シニア犬のからだをまもるには歯も大事。15歳キャバリアのわたしのデンタルケア習慣

シニア犬の日常

こんにちは。リアだよ。

ねえ、あなたのお友達って、歯みがき得意かな?うん、わかる。私もずっと、歯みがきってあんまり好きじゃなかったの。口の中をいじられるのって変な感じするし、ママが「ちょっとだけ~」って言いながら毎回しっかり磨こうとするから、いつも「やだ~」って顔しちゃってた。

でもね、ある日、おやつを食べようとしたときに「イタッ!」ってなったの。ちょっと歯が浮いたような感じで、しかもなんだかごはんもいつもほど美味しく感じなくて。そのとき、ママがすごく心配そうな顔で「リア、おくち、痛いの?」って。あの顔、忘れられないのよね。

15歳になった今、私は思うの。歯って、ただ噛むためのものじゃなくて、“私たちの体を守る”ものだったんだって。だって、食べることって生きることだし、おくちが元気じゃないと、おいしいごはんも楽しめないもん。

シニアになるとね、今まで気にしてなかったことが、急に大事になるの。毛のツヤとか、足のふんばりとか、あと……おくちのにおいも。「あれ?ちょっとクサい?」って言われると、ちょっとショックだし、なにより「自分でも気になる」ようになるのよね。

だから今回は、あなたに話したいの。シニアのからだをまもるには、歯も大事ってこと。そして、私みたいに歯みがき苦手だった子でも、無理なく続けられる習慣って、ちゃんと見つけられるってことをね。

お友達といつまでも、もぐもぐおいしく過ごせるように一緒に、ちょっとだけお口のこと見直してみない?

正直、歯みがきってずっと苦手だった。だからこそ伝えたいことがあるの

私が初めて歯みがきっていうのをされたのは、たしか2歳くらいのときだったかな。そのときはまだ若くて、元気いっぱいで、「そんなのやだーっ!」って思ったのを覚えてる。ママが優しく歯ブラシを持ってきても、私はぷいっと顔をそむけて、抵抗しまくりだったの。だって、口を触られるのって変な感じだし、なにより「これ、なんのためにやるの?」って、まったくわかってなかったから。

私たち犬って、基本的に今を生きてるでしょ?だから将来のために歯をきれいになんて感覚、正直ちんぷんかんぷんだったのよね。

それに、若いころは歯ぐきもピンクでつやつやしてて、ちょっとくらい歯みがきサボったって、ぜんぜん平気そうに見えてた。だから、3歳くらいからしばらくは、ほんとにたまーに、気が向いたときだけしか歯みがきされてなかったと思う。

でもね、10歳になってから変わったの。あの子宮蓄膿症で入院したとき、うん、生きるか死ぬかのときだった。あれから、ママとパパが、私の体のことを今まで以上に丁寧に見るようになって。心臓のお薬を飲むようになった13歳からは、もっと。そして歯も、そのチェック項目にしっかり加わったの。

「リア、最近ちょっとおくちのにおいするよね?」って。そのひと言がきっかけだった。

たしかに、カリカリを食べるとき、左の奥歯だけ避けて噛んでるような気もしてたし、お気に入りのおやつも、前よりあぐあぐするのに時間がかかってた。私、自分じゃ気づいてなかったけど、もしかしたら、どこか痛かったのかも。

それを見てたママが、おくちをチェックしてくれたの。そのとき初めて、あれ?奥の歯、ちょっと茶色くなってるって気づいて。そこから、私たちのデンタル習慣改革が始まったのよ。

最初はもちろん、嫌だったわよ。歯ブラシ見るだけでベッドに隠れたし、口の端っこを触られただけで「ムゥ~」って顔になったし。でもママがね、私に言ってくれたの。

「リアの体、全部だいじ。おくちも、心臓も、足も、みんなリアのからだだからね」

その言葉、すごくあったかくて、ちょっと胸がキュンとしたの。だから、私もちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ頑張ってみようかな、って思えた。

ママは、いきなり全部を磨こうとはしなかったんだ。最初は指で触るだけ、次は濡らしたガーゼで前歯を拭くだけ。ほんの2秒とか3秒から始めて、「できたね!」ってニコッて笑ってくれた。それがうれしくて、気づいたら、歯ブラシが少し平気になってたんだ。

だから今、こうしてあなたに伝えたいの。歯みがきって、苦手でもいいって。でも、ちょっとだけなら、できるかもしれないってね。

お友達が歯みがきを嫌がってても、それはふつうのことだし、私もそうだったから大丈夫。少しずつ、ほんの一歩ずつでもいいから、おくちに触れる習慣をつくっていけばいいのよ。いつかきっと、それが守ってくれる力になるからね。

口臭・歯石・歯ぐき、シニア犬の歯のサイン。チェックするならここを見て

ねえ、あなたは毎日、お友達のおくちをちゃんと見てる?うちはね、ママが毎朝「おはよう、リア~」って言いながら、私の口をふんわり開けてチェックしてくれるの。もう、歯の点検が朝のルーティンみたいになってるのよね。

でも、私も昔は全然わかってなかったの。歯のサインなんて、見てもピンとこなかったし、ちょっとくらいにおいがしても「ふーん、まあこんなもんか~」って思ってた。

でも、シニアになってから気づいたの。歯とか歯ぐきとかって、見た目やにおいでけっこうわかるのよ。だから今回は、私たちシニア犬のお友達に多い“歯のトラブルサイン”を、あなたにもわかりやすく紹介するね。

まずはおくちのにおいに注目

「なんか最近、口がくさい……?」ママがそう言い出したのは、たしか13歳のとき。心臓の薬を飲み始めて少ししてからだったかな。そのときは、なんとなく口の中がぬるぬるしてて、ごはんを食べたあと、舌をぺろぺろする回数も多かったかも。

わかりやすいサイン、それが口臭なのよ。

もちろん、ちょっとくらいのにおいなら普通。でもね、「うっ……」ってなるような強いにおいだったり、前より明らかに気になるときは要注意。それ、歯垢(しこう)や歯石(しせき)、それに歯ぐきの炎症のサインかもしれないの。

それだけじゃないの。場合によっては、腎臓とか胃腸の調子が悪くて、においが強くなることもあるらしいんだ。ママが獣医さんにそう言われて、「やっぱりおくちって体全体とつながってるんだなぁ」ってしみじみしてた。

だからこそ、あなたにもお願い。お友達の口のにおい、「なんとなく違うかも?」って思ったら、それは大事なサインだから、見逃さないで。

歯の色、歯ぐきの様子、ちゃんと見てる?

歯ってね、本来はツルンと白くて光ってるのが理想なの。でも、私みたいに歯みがきがちょっと苦手な子だと、いつの間にか黄ばんでる、茶色っぽくなってるってことがあるのよね。

それ、もしかして、歯垢が固まって歯石になってるかも。特に奥歯の内側、見えにくい場所に付きやすいのよ。ママが気づいたのも、私の左奥歯の裏側だったわ。

歯ぐきもチェックポイント。ピンクで引き締まってるのがいい状態なんだけど、赤く腫れてたり、ぶよぶよしてたり、触ると血が出る、なんてときは、すぐに病院で診てもらった方がいいと思う。

実は、私の仲良しのルナちゃん。この前、なんだかずっと静かにしてて、あんまりごはんも食べてなかったの。ママが「ちょっとおかしいな」って言って口を見てみたら、奥歯の根元が赤く腫れてて、軽い歯肉炎だったんだって。ルナちゃん、痛かったのに我慢してたのよね。さすがお姉さん。でも、早く見つけられてよかった。

行動の変化にもヒントが隠れてるよ

お友達が最近、こういうことしてない?

  • ごはんのとき、カリカリを避けてやわらかいものばかり食べたがる
  • おやつをくわえるけど、なかなか噛まない
  • 食べこぼしが多くなった
  • 口を触ると嫌がる、逃げる
  • なんだかヨダレが増えた気がする

これ、私も13歳のころに当てはまってたの。特に、口を触られるのがいやで、ママの手をぺろっとなめてごまかしてたっけ。でも、それも痛いサインだったんだって、あとからわかった。

おもしろいことに、コロンくんは逆パターンだったのよ。あの子、テンション高くて「やっほー!おやつちょーだい!」って毎日元気なのに、ある日だけ急に静かだったの。ママが心配して病院に連れて行ったら、歯の根元が腫れてたんだって。やっぱり、いつもと違う行動って、ちゃんと意味があるのよね。

こうやって見てくると、歯のトラブルって見た目やにおいだけじゃなくて、行動にもちゃんとサインが出てるってこと、わかってくるの。

あなたのお友達も、もしかしたら何か教えてくれてるかもしれないよ。だからね、毎日のちょっとした変化、食べ方、くちもとのしぐさ、においに目を向けてあげてほしいの。それがきっと、お友達のこれからを守る力になるから。

私はこうしてる!リア流、無理なく続けるデンタルケア習慣

毎日ちゃんと歯みがきって言われてもね、正直、難しいのよ。私だって、ずっと苦手だったし、今でも「今日はちょっとムリ~」って日もある。でもね、それでも大丈夫。

無理して完璧を目指さなくても、ちょっとずつ、できる範囲でってスタイルで、私はちゃんと続けられてるの。今回は、そんな私のリア流デンタルケア習慣を紹介するね。歯みがき苦手なあなたのお友達にも、きっと合う方法が見つかるはずよ。

1週間のリアの歯みがきルーティン、こっそり教えちゃう

まずね、私のスケジュールはこんな感じ。

  • 月曜・木曜:ママの指でガーゼ歯みがき(主に前歯と右側)
  • 火曜・金曜:歯ブラシで軽くブラッシング(左側中心、奥歯メイン)
  • 水曜・土曜:おくちチェックだけ(におい・歯ぐき・出血など)
  • 日曜:スペシャルおやつデー(噛むおもちゃ&デンタルガムで楽しくケア)

ね、1日おきくらいでしょ?しかも、全部毎回全部の歯じゃなくて今日は右だけとか今日はチェックだけとか分けてるの。これなら、私も負担が少ないし、ママも続けやすいって言ってくれてるのよ。

歯みがき嫌いのための逃げ技。でも本音はちょっと照れくさい

ほんとを言うと、今でも歯ブラシを見ると「ん~~今日はどうしよっかな~」って思っちゃうの。そんなとき、ママがやってくれる作戦があってね。たとえば、

  • 大好きな“お芋タイム”のあとに歯ブラシ(=おいしい→ちょっとイヤなこと)
  • パパが「がんばれリア~」って横で応援してくれる(しかも、歌つき)
  • ママの膝の上で、ほっぺをなでなでされながら始まる(気づいたら歯を触られてる)

こんなふうに、気持ちをそらしてくれるの。私、実はなでなでされるのが弱いから、うっとりしてる間に1~2本終わってるのよ。ずるいでしょ?でも、ありがたい。

それに、イヤって言ったら無理にはしない。「今日は左だけにしよっか」って言ってくれるから、気がラクなのよね。

噛むって、すごくいいの。遊びながらケアできちゃう

私のもうひとつのひみつ兵器は、噛むおもちゃ!

お気に入りはね、骨の形をした固めのラバーのおもちゃ。ちょっとミントっぽい匂いがするやつで、カミカミしてると自然に歯の表面がツルツルしてくるのよ。たまに、それに歯みがきペーストを塗ってくれるときもあるの。

あとね、パパとやる引っぱりっこもいい運動になるの。ググッと引っぱって、歯を使って、うーんって踏ん張る。これって、意外と歯ぐきの血行にもいいんだって。パパ、ほんとに楽しそうにやってくれるのよ。

ちなみに、コロンくんはおもちゃよりデンタルガム派。「かみごたえサイコー!」って毎日カミカミしてる。ルナちゃんはちょっと違ってて、今日はかまわないでモードな日は静かにしてるけど、気が向いたときだけ噛む鹿角(しかづの)スティックを愛用してるの。それぞれのスタイルがあるってことよね。

フードもおやつも、選び方で変わってくる

ママは最近、歯のことを考えてちょっとだけ硬めのフードを選ぶようにしてくれたの。私、心臓病があるから無理はできないけど、ちゃんと噛めるときはカリカリも食べたいからって。

食べかすが残らないように、食後にお水を多めに飲めるようにぬるま湯スープも出してくれるし、夜は食後に必ずおくちチェックタイムがあって、終わったらおつかれさまのひとくちヨーグルトがごほうび。

これがあるから、がんばれるのよね。おいしい→ケア→ごほうびって流れが、すっかり習慣になったの。

続けるコツは、完璧を目指さないこと

大事なのは、今日はできなかったからダメって思わないこと。私もそうだったけど、完璧に毎日続けるのって、本当にむずかしいのよ。

だからこそ、「今日は前歯だけ」「明日はおもちゃだけ」っていう柔らかいケア習慣が大事なの。あきらめずに、でも無理はせずにね。ママと私のちょっとずつの積み重ねが、きっとおくちの未来を守ってくれるって信じてる。

歯をまもることは、体をまもること。いまを大事にしたいから

私は今、15歳。キャバリアの中でも、ここまで元気に生きてこられたのは、ほんとうに奇跡みたいなことだと思ってる。

10歳のときに子宮蓄膿症になって、もうダメかもしれないって言われたあの日。13歳で心臓病がわかって、お薬が欠かせなくなったあの日。どの日も、パパとママがずっとそばにいてくれて、家族みんなで乗り越えてきたんだ。

だからこそ私は、もうただ元気でいるだけじゃなくて、この体を、大事にして生きていくって、心に決めたの。その中で気づいたのが、歯を守ることの大切さだった。

昔は「歯みがきなんて、めんどう~」って言ってた私が、今はおくちチェックされると、ちょっと得意げな顔しちゃうくらい。だって、「リア、今日もいい感じだね」ってママに褒められると、それだけで嬉しくなるのよ。

歯をまもるってことは、ただおくちをキレイにするだけじゃない。ごはんを美味しく食べて、おやつで笑顔になって、誰かとおしゃべりして、そのすべてを楽しめる体でいられるってことなのよね。

それに、私たちのおくちの中って、体の健康とつながってる。ママが言ってたの。「おくちの細菌が、心臓や腎臓に悪さをすることもあるんだって」って。

私は心臓に持病があるから、特に気をつけなきゃって思ってる。でもそれって、どんなお友達にも言えることよ。健康なときから、おくちをケアすることで、将来の守りになるんだから。

それにね、シニア期って、何よりいまを大切にすることが一番だと思うの。お友達と過ごす時間、ごはんをもぐもぐ食べる時間、ママとパパのそばでウトウトする時間、どれも、かけがえのないわたしの宝物だから。

だからこそ、今日、できることをやっていきたいの。それがたとえ、前歯をちょっと拭くだけの日でも、おもちゃを少しカミカミするだけの日でもいい。その積み重ねが、きっとお友達の未来をつくる力になるから。

あなたにも、ぜひ伝えたい。おくちケアって、めんどうじゃなくて、優しさなのよって。あなたのその手で、お友達をちょっとなでながら、ほっぺに手を当ててあげてほしいんだ。その瞬間からもう、ケアは始まってるんだから。

これからも、私もがんばるね。だから、あなたもお友達と一緒に、無理のない、おくち習慣、始めてみてね。

リアより

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