こんにちは。リアだよ。
秋ってね、なんだか胸がふわっとする季節だよね。空が高くて、風がちょっと冷たくて、葉っぱの色もいつの間にか変わってて。そんな中を、お気に入りのリードでゆっくりお散歩するのが、私は大好きなの。
でもね、そんな気持ちいい秋にも、ちょっぴり困っちゃうことがあるんだ。というのも、私みたいに心臓に病気を持ってるお友達にとっては、季節の変わり目って、ほんとはすごく気をつけなきゃいけないタイミングなんだよ。昼はぽかぽかしてても、朝晩はぐっと冷えるし、日によって気温がぜんぜん違ったりして、体がびっくりしちゃうこともあるの。
私の心臓にはね、僧帽弁閉鎖不全症っていう名前の病気があって、心臓の中にある小さな弁がうまく閉まらなくなっちゃってるの。それでも毎日、ちゃんとお薬を飲んで、ごはんも工夫して、お散歩も無理のないようにしてって、いろんなことに気をつけながら、元気に暮らしてるよ。
今日はそんな私が、秋の季節をどうやって元気に過ごしてるのか、あなたにこっそり全部お話ししようと思ってるの。もし、あなたのお友達も心臓に病気を抱えていたり、ちょっと年をとってきて不安なことがあるなら、きっとヒントになることがあると思うんだ。
それじゃあ、はじめるね。
私たちキャバリアと心臓病、避けては通れない関係

ねえ、あなたのお友達は元気にしてる? 私は、今は毎日を穏やかに過ごしてるけど、実は13歳の春に僧帽弁閉鎖不全症って診断されたの。それはね、心臓の中にある僧帽弁っていう弁が、うまく閉まらなくなって、血液が逆流しちゃう病気。なんだか難しそうだけど、キャバリアの私たちにはすごく多い病気なんだって。
獣医さんが言ってたんだけど、キャバリアってね、もともと心臓の弁が傷みやすい体質を持ってるらしいの。5歳くらいでも心雑音が聞こえる子が半分くらい、10歳を超えると、ほとんどの子がこの病気になるんだって。つまりね、私たちにとって心臓病って、決して特別なことじゃないの。私が15歳で心臓に病気を抱えてるのも、キャバリアとしては、がんばって生きてる証みたいなものなのかもしれない。
最初のころはね、私も、なにそれ?こわい!って思ったよ。咳が出たり、ちょっと走っただけで疲れちゃったり、今まで平気だったことができなくなるの。そういう変化って、自分でもわかるんだよね。だから、心配で寝られない夜もあったよ。でもね、今はちょっと違うの。この病気とうまく付き合えば、毎日を楽しめるって思えるようになったんだ。
たとえば、毎日飲んでるお薬。最初はいやでいやで、口をギュッて閉じてたけど、今はちゃんと飲めるようになったし、飲んだ日とそうじゃない日って、体の軽さが違う気がするの。それに、ママもパパも、私の様子をすごく気にしてくれるようになったの。咳が出た?とか、今日はよく歩いたね、とか、小さな変化にも気づいてくれる。そういうのって、ほんとに安心するよね。
心臓の病気って、治ることはないかもしれないけど、進むスピードをゆっくりにしたり、痛みや苦しさを減らしたりすることはできるんだって。だから私は、どうしてこんな病気になっちゃったんだろうって考えるより、この病気でも、どうやったら楽しく過ごせるかなって考えるようにしてるよ。
あなたのお友達も、もし心雑音があるとか、ちょっとお散歩を嫌がるようになったとか、小さなサインがあったら、なるべく早めに病院で診てもらってね。早く気づいてあげることで、きっとできることが増えるから。
私たちキャバリアにとって、心臓病は避けられないかもしれない。でも、だからこそどう向き合うかがすごく大事なんだよね。一緒に暮らしてるあなたが、その気づきの目を持ってくれることが、私たちにとって一番の安心なんだって、私は心から思ってるよ。
秋は気持ちいい。でも、私たちにはちょっとした落とし穴もある

秋ってほんとうに素敵な季節よね。空気は澄んでるし、風も涼しくて、お散歩してると落ち葉がカサカサ音を立てて、つい鼻をクンクンしちゃう。あったかい陽だまりでちょっとひと休みするのも、秋ならではの幸せな時間。
でもね、そんな秋には私たち心臓病を抱えたお友達にとって、ちょっとした落とし穴があるの。あなたには、それをぜひ知っておいてほしいんだ。
たとえばね、朝晩と日中の気温差。人間だって、今日は寒いなあって思う日があるでしょ? でも私たちみたいに毛皮を着てる動物にとっても、急に冷え込む朝や、夕方の寒さって意外とこたえるの。特に心臓が弱ってると、体温の調整がうまくいかなくなることがあるの。寒いと血管がキュッと縮まって、心臓がたくさん働かないと体のすみずみまで血を届けられない。そうなると、すぐに疲れちゃったり、息があがったりするのよ。
私はね、寒暖差の激しい日は無理して朝早くのお散歩には行かないようにしてるの。日が昇ってちょっと暖かくなった頃、パパと一緒にゆっくり歩くのが日課になってるよ。寒いときにはお洋服も着せてもらってるの。ちょっと恥ずかしいけど、お腹が冷えないから歩きやすくて助かってるんだ。
それから、おうちの中も意外と油断しがち。フローリングの床って冷たくて、足元からどんどん冷えちゃうことがあるの。私のおうちではね、寝床の周りにふかふかのマットを敷いてくれてるし、夜は毛布をかけてもらってるの。あったかいって、安心できるんだよね。あなたのお友達にも、そういう小さな工夫があったら、きっと落ち着いて眠れると思うな。
それともうひとつ、秋は気候がコロコロ変わるでしょ? 台風がきたり、雨が降ったり、急に暑くなったり寒くなったり。そのたびに体が、えっ、また変わるの!?ってびっくりしちゃうのよ。だから私は、毎朝の体調チェックを大事にしてるの。ごはんを食べるスピードが遅くなってないか、息づかいが荒くないか、咳が出てないか、そういう細かい変化を家族みんなが見てくれてるの。
そして、そういう変化に気づいてもらえると、「あっ、今日はちょっと無理しないでおこうね」って言ってくれる。そうやって、その日の体調に合わせて過ごせることが、すごく大切なんだよね。私たちって、自分の調子をうまく伝えるのがむずかしいから、あなたが気づいてくれると本当に助かるの。
今日はちょっと歩きたくなさそうだな、とか、寝る時間が長いな、とか、そういう小さな変化が、心臓病のサインかもしれないって、覚えておいてほしいな。
秋は確かに気持ちのいい季節。でも、私たちにとっては油断できない時期でもあるの。だからこそ、あなたがちょっと気にかけてくれるだけで、私たちはもっと安心してこの季節を楽しめるようになるんだよ。
食べることは、ほんとに大事。秋だからこそ気をつけてる食事のこと

あなたのお友達、ごはんはしっかり食べてる? 秋ってね、食欲が戻ってきたり、新しいおやつが出たりして、ついつい食べたくなっちゃう季節。でも、心臓に病気を抱えてる私たちにとっては、何を、どう食べるかがとっても大事なの。
私もね、昔はおやつをもらえるとテンションがあがって、つい欲張っちゃってたの。でも心臓病になってからは、食べることっていうのが薬と同じくらい大事なケアなんだって意識するようになったのよ。
まず、一番大切なのは塩分(ナトリウム)のこと。心臓に負担がかかっているときって、塩分をとりすぎると体に水分が溜まりやすくなって、心臓がもっとがんばらなきゃいけなくなっちゃうの。だから私のごはんは、獣医さんがすすめてくれた減塩タイプのシニア犬用フードをベースにしてるの。
ママはときどき手作りのごはんを作ってくれるんだけど、そのときも絶対に味つけはナシ。お肉やお野菜は蒸してくれて、あったかくて優しい味なんだよ。それがまた、ほっとするの。特に秋の朝晩って冷えるから、温かいごはんってお腹も心もじんわりあったまるのよね。
それから、水分のこともすごく気をつけてるよ。心臓病になると、水を飲みすぎるのも、逆に足りないのもよくないの。だから私のごはんは、ちょっと水分を含んだふやかしフードになってるの。ドライフードにぬるま湯をかけて、しっかりふやかしてから食べるの。これなら、水分もいっしょにとれるし、食べやすいんだよね。
あとね、秋になるとおやつの誘惑がいっぱいなんだよね。焼き芋の匂いとか、栗とか、パンの端っことか、いろいろ落ちてたりするでしょ?でも私は、自分の体のために、おやつは“心臓病サポート用”の低塩・低脂肪なタイプだけにしてるの。おやつの回数も、体調やその日の運動量に合わせて調整してもらってるよ。
それでも、食べるのが楽しい!って思えるように、ママはいろんな工夫をしてくれてるの。たとえば、ごはんのトッピングにちょっとだけカボチャを乗せてくれたり、フードの種類を日によってローテーションしてくれたり。そうすると、飽きずに食べられるし、今日はなんのごはんかな?ってわくわくするのよ。
体重管理もすごく大事だよね。太っちゃうと、心臓に負担がかかるし、逆に痩せすぎても体力が落ちちゃう。私は今、自分のベスト体重をキープするために、1日の食事量を数グラム単位で調整してもらってるの。おやつを食べた日は、その分ごはんをちょっと減らすとか、ほんとに細かくね。
ごはんって、ただお腹を満たすだけじゃないんだよね。心臓にやさしい食事を選んで、毎日を元気に過ごすためのエネルギーをもらうこと。それって、すごく大切なことなんだと思うの。
だから、あなたにもお願い。お友達のごはんを選ぶとき、体の中で一番がんばってるのはどこかなってちょっとだけ想像してみて。心臓ががんばってるなら、きっとそれに合ったやさしいごはんがあるはずだから。
お薬と通院、めんどうだけど、私の命を守ってくれてる

正直に言うとね、私はお薬が苦手だったの。小さい頃から、なんでもパクッと食べちゃうタイプじゃなかったから、口の中に変な味が広がるとすぐに、ペッってしちゃってた。だから、心臓病の薬を飲みはじめたときも、ほんとに苦戦したのよ。
でもね、あるとき気づいたの。毎日ちゃんと薬を飲んだ日は、なんだかお散歩が楽だったり、ごはんの時間までしっかり起きていられたりするの。これって、薬のおかげ?って思いはじめてから、少しずつなんだけど、飲んでみようかなって気持ちになったのよね。
ママとパパは、いろんな工夫をしてくれたよ。お薬を包む専用のおやつみたいなものを使ってくれたり、おいしいごはんにまぜてくれたり、時にはすごく優しい声で、リア、これがあるから元気でいられるんだよって話しかけてくれた。そういう気持ちって、私たちにもちゃんと伝わるんだよね。
今は、朝と夜に決まった時間にお薬を飲んでるんだけど、それがすっかり習慣になったの。パパが「はい、いつものね」って言うと、私はもう自然とペロッと飲めるようになったよ。ちゃんと飲めたら、「えらいね」って褒めてもらえるのもうれしいんだよね。
通院だって、最初はすごく苦手だったの。病院のにおいって、なんとなく緊張しちゃうし、診察台の上ってすべるから落ち着かないし。でもね、今通ってる先生はすごく優しくて、私のことを丁寧に見てくれるの。だから、今日も先生に会いに行く日だなって思えるようになったの。
通院のときは、心音を聞いてもらったり、血液の状態をチェックしたり、必要があればエコー検査をしてくれたりするの。こういうことをしてもらうことで、今の私の心臓の状態はどうかな?って、ちゃんと知ることができるの。何も異常がなくても、順調ですよって言ってもらえるだけで、パパもママもすごく安心してる。
それにね、私たちって、ちょっとした体調の変化が見えにくいときがあるでしょ? 咳が増えたり、夜に落ち着かなくなったり、ごはんの食べ方が少し変わったりって、そんな些細なことでも、病院で相談すると、それ、寒くなってきた時期のサインかもしれませんね、とか、薬の量、調整しましょうかって言ってもらえるの。
大事なのは、困ったときにすぐ聞ける関係を先生とつくっておくことなんだって、私は思ってるの。秋から冬にかけては特に、体調が不安定になりやすいから、ちょっとした違和感もメモしておいて、病院で相談できるといいよね。
あとね、私がやってるリア流・飲み忘れ防止テクもあるの。毎日のお薬を、小さなケースに朝・夜分けて入れておいて、飲んだらカレンダーに〇をつけてもらうの。そうすれば、あれ?今日飲んだっけ?ってならないし、ママもちゃんと続けられてるって安心してくれるの。
薬を飲むことや、病院に行くことって、一見めんどうに思えるかもしれない。でもそれって、私の命を守ってくれてる大切な習慣なんだよね。心臓ががんばって動き続けてくれてる限り、私もそれに応えたいって思うから。
あなたのお友達にも、そういう安心のリズムがあるといいな。お薬の時間だよって声をかけてくれるあなたの存在が、いちばんのサポーターだからね。
たくさん動くのは無理だけど、ちゃんと歩くのは大事なこと

心臓病なんだから、なるべく動かさないほうがいいですよね?って、昔パパが獣医さんに聞いてたの、私、こっそり覚えてるの。気持ちはわかるよ。だって、大事な家族だもん。ちょっとでも心臓に負担がかかるかもしれないって思うと、無理に動かすのが怖くなっちゃうよね。
でもね、獣医さんが言ってたの。動かないことの方が、心臓にも体にも良くないんですよって。
それを聞いてから、私たち家族は、動かないっていうのは、休めるってことじゃなくて、ちょうどよく動くってことが支えるってことになるんだっていう考え方に変わったの。それ以来、私は毎日、無理のない範囲でしっかり歩いてるよ。特に秋のこの季節は、外の空気も気持ちよくて、ちょうどいい運動ができるタイミングなの。
でも、もちろんなんでもむやみにたくさん動けばいいってことじゃないの。私の場合、1日2回のお散歩が基本。朝は短め、昼前か午後の暖かい時間に少し長め。でも長めっていっても、30分も歩かないよ。私のペースで、のんびり、クンクンしながら歩くのがちょうどいいの。
寒い日は特にね、出かける前に体を少し温めるようにしてるの。ママがやってくれるおしりマッサージとか足の屈伸ストレッチ、これがまた気持ちいいのよ。人間でいう準備運動みたいなものかな。これをやると、歩き始めがスムーズになるの。
坂道とか、段差が多いところは避けるようにしてるよ。昔はちょっと走ったりもできたけど、今は無理せず、平坦な道を選んで、景色を楽しみながら歩く。私の心臓にも、足にも、ちょうどいいバランスなの。
あとね、今日はちょっと疲れ気味かなと思ったら、お散歩をお休みすることもあるの。そういうときは、室内での軽い運動に切り替えるの。お気に入りのおもちゃを追いかけたり、コロンくんが教えてくれたタオル引っ張り遊びで軽く遊んだり、ルナちゃんも大好きなマッサージタイムで体をほぐしたりしてるんだ。
動かない時間が続くと、筋肉が落ちて、代謝も下がって、体全体が弱っちゃう。それって、心臓にも負担をかける原因になっちゃうんだって。だから無理せず、でもサボらずっていうリズムが大事なんだよね。
私が気をつけてるのは、呼吸のリズムと、歩き方、そして、休みたがるサイン。たとえば、歩いてる途中で何度も立ち止まるとか、ハァハァ言うのがいつもより早いとか、そういうときは、今日はここまでにしようって決めてるの。あなたのお友達にも、そういうマイルールがあると安心だと思うな。
お散歩の後は、冷えないように体を拭いて、少し休んでからごはん。そうやって、1日のリズムをつくっていくのが、私の生活の基本になってるよ。
もう歳だからとか、心臓が弱いからとかって、動かないままでいると、心も体もどんどん元気がなくなっちゃう。でも、自分のペースでいいから、心地よく動くってことなら、きっとお友達にもできるはずだよ。
あなたがそのリズムをいっしょに作ってくれると、私たちは本当に安心できるんだ。
季節の変わり目こそあなたとの時間が大事

季節が秋に変わると、空気が澄んで、匂いもどこかやさしくなって、お散歩のときにふと立ち止まって、空を見上げることが増えるの。私、そんな時間がすごく好きなんだよね。パパと歩いていても、ルナちゃんやコロンくんと並んでいても、ああ、いま、この瞬間って、すごく幸せだなって感じるの。
だけどそれと同時に、やっぱりちょっと体がびっくりしちゃう季節でもあるんだ。朝晩の冷え込み、気圧の変化、気温の急な上下、どれも私たちの心臓には少しきついときがある。特に私みたいに病気と一緒に暮らしてると、体のリズムがちょっと崩れるだけで、一気に元気がなくなったりすることもあるんだよね。
だからね、秋という季節こそ、私たちにはあなたとの時間が必要なんだと思うの。
だって、あなたがそばにいてくれるだけで、私たちは安心できるんだよ。今日もよくがんばったね、寒くなってきたから、毛布かけようかって、そうやって優しく声をかけてくれるだけで、体も心もふわっと軽くなるんだよ。心臓病って、目に見えるものじゃないからこそ、気持ちで支えてもらえることがすごく大きな力になるんだ。
もし、あなたのお友達が最近ちょっと歩きたがらなかったり、ごはんの食べ方が変わったり、寝てばかりいるようになったら、それはきっと体からの小さなサイン。そういうときに、慌てないで、どうしたのかな?って寄り添ってくれるあなたの存在が、いちばんの安心になるの。
お薬を飲むことも、ごはんを見直すことも、大事なことだけど、結局のところ、私たちがいちばん必要としてるのは信じてくれる存在なんだよね。調子のいい日も、ちょっと落ち込んでる日も、変わらずそばにいてくれる人がいるって、ほんとにありがたいんだよね。
秋の夕暮れって、ちょっと切なくて、胸がぎゅってなることがあるの。でも、そんなときこそ、あなたとゆっくり歩いたり、ぬくもりのある部屋でまったりしたり、そういう時間が私を元気にしてくれるの。
病気と向き合うって、ほんとうはすごく勇気がいること。でも、ひとりじゃなければ、その勇気は何倍にもなるんだよ。私は今、心臓病といっしょに生きてる。でも、それはつらいことだけじゃなくて、大切なことに気づけた時間でもあるのよ。
だからあなたにも、あえて伝えたいんだ。
あなたのお友達が心臓に病気を抱えていたとしても、秋はきっと、やさしくて、あたたかくて、ゆっくりとした時間をいっしょに過ごせる季節になるはず。お日さまのぬくもりも、落ち葉の音も、すべてが思い出になっていくんだからね。
無理をしないで。だけど、あきらめないでね。この秋も、あなたがいっしょに、たくさんのいい時間を過ごせますように。
リアより


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