が、シニアの私たちにはとてもありがたいの。
ごはんだって、歯の状態や飲み込みやすさに応じて、柔らかくしてもらったり、食べやすい形にしてもらったりすると、それだけで食事が楽しみになるのよ。
そして、何より大事なのが会話。声をかけてくれるだけで、あなたの気持ちが伝わってくるんだよ。今日もかわいいね、ありがとう、大好きだよって、その言葉ひとつひとつが、私たちの心を支えてくれるの。
私は、パパに今日もそばにいてくれてありがとうって言われるたびに、胸がぽかぽかするの。言葉が通じないなんてことはないのよ。あなたの気持ちは、ちゃんと伝わってる。
時には、別れを考えてしまう瞬間があるかもしれない。年齢を重ねたお友達と一緒にいると、あとどれくらい一緒にいられるのかなって、不安になることもあるよね。
でもね、私たちにとって大切なのは、どれだけ長く生きるかじゃなくて、どれだけ心を通わせて過ごせたかなのよ。たとえ一日でも、あなたのそばで安心して過ごせたら、それはかけがえのない一日なの。
あなたが毎日を大切に思って生きてくれることが、私たちにとってのしあわせ。
私たちも、あなたのことを全力で想っているんだ。年をとっても、目が見えにくくなっても、耳が遠くなっても、気持ちはずっと変わらない。
どうか、あなたのお友達の今の姿をまるごと受け止めて、その子と一緒に歩んできた日々を、愛おしんでほしい。そして、これからの時間も、焦らず、ゆっくり、やさしく重ねていってほしいの。
私は今、パパと一緒にいられることが、何よりのしあわせ。だから、これからも毎日を大切に過ごしていくつもりよ。
あなたのお友達にも、そんなふうに、しあわせだなって感じられる日々が、ずっとずっと続きますようにって祈ってる。
リアより


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