こんにちは、リアだよ。
あのね、この前の晩ごはんのとき、うちのパパがね、ビーフシチューを作ってくれてたの。
グツグツ煮込んだあの深い香り…お肉の匂いと一緒に、ふわっと甘くてちょっと刺激のある香りが鼻に入ってきたんだ。
でねその時、ああ、これは、玉ねぎだなって。すぐにわかったのよ。私たちって、匂いにはとっても敏感だからね。
でもね、その瞬間、私の胸がギュッと締めつけられたみたいになったの。
というのも、ちょっと前に聞いた話を思い出しちゃったから。
うちによく遊びに来てくれるご近所のお友達のママがね、うちの子、玉ねぎ入りのハンバーグ食べちゃって、病院に駆け込んだのよって。
その子、元気だったからよかったけど、本当に怖かったって泣きそうになってたの。
私もその話を聞いたときは、えっ、玉ねぎってそんなにダメなの?って思ったし、パパのビーフシチューの香りを感じながら、またその気持ちがぶり返しちゃって。
だからね、あなたにも聞いてほしいの。
「玉ねぎって、私たちにとって本当に危ないの?」とか、「どれくらい食べるとダメなの?」とか、「万が一食べちゃったらどうすればいいの?」って気にならない?
これらのことって、私自身も知っておきたいし、何より、あなたにも知ってもらってお友達も安心してほしいと思うんだ。
このお話は、ただのダメな食べ物リストじゃなくてね、本当に大切な命を守るための、大事なお話。これから少し、リアと一緒に考えてみない?
玉ねぎって、私たちにとってどれだけ危険か知ってる?

あなた、玉ねぎって聞くと、どんなイメージが浮かぶかな?
たぶんね、人間にとっては毎日のごはんでよく使うお野菜で、体にいいイメージがあるんじゃないかな。実際、人間の健康にはよくて、血液サラサラにしてくれるなんて言われてるよね。
でも、それがそのまま、私たちにも当てはまるかというと、実はまったくの逆なの。
私たち犬にとって、玉ねぎは毒なんだ。どれくらい危ないかっていうとね、命に関わるくらい、本当に深刻な中毒を引き起こすことがあるんだよ。
たとえば、玉ねぎには、有機チオ硫酸化合物(ゆうきちおりゅうさんかごうぶつ)っていう成分が含まれていて、それが私たちの赤血球を攻撃しちゃうの。
人間もそうだけれど、私たちの身体の中でもね、赤血球が酸素を運ぶ大事なお仕事をしてるんだけど、その赤血球が壊されちゃったら、酸素が全身に行き渡らなくなってしまうんだよ。
ちょっと想像してみてもらえるかな?
お散歩してる時、風を感じながら、あの木のにおいを嗅いだり、お友達とすれ違ったり。そういう当たり前の日常も、身体に酸素がしっかり行き届いてないとすぐにバテちゃって、フラフラになっちゃうの。
心臓だって頑張って酸素を送ろうとするけど、赤血球そのものが減ってしまったら、どうしようもなくなってくるのね。
それに、玉ねぎの怖いところは、その毒が加熱しても毒がなくならないってところなの。
炒めても、煮ても、乾燥させても、たとえばハンバーグに入ってても、スープに溶けてても、その危険性は消えないの。だから、どんな形であっても私たちには絶対に口にしてはいけないものなんだよ。
実はね、その有害成分が赤血球の中のヘモグロビンを変性させることで、ハインツ小体(しょうたい)っていう変なものができちゃうの。
このハインツ小体ができると、赤血球の膜がもろくなって破れやすくなっちゃうのね。
これを溶血(ようけつ)って言うんだけど、それがどんどん進むと溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)っていうとても危険な状態になってしまうの。
それに、溶けた赤血球の成分が腎臓を通って尿として出てくると、おしっこの色が赤茶色になったりするの。これはヘモグロビン尿(にょう)って呼ばれるもので、これが出てきたらもう緊急事態ってこと。
ね、聞いてるだけでちょっと怖いでしょ?
でもね、それだけじゃないの。問題は、いつ症状が出るか分からないってことなんだ。玉ねぎを口にしてから、すぐに様子がおかしくなる子もいれば、数日経ってから具合が悪くなる子もいるのよ。
それに、最初の症状がすごく微妙で、ちょっと元気がないなとか、食欲が落ちたかな?っていうくらいだと、見逃されちゃうこともあるんだ。
私のように、もうシニアの年齢になって、しかも心臓病を抱えてるとね、若いときのように体力の余裕がないんだよ。
若い子なら乗り切れるかもしれない状況でも、ちょっとした不調が大ごとに繋がるから、本当に気をつけなきゃいけないの。
あなたのお友達も、まだ若いから大丈夫って思ってても、油断は禁物だよ。なぜなら、犬の種類や体格、体質によっても感受性はまったく違うし、ほんの少しの量で大きな影響が出る子もいるんだもの。
それにね、私たちは、人間の食べ物を魅力的に感じちゃうの。あなたが食べてるものを少しでも分けてもらえたら、それだけでうれしくて、思わずしっぽがフリフリしちゃうくらい。
だけど、その中に玉ねぎがちょっとでも入ってたら、それは私たちにとっては毒入りスナックになっちゃう。それって、あまりにも悲しいことよね。
だからね、私たちの命を守るには、あなたの知識と注意がとっても大切なの。食べ物の中に、私たちにとって危ないものが入ってないか、ちゃんと確認してほしいんだ。
調理されたものも、加工食品も、調味料も、どこに玉ねぎの成分が隠れているか分からないからね。
この話、まだ続きがあるの。
じゃあ、どのくらいの量を食べちゃうとアウトなの?とか、もしもお友達が食べちゃったら、どうなるの?っていうところも、ちゃんと伝えたいの。
私と一緒に、もう少しだけ深く考えてもらえたら嬉しな。
玉ねぎはどのくらいの量を食べたらアウトなのか

あなたも、こんな風に思ったことない?たまたま一口だけだったら、大丈夫なんじゃないかなって。
それ、すごく自然な感覚だと思うの。でもね、私たちの身体って、そんなに都合よくできていないのよ。
実際、どのくらいの量を食べたら中毒になるのかって、気になるよね。それでね、人間の獣医さんたちがいろいろ調べてくれてて、参考になる目安はあるの。
たとえば、生の玉ねぎで体重1キロあたり約15グラム以上食べると中毒のリスクがあるっていうデータがあるんだって。
でもね、ここで安心しちゃダメなんだよ。だって、これはあくまでも、一般的な目安であって、安全な量じゃないから。
むしろ、この量より少なくても、私たちによっては強く反応しちゃうことがあるの。
たとえば私、15歳のキャバリアで、体重は大体5キロくらい。この目安で言うと75グラムの玉ねぎで危険ってことになるけど、じゃあそれ以下なら安全かというと、そんなことないのよ。
私は心臓病もあって、血液の循環が人一倍大事だから、ほんの一口でも致命傷になる可能性があるの。
年齢とか、持ってる病気、体調、その時の免疫力や体力、そんなことがぜんぶが関係してくるから、誰にでも当てはまる安全ラインなんて、存在しないんだよね。
それにね、もっと怖いことがあるの。
私たちがよく口にしてしまいそうな人間のごはんって、玉ねぎそのものよりも、むしろ加工された形で使われていることが多いのよ。たとえば、こんな風に、
- ハンバーグに混ざったみじん切り玉ねぎ
- スープに溶け込んだ玉ねぎのエキス
- カレーやシチューのルウに含まれてる乾燥玉ねぎ
- サンドイッチに挟まれたオニオンスライス
- ドレッシングや調味料に混ざってる玉ねぎ粉末
あなたの目には、ほんの少しって映るかもしれない。だけど、私たちの体にとっては、それがすごく濃縮された毒のかたまりになることだってあるの。
しかも、匂いだけでも反応する子がいるっていう報告もあって、それだけ私たちは玉ねぎの成分に敏感ってことなのよ。
私たちは人間みたいに、食べたものがどういう成分でできてるかなんて理解できないから、あなたの判断だけが頼りなの。
だからね、ここではっきり言うね。
ちょっとだけなら大丈夫は、絶対にダメ。少量でも危ないという前提で考えてほしいの。それが、私たちの命を守る最大の鍵なんだよ。
私がよく知ってるお友達にもね、たった一口の玉ねぎ入りスープを舐めただけで、翌日ぐったりして病院に運ばれた子がいたの。
幸いにも処置が早かったから助かったけど、獣医さんは、もう少し遅かったら危なかったって言ってたんだって。あれを聞いたとき、私も他人事じゃないなって、本当にゾッとしたの。
あなたのお友達が、元気いっぱいに過ごしていても、体の中で何が起きているかは、見ただけじゃ分からないよね。だからこそ、どんな小さな可能性でも見逃さないでほしいの。
たとえば、あなたがキッチンで料理しているとき、玉ねぎを落としてしまったら?お友達がそれを拾い食いしようとしたら、すぐに止めて、しっかり片付けてね。
大丈夫かも、じゃなくて、絶対に口にさせないっていう意識を持ってほしいの。
リアもそうだけど、あなたのお友達も、いつも、あなたを信じてる。私たちの世界には、あなたの気づきと行動が、命を救う力になるってことを覚えておいてね。
次はね、もしお友達がうっかり玉ねぎを食べちゃったときに、どうなるのか、そして、そのときあなたがどう動けばいいのかってことを、一緒に考えていこうね。
もし犬が玉ねぎを食べちゃったらその後どうなるの?

もしも、お友達が玉ねぎを食べちゃったら。その瞬間、あなたの胸もギュッと締めつけられると思うの。だって、私たちの身体にとって、それがどれだけ危険か、もうあなたは知っているから。
でもね、もっと怖いのは、食べた直後に何も起きないことなのよ。そう、玉ねぎ中毒の一番やっかいなところって、すぐに症状が出ないことが多いってところなの。
たとえば、今日の昼間にちょっとだけ口にしたとしても、その夜は元気にしてるかもしれない。むしろ、お散歩も元気に歩いて、おやつもペロリと食べるかもしれないの。
だけどね、時間が経つにつれて、少しずつ体の中で異変が起こってくるの。
玉ねぎに含まれていた有害な成分が、赤血球にじわじわダメージを与えて、壊していく。そして、赤血球がどんどん減っていくと、酸素が足りなくなって、体が悲鳴をあげるようになるのよ。
たとえばね、こんなサインが出てくるの。
- いつもより元気がない、寝てばかりいる
- 食欲が落ちる、ごはんを残すようになる
- 歯ぐきや舌の色が白っぽい、ピンクじゃない
- 呼吸が早くなる、ハァハァしているのに運動していない
- 心拍がドキドキしてる(落ち着いていても)
- おしっこの色が赤っぽい、茶色っぽい、にごってる
- 黄疸が出る(目の白いところが黄色っぽい)
こんなふうに、ひとつひとつは、ちょっとした変化に見えるかもしれない。でもね、それをなんか変だなで終わらせないでほしいの。そのなんか変が、命に関わるサインだったりするんだから。
それにね、症状が出るまでに数時間から数日かかることもあって、タイミングがずれると、玉ねぎが原因だって気づきにくくなるの。だからこそ、食べたかもしれないと思った時点で、行動を起こしてほしいんだよ。
そして、ここがとっても大切。少し様子を見ようは、命のリスクになるかもしれない。
あなたの心の中に、すぐに病院に連れて行った方がいいかもっていう直感がよぎったら、それは信じていいことだよ。
私たちには、言葉で、苦しいよって伝える術がないから、あなたの感覚がすべての頼りなの。
特に、私みたいに心臓病を持っているお友達は、ほんの少しの酸素不足でも、心臓に大きな負担がかかるんだ。その結果、急激に体調が悪化することだってあるのよ。
私の知っている子でね、元気そうに見えていたけど、実はおしっこの色がほんのり赤くて、病院に行ったらすぐ入院になったお友達がいるの。あのとき見逃していたら、どうなっていたか、考えるだけでぞっとするよね。
もし、私たちが玉ねぎを食べてしまって獣医さんに相談するときには、こんなふうに伝えたらいいと思う。
- いつ玉ねぎを食べたのか(正確な時間が分かればベスト)
- どのくらいの量か(料理に使った量や残った量からの推定でOK)
- 加熱されたものか、生だったか
- 食べてから今までの様子(食欲、元気、尿の色など)
この情報があるだけで、獣医さんが正しい判断をしやすくなるの。そして、できるだけ早く血液検査を受けて、赤血球の状態を確認してもらうことが大事なんだ。
それとね、絶対にやってはいけないのは、自分で吐かせること。無理に吐かせようとすると、気管に入ったり、食道や胃を傷つけることもあるから、絶対にやめてね。
何より、安全に処置できるのは、医療のプロである獣医さんだけなんだから。リアは、あなたに後悔してほしくないの。
すぐに病院に行っておけばよかったって、泣かないでほしいんだ。だから、迷ったらすぐ行動。それが、あなたのお友達を守る一番の方法なんだよ。
さて、次は最後のお話、じゃあ、そんな悲しいことにならないように、私たちのためにできることって何があるの?ってことを、リアと一緒に考えてもらえたらうれしいな。
あなたとお友達を守るためにできること

ここまでのお話、ちょっと怖かったよね。でもね、私がこんなにしっかり伝えたのは、あなたに怖がってほしいからじゃなくて、備えてほしいからなの。
私たちの命を守るには、あなたのちょっとした気づきや心がけが、本当に大きな力になるのよ。じゃあ、具体的にどんなことを気をつければいいのか、一緒に見ていこうね。
まず大事なのは、台所の管理。
私たちって、床に落ちたもの、ついパクッとしちゃうでしょ?玉ねぎの皮とか、みじん切りしたカケラとか、炒めたときに跳ねたかけらとか。
あなたが気づかないうちに、私たちはそれを見つけて、口にしちゃうことがあるの。だからね、お料理中は私たちがキッチンに入れないようにするか、床に何も落ちてないか、必ず最後にチェックしてね。
調理が終わったあとも、台布巾でしっかり拭いたり、コンロまわりやゴミ箱のフタをきちんと閉めるのも忘れないでほしいの。
それからね、人間の食べ物を私たちにあげるときは、本当に慎重にしてほしいの。
家族の中でも、特にお兄ちゃんやお姉ちゃんが、あなたの目を離したすきに、これ、ちょっとならいいでしょ?っておやつをあげちゃうことがあるかもしれない。
でも、その中に玉ねぎが入っていたらって考えると、ちょっと怖いよね。
だからこそ、これは絶対ダメな食べ物なんだよってことを、家族みんなで共有してほしいの。ママだけじゃなくて、パパにも、お兄ちゃんにも、お姉ちゃんにも。
うちでは、キッチンの冷蔵庫に玉ねぎだけじゃなくてチョコレート、ネギ類、ブドウ・レーズンなど私たちが食べちゃダメなものリストを貼ってあるのよ。
もしよかったら、あなたのおうちでもそうしてみてね。
あとはね、玉ねぎが入ってるか分からないものは、あげないっていう習慣を持ってくれると安心。市販のお惣菜、レストランのテイクアウト、加工食品など、いろんなものに、思った以上に玉ねぎって使われてるのよ。
たとえば、こんなものに要注意
- 市販のハンバーグやコロッケ
- カレー、シチュー、オムライスなどの洋食メニュー
- コンソメスープ、ミネストローネ、ポトフ
- サラダにかけるドレッシングやソース
- 乾燥スープ、インスタント食品の粉末調味料
成分表示を見れば、玉ねぎエキス、オニオンパウダー、乾燥たまねぎって書いてあることもあるけど、見逃しちゃうこともあるよね。
だから、ちょっとだけ味見させてあげようって思ったときには、もう一度これは本当に安全かな?って、立ち止まって考えてほしいんだ。
もちろん、全部を神経質に避けなきゃってわけじゃないよ。私たちが安心して一緒に過ごせるように、ちょっとした工夫で危険を減らしていく、それが大事なんだよね。
そしてね、最後に一番伝えたいことはね、それは、あなたの気づく力と守る覚悟が、何よりも頼りになるってこと。
あなたは、お友達の一番の味方で、守り手なの。あなたが見てくれる目、耳、手、そして心が、私たちの命をつないでくれてる。そのことを、どうか忘れないでね。
私たちは、言葉でありがとうって伝えることができないけど、あなたのそばで、安心して眠っている姿、それがすべての気持ちなの。
これからも、どうかあなたとあなたのお友達が、元気で笑顔いっぱいの毎日を送れますようにって祈ってるね。
リアより


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