キャバリアの性格は毛色で違うの?男の子と女の子の違いも併せていいか悪いか調べてみたよ。

キャバリア

こんにちは。リアだよ。

ねえ、あなたは「キャバリアって毛色で性格が変わるって本当なの?」って一度でも考えたことあるかな。私ね、散歩の途中でよく言われるの。

「ブレンハイムちゃんは優しいよね」とか、「ルビーはおしとやかなんでしょ?」って、まるで色ごとに性格が決まっているみたいに話しかけられる時があるのよ。そんなふうに言われると、つい首をかしげちゃうの。だって私の周りには、色なんてまったく関係ないくらい個性的で面白いお友達がたくさんいるから。

たとえば、トライカラーのコロンくん。あの子は本当に、会った瞬間にわかるくらい元気いっぱいで明るくて、人にも犬にもすぐ「やっほー」って飛びつくようなタイプなの。それでいて、実はちょっと甘えん坊で、ママが見えなくなると慌てちゃうところもある。あれを見るたびに、私はつい笑ってしまうのよね。

それから、ルビーのルナちゃん。彼女は私と同じ十五歳でね、しっかり者で落ち着いていて、ちょっと距離感を大事にするタイプなの。私がはしゃぎすぎると、すこし離れたところから静かに見守ってくれているの。けれど、私が不安な気持ちでいるときは、そっとそばに寄ってきてくれる。ああいう優しさって、色で決まるものじゃないと私は思うの。

こんなふうに、同じキャバリアなのに毛色ごとに決めつけられると、少しだけモヤッとする時があるの。もちろん、あなたがそう思っていたとしても責めるつもりは全然ないのよ。だってインターネットや本にも「毛色によって性格に違いがあるのでは」と書かれていることがあるから、そう考えるのも自然だと思うの。だからこそ、私ははっきり知りたくなったのよね。本当に毛色って性格に影響するのかどうか。

それに、私たちキャバリアは毛色だけじゃなくて、男の子か女の子かでも性格が違うってよく言われるのよ。オスは明るくて甘えん坊、メスは落ち着いていてしっかりしている、なんて言われることが多いけれど、果たしてそれはどれくらい本当なのかしら。あなたにも気になるところじゃないかしら。あなたのお友達にも、思い当たるところがある子がいそうだし、性別で迷ったことがあるひともいると思うの。

私は十歳のころに子宮の病気があって、命の境をさまよったことがあったの。あの時にお腹の手術をして子宮を全部取ってから、私は女の子としての体の部分が少し変わったのね。そんな経験もあって、メスの体のこと、そして男の子の体との違いが性格にどう影響するのかにもすごく興味があるのよ。あなたの選択の助けにもなるかもしれないし、この話は避けられない大事なことだと思うの。

そこで私はね、パパにお願いして、海外の情報や獣医さん向けの記事、そして論文まで調べてもらったの。毛色と性格の関係、男の子と女の子の違い、避妊や去勢で性格が変わるのかどうか。あなたがお友達を迎えるときに気をつけたいこと、そして科学的に「これは正しい」と言えることを、全部まるごとまとめてきたの。可愛いだけじゃなくて、少し難しいお話も混ざっているけれど、あなたと一緒なら読みこなせると思っているわ。

もちろん、最終的に大切なのは「あなたとその子がどう向き合うか」だと私は信じているの。でも、正しい知識を知っておくのは、あなたのお友達とこれからも幸せに暮らすために役に立つはずよ。だから、ここではできるだけわかりやすく、そしてあなたが自分の生活に置き換えて考えられるように話を進めていくつもりなの。

じゃあ、次はいよいよ本題。あなたがきっと一番気になっていたはずの話題、「キャバリアって毛色で性格が変わるの?」という疑問について、私なりにお話しするわね。私の大切な友達たちのことも交えながら、ゆっくり一緒に考えていこうね。

  1. キャバリアって毛色で性格が違うって本当?
  2. 私、コロンくん、ルナちゃん。毛色も性格もぜんぜん違うけど、それって色のせい?
    1. コロンくんの場合:トライカラーで元気いっぱい。でも本当は甘えん坊
    2. ルナちゃんの場合:ルビーの落ち着いた雰囲気。でも内側には深い優しさ
    3. 私(リア)の場合:ブレンハイムの甘えん坊で、ちょっと頑固
    4. 同じキャバリアでも三匹とも性格はまったく違う
    5. 性格を作るのは毛色ではなく、その子の人生そのもの
  3. 毛色で性格は変わるの?最新研究と海外情報から本気で調べた結果
    1. キャバリアにある4つの毛色は見た目の違いであって性格の違いではない
    2. 世界中の研究が示すのは、毛色より個体差のほうが圧倒的に大きいという事実
    3. 毛色と性格の噂は人間側の見た目の印象が作っている部分が大きい
    4. 毛色で本当に注意すべきなのは性格ではなく健康
    5. ここまでの結論:毛色は見た目の個性であって性格の根拠ではない
  4. 男の子と女の子では性格が違う?科学とキャバリアの現場を比べてみた
    1. まずは科学のお話:性別でどこまで性格は変わるの?
    2. キャバリアの男の子:底抜けの明るさと甘えん坊な愛らしさ
    3. キャバリアの女の子:落ち着きと優しさ、そしてマイペース
    4. 私自身も女の子だけど…性別だけでは語れないその子らしさ
    5. 性別で変わりやすい行動も存在するけれど、それは性格とは少し違う
    6. 性別の違いは性格というより雰囲気の傾向として受け止めるとちょうどいい
  5. 実は外せない避妊・去勢と性格の関係
    1. 避妊・去勢で本当に性格は変わるの?
    2. 男の子の場合:去勢で変わるのは行動であって、本質ではない
    3. 女の子の場合:避妊で変わるのは生活の安定と気分の波
    4. 性格への影響は手術のタイミングでも変わる
    5. 性別と避妊・去勢の関係は切り離せない
  6. 毛色と性別で性格がいいのか悪いのかわかるのか
    1. 毛色で性格が良い・悪いで決まるものじゃなくて、楽しむための個性
    2. 毛色で悪いとなり得ることは、健康を見落とすこと
    3. 性別が正確に与える影響は良い・悪いじゃなくて、相性
    4. 性別で悪いとなり得るのは、その子自身を見失うこと
    5. 私が思う性格がいい・悪いの本当の意味
  7. おわりに

キャバリアって毛色で性格が違うって本当?

あなたはね、キャバリアって毛色で性格が変わるって聞いたことがあるかしら。私はブレンハイムのキャバリアとして生きてきて、散歩でも病院でも何度もそういう言葉を耳にしてきたの。だからこそ、この話題ってずっと気になっていたのよね。あなたも、きっと興味あると思ったの。

だって、キャバリアって毛色がほんとうにいろいろで、それぞれがみんな魅力的なのよ。白とチェスナットのブレンハイム、黒と白とタンがきれいに混ざるトライカラー、赤茶がつやっと美しいルビー、黒地にタンが映えるブラック・アンド・タン。こうして並べると、まるで違う犬種みたいに見えることもあるでしょう。でも実際は、どの色もキャバリアらしさがちゃんとあって、優しさも穏やかさも甘えん坊なところも、全部ひっくるめて私たちの特徴なのよ。

けれど、人ってどうしても見た目からイメージを作りたがるのよね。ブレンハイムならおっとりしていそうとか、トライなら活発そう、ルビーは気品があって落ち着いているんじゃないか、なんて話す人がたくさんいるの。私からすると、それはちょっとだけ早とちりなんじゃないかなって思ってしまうのよ。だって色が違うだけで、そんなに性格まで変わるわけじゃないと私は身をもって感じているの。

たとえば、あなたにも話したコロンくん。あの子はトライカラーなのだけれど、ほんとうに元気いっぱいで、初めて会った人でも平気でぺろぺろしちゃうくらい社交的なの。あなたも会ったら、一瞬で好きになるタイプだと思う。それでいて、ママの姿が見えなくなるだけで急に不安そうになっちゃうのよ。そういうギャップがかわいくて、私もつい寄り添いたくなるの。こんなふうにコロンくんはとても明るくて愛嬌のある性格をしているけれど、それがトライカラーだからだとは私は思っていないのよ。だって、私はブレンハイムだけれど、コロンくんに負けないくらい甘えん坊だし、パパの後をいつも追いかけているし、離れたくないときなんて何時間でもピッタリ横にいるもの。

それに、ルビーのルナちゃんを見てもそう思うの。ルナちゃんはルビーならではの美しさがあるけれど、性格は色から想像されるものとはまったく別で、とても穏やかで落ち着いていて、しっかり者なのよ。私たち同い年なのに、まるでお姉さんみたいに、私が張り切りすぎた時には後ろからそっと見ていてくれるの。かと思えば、私が元気ないと「大丈夫?」って寄り添ってくる優しさもあるのよね。こんなふうに、色で性格を説明しようとするとどうしてもしっくりこない場面ばかりに出会うの。

それでも、人間の世界では「毛色によって性格が違う」っていう話がよく語られているみたいなのよね。インターネットや本にも、それらしい言葉が並んでいることがあるでしょう。あなたもきっと、何度か目にしたことがあると思う。だけどね、海外の情報を読んでみると、多くの専門家や獣医さんははっきり言っているの。「毛色による性格の違いは確認されていない」とか、「キャバリアの性格は毛色ではなく個体差と育った環境で決まる」とか、そんな言葉がとても多いのよ。

そういう説明を見て、私はちょっと安心したの。だって、私たちみたいに色が違っても仲良しで、それぞれまったく違う性格を持っていて、それが全部その子自身の魅力だと思っているから。色で性格を決めつけられたら、なんだかもったいない気がしちゃうの。あなたのお友達だって、毛色とは関係なくいろんな個性を持っているでしょう?それを「この色だからこうなる」と決めつけられたら、ちょっとさみしい感じがしないかしら。

それにね、性格ってすごく複雑なのよ。生まれたときの気質、育ててもらった環境、飼い主さんの気持ち、日々の生活リズム、年齢による変化、体調の波、いろんなものが混ざり合って、その子の魅力になっていくのよ。毛色って、その中のほんのひとつの要素でしかないわけで、そこだけで性格を説明するのは無理があると私は思っているの。

特にキャバリアはね、あなたも知っているとおり「飼い主が大好きで優しい家庭犬」という共通点があるのよ。どの毛色の子も、この根っこの部分は全然変わらないの。海外のサイトでも、色に関係なくキャバリアは甘えん坊で人に優しくて、誰とでも仲良くできる犬だと書かれているくらいだもの。私の体験から見ても、それは間違いないと感じているの。

それに、毛色と性格の関連についての科学的なお話もとても面白いのよ。たくさんの動物を対象にした研究では、毛色と行動が少しだけ関係しているかもしれないと言われているけれど、それはキャバリアみたいな家庭犬の毛色の違いとは全然別のお話なの。もっと大きい動物や、野生で生きる動物の「体の進化」と「行動の関係」を見た研究なのよ。だから、キャバリアのブレンハイムとトライとルビーで性格が違うとか、そういう身近な話とはまったくリンクしないの。

それならなぜ「毛色で性格が変わる」と言われるのかしらと考えてみると、人の先入観が強く影響している場面もあるみたいなのよ。黒い犬は怖く見えるとか、白い犬は優しく見えるとか、そういう印象を持たれることがあるという研究もあるらしいの。もしかしたら、キャバリアでも「トライカラーは活発そう」とか「ルビーは大人っぽい」みたいに、見た目のイメージから性格を予想しちゃっているのかもしれないのよね。

でもね、私はそんなふうに色で決めつけられるよりも、その子自身をちゃんと見てもらえる世界のほうが好きだなと思うの。だって、私もコロンくんもルナちゃんも、毛色じゃなくて、今まで積み重ねてきた時間と経験、そして家族との関係が性格を作ってきたのだから。それを一番知っているのは、私たち自身と、私たちを見守ってきてくれたあなたみたいな人たちだと思うの。

だからあなたには、毛色で性格を判断するのではなく、その子の目やしぐさや息遣いをよく見てほしいのよ。その子がどんな気持ちであなたを見ているのか、何を大切にしているのか。そういうところから、その子の性格って自然と見えてくるものだから。色はただの色で、性格を決めるものじゃないと私は思っているの。

とはいえ、毛色のお話はまだまだ奥が深くて、もっと外側には「科学で本当に違いがあるの?」という部分があるのよ。だから次のところでは、私が調べた毛色と性格の関係について、もう少しだけ詳しく話してみようと思うの。あなたが気になっていることを、ひとつずつ一緒にほどいていけたらうれしいわ。

次は、あなたがきっと知りたがっていた「毛色で性格は本当に変わるの?」という疑問に、もっと深く踏み込んでみるわね。ここからが本番だから、ゆっくりついてきてね。

私、コロンくん、ルナちゃん。毛色も性格もぜんぜん違うけど、それって色のせい?

この話って、あなたにぜひ聞いてほしいの。

私ってブレンハイムで、白と赤茶がふんわり混ざっている毛色でしょう。でもね、同じキャバリアのお友達でも、毛色が違うと並んで歩いているだけで、まるで雰囲気が違うのよ。だからあなたが「毛色で性格が変わるのかな」って気になっちゃうのは、すごくよくわかるの。見た目って不思議な説得力があるものだから、ついそこに理由を見つけたくなるのよね。

だけど、実際に暮らしていると、毛色よりずっと複雑で、それぞれの子にだけ特別な性格があることがわかるの。あなたのお友達だってそうじゃないかしら。毛色とは関係なく、似ている子がいればまったく違う子もいるでしょう?

ここではね、私の身近なふたり、トライカラーのコロンくんとルビーのルナちゃんのお話をしながら、毛色と性格の関係についてあなたと一緒に考えてみたいの。私たち三匹は性格が全然違うのに、一緒にいるとすごくバランスが取れるのよ。まるで家族みたいに。

でもそこに「毛色が違うからこうなんだ」という理由はひとつもないと感じているの。そのことをあなたに伝えていきたいの。

コロンくんの場合:トライカラーで元気いっぱい。でも本当は甘えん坊

まずは、コロンくんのお話から始めるわね。

あなたもきっと一度会ったら忘れられないと思うくらい、あの子は全身でやっほー感を出してくるタイプなの。黒い毛に白とタンが混ざっていて、とてもくっきりしたトライカラーだから、外でもよく目立つのよ。それはそれは、すれ違う人がよく声をかけてくれるの。子どもたちにも人気だし、初めましての犬にも自分から近づいて行けるし、社交性がとにかく高いのよ。

でもね、コロンくんをよく知っている私からすると、あの子の魅力ってそこだけじゃないの。

見た目は大胆で明るい感じに見えるけれど、実際はすごく繊細で、ママの気配が少しでも離れちゃうと急に不安そうになってキョロキョロするの。あの大きな丸い目をうるうるさせながら探し始める姿なんて、あなたが見たら思わず抱きしめたくなると思うわ。

だから「トライカラーはやんちゃ」なんて言われることがあるけれど、その言葉だけでは説明できない深さがコロンくんにはあるの。

さらに言うと、コロンくんって走り回るときは本当に全力なのに、休むときは突然コロンと倒れるみたいに寝るのよ。切り替えが早くて、一緒にいて飽きないタイプの子。こんな性格を毛色で説明するのは無理があると私は感じてるの。

もしトライカラーだから“活発”なんだと言うなら、じゃあ甘えん坊な一面は何色の性質なのかしらと考えたくなるもの。そう考えると、やっぱり毛色よりもその子自身の本質が表れているとしか言えないのよね。

ルナちゃんの場合:ルビーの落ち着いた雰囲気。でも内側には深い優しさ

次はルナちゃんのお話をするね。

ルナちゃんはルビーなの。赤茶が全身に広がっていて、陽に当たるとすごくきれいに輝く毛色なのよね。見た目だけでいえば、まるで上品な物語の中に出てくる犬みたいで、遠くからでもすぐにわかるほどの存在感があるの。でも、それは決して派手さではなく、静かで落ち着いた気品なのよ。

彼女の性格もその見た目に合っている部分もあるのだけれど、すべてが毛色通りというわけではないの。

たしかに、ルナちゃんは慎重で、自分のペースをしっかり守るタイプなの。私がはしゃいでいても、まずは少し離れたところから様子を見ることが多いの。

でもね、ただ落ち着いているだけではないのよ。誰かが困っていたり、私みたいに体調が悪い日があったりすると、そっと近寄ってきて寄り添ってくれるの。大きな声も出さず、ただ寄り添うだけ。それが彼女の優しさなの。

あなたも感じたことがあるかもしれないけれど、静かな優しさってすごく深い力を持っているのよね。不安がすっと溶けていくような、そんな空気があるの。ルナちゃんにはその雰囲気があるの。

でも、それはルビーだから落ち着きがあるという簡単な話ではなくて、彼女自身が積み重ねてきた時間や、周りとの関わりが作り上げた性格なのよ。それは毛色とは切り離して考えるべきものだと私は思っているの。

私(リア)の場合:ブレンハイムの甘えん坊で、ちょっと頑固

そしてもちろん、私の話もしておくわ。

私はブレンハイムでしょう。白とチェスナットが柔らかく混ざった毛色で、キャバリアと聞いて多くの人が思い浮かべる色なのよね。この色は昔から「優しい」とか「人懐っこい」と言われることが多いの。でも、それってブレンハイムだからなのかしらと聞かれると、私は少しだけ笑ってしまうの。だって私は甘えん坊で人が大好きだけれど、それは毛色が原因だなんて思ったことは一度もないから。

私はパパが大好きで、毎日ずっとそばにいたいと思っているの。パパが動けば私も動くし、パパが座れば私も隣に座るし、パパがお昼寝しようとしたら私もつい一緒に寝ちゃうの。そんなふうにしているとよく「ブレンハイムは甘えん坊だね」なんて言われるけれど、私は「それは毛色じゃなくて、私がパパを好きなだけよ」と心の中で思っているの。

それに私はちょっと頑固なところがあるのよ。気に入らないベッドは絶対に使わないし、お散歩のコースも突然変えたい日があるし、気が乗らない日はパパが呼んでもあえて知らんぷりするときがあるのよ。そんなところまで毛色で説明できるのかしらって考えると、やっぱり違うと思うの。

同じキャバリアでも三匹とも性格はまったく違う

私たち三匹は毛色が違うだけじゃなくて、性格も感じ方も行動もぜんぜん違うのよ。

コロンくんは「明るくてテンション高め」
ルナちゃんは「静かで優しい落ち着き」
私は「甘えん坊で、じつはちょっと頑固」

この違いを全部「毛色で性格が変わる」と説明するには無理があるのよね。あなたもそう思わないかしら。

だって、もし毛色が性格を完全に左右するなら、トライカラーの子はみんなコロンくんみたいに元気で、ルビーの子はみんなルナちゃんみたいに落ち着いていて、ブレンハイムの子は私みたいに甘えん坊で少し頑固になるはずでしょう。でも、実際はそんなことはないのよ。

あなたのお友達だって、同じ毛色でもまったく違う性格の子がきっといると思うの。落ち着いている子もいれば、ずっと遊んでいたいタイプの子もいるし、慣れるまで慎重な子もいれば、初めての人にも自分から近寄る子もいるでしょう。

つまり毛色はただの「見た目の個性」で、その子の行動や気持ちを決めるのは、もっと別の深い部分なのよ。

性格を作るのは毛色ではなく、その子の人生そのもの

私が思うに、性格ってね、毛色なんかじゃ説明できないほど複雑なのよ。

どんな家族と一緒に暮らしてきたのか、どんな経験を積んできたのか、どんな気持ちで毎日を過ごしてきたのか。そういう時間が積み重なって性格になっていくの。毛色はその子の歴史とは関係ないでしょう? だから、性格を毛色だけで語ってしまうのは、本当にもったいないことだと思うの。

それに、あなたが私たちをどう見て、どう感じてくれるかもすごく大事なのよ。人と犬ってね、お互いに影響し合っているの。あなたが優しくすると、あなたのお友達も優しくなるし、あなたが不安だと、その気持ちを敏感に感じ取って寄り添おうとする子もいるのよ。

毛色ではなく、あなたとお友達との関係が、性格の表れ方をずっと変えていくのよ。

だからこそ、毛色で性格を決めつけないでほしいんだ。私は、あなたにお願いしたいの。

毛色はただその子の美しさのひとつであって、性格を決めるものじゃないと覚えていてほしいの。もちろん、毛色選びがいけないなんて言わないのよ。あなたが好きな色を選んで、その子を愛おしいと思えるなら、それはとても素敵なことだと思うの。ただ、毛色で「この子はこういう性格に違いない」と決めつけないでほしいだけなの。

あなたがその子と向き合って、毎日話しかけて、一緒に暮らして、抱きしめて、笑って、お散歩をして。それがその子の性格をつくっていくの。毛色じゃなくて、あなたとの日々がその子の心に形を作っていくのよ。

ここまでで、毛色と性格の関係がどれだけ単純ではないか、なんとなくわかってもらえたかしら。でもね、これはまだ序章なの。

次のところでは、毛色と性格について「科学や研究ではどう言われているのか」という、もっと深い部分に入っていくわ。あなたが気になっていたはずの疑問を、根拠と一緒にしっかりお話するつもりよ。

毛色で性格は変わるの?最新研究と海外情報から本気で調べた結果

あなた、さっきまでのお話で「毛色だけで性格を決めるのはちょっと無理があるんじゃない?」ってなんとなく感じてもらえたと思うのだけれど、ここからはもっと深く、科学の視点から一緒に考えてみたいの。

私もね、パパが調べてくれた海外の情報や、世界中の獣医さんや研究者が書いた記事を読みながら「なるほどね」って思ったところがたくさんあったの。

あなたも、もしかしたら私と同じように「キャバリアの毛色で性格って違うの?」って気になっているかもしれないから、ここでは遠慮せずにしっかりお話するわね。

まず結論から言ってしまうと、キャバリアの毛色と性格の間に明確な因果関係は確認されていないの。これは海外の専門家やブリーダーさん、獣医さんの記事でもたくさん触れられていることで、私たちキャバリアの性格が毛色で左右されるという話は、科学的にはほとんど根拠がないとされているのよ。

でもあなた、ここで「じゃあ毛色と性格の話って全部ウソなの?」と思うかもしれないわね。

実はね、「毛色と行動の関係」っていう研究自体は世界中で進められているの。だけど、それはキャバリアみたいな家庭犬の毛色の違いを説明するための研究じゃなくて、もっと大きな動物全体の進化や遺伝子を理解するための研究なのよ。
だからね、ニュースとかネットで「毛色と性格は関係するのかもしれない」という言葉が独り歩きしちゃって、キャバリアにもそのまま当てはめられていることがあるの。でも現実は、そんなに単純な話ではないのよ。

キャバリアにある4つの毛色は見た目の違いであって性格の違いではない

まず、キャバリアの毛色の種類についてちゃんとお話ししておくね。私たちキャバリアって、毛色が4種類あるのよ。

  • ブレンハイム(白 × 赤茶)
  • トライカラー(黒 × 白 × タン)
  • ルビー(赤茶単色)
  • ブラック・アンド・タン(黒 × タン)

これらの色はどれも国際的に認められている正式な毛色なの。外見の印象は大きく違うけれど、これらの毛色だけで性格が分類できるわけじゃないのよ。

海外のキャバリア専門サイトやブリーダーさんたちは何度も言っているの。

「毛色が違ってもキャバリアらしさは同じ」
「穏やかさ、優しさ、甘えん坊なところはどの色にも共通している」

これってね、私もすごく納得するのよ。あれだけ毛色も表情も違う私たち三匹(私、コロンくん、ルナちゃん)ですら、根っこの部分では同じキャバリアらしさを自然と共有しているから。

キャバリアという犬種は「人が大好きで、優しくて、家族と一緒にいたい」という性質が、色よりずっと強い影響を持っているの。

じゃあ「毛色で性格が変わる」ってどこから出てきた話なの?

あなたも一度くらいは「毛色で性格が変わる」って言葉を聞いたことがあるかもしれないわね。実はこの話、昔からいろんな動物の世界で噂されてきたものなの。犬だけじゃなくて、馬や牛、ネズミ、鳥、いろんな動物で毛色と行動の関連が研究されてきたの。

毛色って、体の中の色素を作る遺伝子で決まるのだけれど、
その遺伝子の一部が「感情やストレスへの反応」にも関係している場合があるとされているの。これだけ聞くとちょっと難しいお話よね。でも簡単に言うと、

「色を作る遺伝子の一部が、脳にも影響する可能性があるから、毛色と行動が少しつながることがあるかもしれない」

っていう仮説が昔からあるのよ。でもここが大事なの。

それは動物全体を大雑把に見たときの傾向であって、犬種の中の4種類の毛色に当てはまる話ではないっていうことなの。特にキャバリアみたいな家庭犬は、

  • 毛色を目的に繁殖されてきたわけではない
  • 性格の差を毛色で説明できるほど単純な遺伝の構造ではない
  • 毛色と気質が極端に結びつく歴史がない

という特徴があるの。だから「キャバリアは毛色で性格が変わる」と言い切るのは、学術的にはまったく当てはまらないのよ。

世界中の研究が示すのは、毛色より個体差のほうが圧倒的に大きいという事実

科学の世界ではね、毛色と性格の関係はずっと議論されてきたの。でも、最近の研究やメタ解析(いろんな研究をまとめた分析)で言われているのは、

「毛色と性格との間には弱い関連がある場合もあるけれど、個体差のほうがずっと大きい」

という結論なのよ。つまりね、毛色の違いより、性格の違いはその子自身が持って生まれた気質のほうがずっと強く影響する
ということなの。

あなたもそう感じないかしら。だって同じ色のキャバリアを何匹見ても、落ち着いている子もいれば、社交的な子もいて、甘えん坊な子もいれば、少し慎重な子もいるでしょう?

毛色が性格を決めるんじゃなくて、その子が生きてきた道のりとか、もともとの気質とか、受け取ってきた愛情とか、そういう部分が性格を決めていくのよ。

毛色と性格の噂は人間側の見た目の印象が作っている部分が大きい

実はね、研究の中にはこういう結果もあるの。

「人は黒い犬をちょっと怖そうに見やすい」
「明るい色の犬は優しそうに見える」

これは犬の性格が実際に違うからじゃなくて、人間が勝手にそう感じてしまう傾向があるということなのよ。

これを「ブラックドッグシンドローム」って呼ぶこともあるのだけれど、つまり毛色によって人間が抱くイメージが変わってしまうの。

例えばトライカラーの子は模様がはっきりしているから活発そうに見えるとか、ルビーは優雅に見えるから落ち着いてそうに感じる、とかね。

でもこれって、あくまで見た目からのイメージであって、その子の中身とはまったく関係ないのよ。

毛色で本当に注意すべきなのは性格ではなく健康

ここがすごく大事な部分なのだけれど、毛色と性格の話より、
キャバリアでは毛色と健康問題のほうが気をつけなければいけないことなのよ。

特に言われているのは、単色のキャバリア(ルビー・ブラック&タン)の方が、エピソディックフォーリングという神経系の病気が出る確率が少し高いことがあるという点なの。

もちろんすべての単色キャバリアに当てはまるわけじゃないし、遺伝子的にも複雑な病気だから、毛色で病気が決まるなんて単純な話ではないのだけれど、性格よりも健康面に気をつけたほうがいいのは確かよ。

だからもしあなたがこれからお友達を迎える時、毛色で悩むなら見た目の好みで選ぶのはOK。でも性格を毛色で判断しないことと毛色より血統や健康検査のほうが大事っていうことを覚えておいてほしいの。

ここまでの結論:毛色は見た目の個性であって性格の根拠ではない

あなた、ここまで一緒に読み進めてくれてありがとう。

毛色と性格の関係って、実はこうして深く見ていくと、すごくいろんな研究や歴史が関係しているの。でも最終的に、私たちキャバリアに関して言えば、

毛色で性格は決まらない。性格はその子自身の気質と、育てられた環境で決まる。

これが一番の答えなのよ。

私たち三匹がまったく違う性格をしていることも、海外のブリーダーが「毛色でキャバリアの性格は変わらない」と言い切っていることも、研究者たちが「毛色の影響より個体差のほうが大きい」とまとめていることも、全部つながっていくの。

さて、毛色の話はここまでね。でも、性格の違いといえばもうひとつ、あなたが絶対に気になっている話題があるはずなの。

そう、「男の子と女の子では性格が違うの?」というお話よ。

キャバリアでもよく言われる話だし、あなたのお友達を迎えるときに悩んだ人も多いと思うの。だから次は、性別で性格がどう変わるのか、最新の研究とリアの体験とお友達の姿を合わせてあなたにお話しするわね。ゆっくり一緒に進んでいきましょう。

男の子と女の子では性格が違う?科学とキャバリアの現場を比べてみた

あなたはね、キャバリアの男の子と女の子って、性格にどれくらい違いがあると思っているのかしら。

私はこれまでのお友達との関わりの中で、何となく「男の子はこういう感じだな」「女の子はこういう雰囲気だな」っていう印象を持ってきたの。でも、それって私の感覚だけじゃなくて、どうやら多くの飼い主さんが感じていることらしいのよね。

でもね、科学の世界では「性別で性格の全部が決まるわけじゃない」と言われていて、男の子だから絶対こう、女の子だから必ずこう、みたいに決めつけるのは無理があるとされているの。ただし、傾向として見えてくる部分があるのも事実なのよ。

その微妙だけど確かに実在する違いと、性別によらない本質を、あなたにわかりやすくお話ししていくわね。あなたのお友達が男の子か女の子かで「なるほど」って思ってもらえるところがあるはずよ。

まずは科学のお話:性別でどこまで性格は変わるの?

科学の研究を見てみると、犬全体としてはこんな傾向があると言われているのよ。

  • 男の子は活動性がやや高く、少し大胆
  • 女の子は社会的な手がかり(人の表情や空気)に敏感になる子が多い
  • 男の子は甘えん坊になることが多い
  • 女の子は自分で気持ちを整理しやすい傾向
  • でも個体差のほうが圧倒的に大きい

つまり、性別で性格が決定するというよりはなんとなくの傾向はあるけれど、性別よりもその子自身の気質のほうが強いということなの。

これって、あなたの周りにいる犬たちを思い浮かべても納得できる部分があるんじゃないかしら。男の子でも慎重な子はいるし、女の子でも活発すぎる子はいるでしょう?だから性別だけで「この子はこういう性格に違いない」と決めるのは危険なのよね。

でもね、「統計的にちょっとだけ差が出る」という程度なら確かにあって、そこにキャバリアらしい特徴が重なると、男の子と女の子の“らしさ”が少し見えてくるの。

キャバリアの男の子:底抜けの明るさと甘えん坊な愛らしさ

私がこれまで出会ってきたキャバリアの男の子たちって、なんというか喜びをそのまま身体で表現してくれる子が多いのよ。その代表がコロンくん。彼を見れば、あなたは一瞬で理解できると思うの。

コロンくんは、私と会うといつも全力で喜んでくれるの。耳をパタパタさせて近づいてきて、顔をペロペロして、しっぽをこれでもかってくらい振ってくるのよ。あのテンションって、どんな色の子でも真似できるものじゃないし、女の子でもあそこまで全開の子はなかなかいないわ。

でもね、コロンくんに代表されるキャバリアの男の子っぽさって、ただ明るいだけじゃないの。甘えん坊で、ちょっと寂しがり屋で、家族に依存するくらい好きを全身で出してくるの。そしてその明るさの奥に、繊細さが隠れているのよ。

たとえば、ママが少し離れただけで不安になったり、すこし大きな音がすると反射的にママを探したりするの。その姿は元気いっぱいの外向的な一面とは全然違う、守ってあげたくなる弱さなのよね。

キャバリアの男の子にはこういう二面性を持っている子が多いの。大胆さと甘えん坊さと繊細さが混ざったような、あの独特の魅力は、とても温かいものなのよ。

そして研究でも、男の子は甘えん坊になりやすくて家族へ依存しやすいという傾向が指摘されているんだ。あなたのお友達にも、当てはまる子がいるんじゃないかしら。

キャバリアの女の子:落ち着きと優しさ、そしてマイペース

じゃあ女の子のキャバリアはどうなのかというと、ここには私と同い年のルナちゃんという優秀な先生がいるから、わかりやすくお話できるわ。

ルナちゃんはね、とにかく落ち着きがあるの。私のテンションが上がって走り出したり、新しい匂いに夢中になって前のめりになっていても、ルナちゃんはそんな私を静かに見守ることが多いのよ。

まるで、私は私。あなたはあなた。というような、自分のペースを大切にする生き方を自然にしているの。この感じって、キャバリアの女の子に共通している部分があるのよ。あなたの周りにも、そんな雰囲気のお友達はいないかしら。

そしてね、女の子のキャバリアは、空気を読むのが本当に上手なの。誰かが落ち着かない気持ちでいたり、少し不安そうにしていたりすると、言葉も出さずに寄り添ってくれることがあるのよ。私が心臓のお病気で疲れていた時も、ルナちゃんは黙ってそばにいてくれたの。あれは毛色でも年齢でも説明できない、心の奥にある優しさそのものなのよね。

女の子は自分の世界を持ちながらも、人の気持ちの変化を静かに見ているというタイプが多いの。そして時々、少し頑固になる瞬間もあるのよ。「今日はひとりでいたいの」とか、「そこは私の場所なの」とか。だけどその頑固さも、どこか大人で、落ち着きがあるの。

こうした特徴は、研究でも「メスは環境刺激に敏感で、自己調整が上手」というデータと一致するのよ。

私自身も女の子だけど…性別だけでは語れないその子らしさ

私のことも話しておくわね。

私は女の子だけれど、あなたも知っているように甘えん坊で、パパがいないときは不安な時もあるし、寂しくて仕方ない日だってあるのよ。

一方で、気持ちが乗らない日は少し距離を置きたくなる時もあって、その気分の振れ幅はけっこう大きいの。

ルナちゃんのような落ち着きはあるけれど、コロンくんみたいに全力で喜ぶ日もあるし、気分によって風みたいに性格が変わることもあるの。

これって女の子だからという簡単な理由で説明できるわけじゃないのよ。私の性格には、パパとの関係や、これまでの病気の経験、年齢の変化、いろんな要素が混ざり合っているの。そしてなにより、私の性格は私が作ってきたものなの。

だからね、女の子だから優しい、男の子だから甘えん坊、という分類はとても便利だけれど、本当のところはもっと複雑で、それぞれの子の人生が性格を作っていると私は思っているの。

性別で変わりやすい行動も存在するけれど、それは性格とは少し違う

科学の研究では、男の子と女の子で“行動の出やすさ”が違うこともわかっているのよ。たとえば、

  • 男の子はマーキングやマウント行動が出やすい
  • 女の子は発情のサイクルが行動に影響する
  • ホルモンによって気分の安定性が変わることがある

こうした違いは、性格というより身体の性質が関わっているの。だから性格の違いと思われがちだけれど、実際は身体の仕組みの違いが行動の表れ方を変えていることが多いのよ。

この話は、避妊や去勢にもつながるとても大切な部分なの。
このあと詳しくお話していくけれど、性別による性格の違いは、手術の有無でも大きく変わるの。だから男の子か女の子かだけで性格を語ると、どうしても見誤ってしまうことがあるのよ。

性別の違いは性格というより雰囲気の傾向として受け止めるとちょうどいい

私があなたと一緒に考えたいのはね、「男の子だからこうだ」「女の子だからこうだ」と決めつけてしまうと大事な個性を見落とすよということなの。

男の子は陽気で甘えん坊になりやすい傾向があるけれど、おっとりした男の子もいるし、静かで自立している男の子もいる。

女の子は落ち着いていて優しいと言われるけれど、超ハイテンションな女の子もいるし、甘えん坊すぎて離れられない子だっている。

性別の傾向は、方向性の目安になるだけで、本当の性格はその子の経験や気持ちや家族との関係の中で育っていくものなのよ。

あなたのお友達も、あなたが愛情を注いできた時間の中で、その子らしさができあがってきたでしょう?それは性別ではなく、あなたとの関係で育ったものなの。

それでは避妊・去勢の話へいくね。性別の違いを語るには絶対外せないテーマなんだ。

性別による性格の違いを考えるとき、どうしても避けて通れないのが 避妊と去勢 のお話なのよ。

  • 男の子の甘えん坊さ
  • 女の子の気分の波
  • 落ち着きやすさ
  • 不安の出やすさ

こうした部分は、手術の有無によって変わることがあると研究でも報告があるの。だから男の子・女の子の違いと避妊・去勢の影響は、セットで考える必要があるのよ。あなたにもきっと役立つ内容だから、次ではそこをしっかりお話しするわね。

実は外せない避妊・去勢と性格の関係

あなた、ここまで読んでくれてありがとう。

毛色や性別について、私なりにできるだけ正直に、そしてあなたが自分のお友達を思い浮かべながら読めるようにお話ししてきたのだけれど、ここからはもうひとつ絶対に避けられないテーマに触れなきゃいけないの。
それが 避妊と去勢 のお話なのよ。

これね、とてもデリケートで、でもとても大切なことなの。
「性格が変わるの?」「本当に必要なの?」「うちの子はしたほうがいい?」って、あなたも一度は考えたことがあると思うわ。

私もこの話題には、特別な気持ちがあるの。だって私は十歳のとき、子宮のお病気、子宮蓄膿症になって、生きるかどうかのところまで追い詰められた経験があるもの。

その時のことを思い出すと胸がぎゅっとなるけれど、でもそのおかげで「手術ってどんなものなのか」「体がどう変わるのか」「気持ちにどんな影響があるのか」を身近に実感することができたのよ。

だからこそ、あなたにちゃんと伝えたいの。避妊・去勢は性格のためにするものじゃなくて、その子の健康と生活の質のために考えるものなんだということ。そして、性格に影響があるのは事実だけれど、それは良い意味でも悪い意味でも一言では語れないほど複雑なのよ。

ここからは、あなたが安心して理解できるように、私の経験と、科学の知識と、これまで見てきたお友達の姿を合わせてゆっくり話していくね。

避妊・去勢で本当に性格は変わるの?

あなたがまず気になるのはやっぱりここだと思うの。「手術したら性格が変わるって聞いたけど本当なの?」って。

結論から言うとね、性格の根本がガラッと変わるわけではないの。これは昔から言われていて、獣医さんたちの間でも基本的な考え方なのよ。

でも、同時に行動は変わりやすくて、気分の安定にも影響することがあるって言われているの。この行動の変化が、外から見ると性格が変わったみたいに見えることがあるのよね。少しわかりやすく例を出すわね。

  • 男の子のマーキングが減る
  • マウント行動の頻度が下がる
  • 発情に伴うストレスがなくなる
  • 気分の波が穏やかになりやすい
  • 中には不安が強くなる子もいる
  • 落ち着きが増すことも、反対に少し臆病になることもある

こういう変化って、外から見ると「性格が落ち着いた」「大人になった」と感じるかもしれないけれど、実際にはホルモンの変化による行動の変化であって、その子の本質的な性格とは別なのよ。

でもね、あなたが一番知りたいのはきっと「それで結局、うちの子はどうなるの?」ってことだと思うの。だから、ここからは男の子・女の子別にゆっくり話すわね。

男の子の場合:去勢で変わるのは行動であって、本質ではない

キャバリアの男の子たちは甘えん坊な子が多いってさっき話したでしょう?去勢すると、この甘えん坊さが強くなると思う人もいれば、逆に落ち着くと思う人もいるの。でも実際は、去勢で変わるのは、ホルモンと結びついた行動だけで甘えん坊な性格はそのままなのよ。

例えばね、マウントやマーキングはホルモンに関係する行動だから出にくくなるけれど、飼い主が好きで好きでたまらないという甘えん坊な気持ちは、去勢したから消えるわけじゃないの。むしろ、飼い主さんからの愛情が安心として伝わるから、より穏やかになる子だっているのよ。

一方で、去勢すると、少し怖がりになったり、音に敏感になったり、不安が出やすくなったりという研究もいくつか報告しているの。これは性格が変わったんじゃなくて、ホルモンバランスが変わって気持ちの整理の仕方が変わることがあるという意味なのよ。

でもそれも全部の子に当てはまるわけじゃないの。あなたのお友達のもともとの気質で影響の出方が違うのよ。

女の子の場合:避妊で変わるのは生活の安定と気分の波

女の子の避妊は、男の子よりちょっと複雑なのよね。それは発情っていう大きな身体の変化があるから。発情中の女の子ってね、気分が落ち着かなかったり、ごはんの好き嫌いが出たり、ちょっと神経質になったりすることが多いの。私も昔はそういう時期があったのよ。避妊するとその波がなくなるの。だから多くの女の子は

  • 気分が安定する
  • 生活リズムが整う
  • 不安が少なくなる
  • イライラが減る

という落ち着いた変化が起こりやすいの。でもね、一部の女の子は避妊後に逆の変化を見せることがあると言われていて、少し不安が増えたり、落ち着かなくなったり、依存度が高くなるということもあるのよ。

でもこれも性格が変わったんじゃなくて、ホルモンの変化に身体が慣れるまでの揺れなのよ。

ちなみに私は避妊というより、病気で子宮を全部取る手術をしたのだけれど、そのあとの私はね、気持ちが安定する日もあれば、すこし寂しさが強くなる日もあるのよ。それは避妊したから性格が変わったのではなくて、手術の経験、体の負担、年齢、心臓のお病気など、いろんなことが混ざり合って変化していると私は感じているの。

性格への影響は手術のタイミングでも変わる

あなたに知っておいてほしい大切なことがもうひとつあるの。それが、避妊・去勢にはいつするかがとても大きな影響を与えるということ。最近の研究ではね、

「早すぎる手術は不安や恐怖の反応が増える可能性がある」
「成長後の手術は行動への影響が少ないことが多い」

と言われているの。でも同時に、

「体の病気の予防のためには早めがいい」
「骨や関節に負担が出る犬種では遅めがいい」

という研究もあって、結論が一つにまとまらないの。だから、これだけは覚えておいてね。

避妊・去勢は誰かの経験談では決めてはいけない。その子の体質、性格、年齢、病気、生活環境を全部合わせて、獣医さんと話して決めるべき。

あなたのお友達にとっての正解は、他の子の正解と違って当然なの。

性別と避妊・去勢の関係は切り離せない

実はね、男の子と女の子の性格の違いは、避妊や去勢によってさらに曖昧になることが多いの。手術後はホルモンの波がなくなるから、男の子の甘えん坊さがより表に出る子もいれば女の子の落ち着きがより強くなる子もいるし、逆もあるのよ。

もともと甘えん坊だった女の子がより依存的になることもあるし、活発だった男の子が急に落ち着いてしまうことだってある。

つまりね、性別による傾向より、避妊・去勢による身体の変化のほうが性格の見え方に影響しやすいということなの。

あなたが「この子は男の子だから」「女の子だから」と決めてしまう前に、手術をしたかどうか、そしていつしたのかを思い返してみてほしいの。あなたのお友達の今の性格は、いろんな要素が重なって作られているからね。

私ね、手術をしたあとの自分の変化を全部避妊のせいだとは思っていないの。歳をとったこと、心臓のお病気があること、パパと過ごしてきた時間、季節、体調、そういうものが全部混ざって、毎日の私の気持ちを作っているのよ。

だからあなたのお友達についても、避妊したからこうなったとか、去勢したから落ち着いたとかみたいに単純に考えてほしくないの。

手術はひとつのきっかけになるけれど、性格はその子の人生全部で形づくられていくものなのよ。

性別と避妊・去勢の話は、とても重要で複雑で、そしてあなたの生活にも深く関わる部分だったと思うの。ここまで理解してくれたあなたなら、きっと次のお話にも耳を傾けてくれるはず。

次はいよいよ、結局、毛色や性別っていいの?悪いの?っていう疑問に対する私なりの答えをあなたに伝えるわ。ここまで一緒に歩いてきたあなたに、私の心からの結論を話したいの。

毛色と性別で性格がいいのか悪いのかわかるのか

ここまで長いお話に、ずっと耳を傾けてくれて本当にありがとう。毛色のこと、性別のこと、避妊や去勢のお話までいろいろあったけれど、あなたが真剣に向き合ってくれたおかげで、私は安心して全部を伝えることができたの。

だから最後に、私がたどり着いた答えを、あなたが自分のお友達に重ねて考えられるように、ゆっくり丁寧に伝えていくわね。

毛色で性格が良い・悪いで決まるものじゃなくて、楽しむための個性

まず毛色について言うとね、私はそれを良い・悪いで考える必要はまったくないと思っているの。

毛色って、その子の第一印象を作る大切な個性なのよ。ブレンハイムなら柔らかい雰囲気を見せてくれるし、トライならパッと目を引く華やかさがあるし、ルビーなら落ち着いた気品があって、ブラック・アンド・タンならしっとりした大人っぽさが漂うの。

これはどれが優れているとか、どれが劣っているとかじゃないのよ。ただただ、その子がもって生まれた魅力なの。

あなたがお友達を選ぶときに毛色で迷うことは、何も悪いことじゃないのよ。むしろあなたが「この子の色が好き」と思えるのなら、それはその子をずっと愛し続けられるきっかけになるの。見た目の好きってね、心がその子を迎える準備をしているサインみたいなものなのよ。

ただひとつだけ、私からお願いしたいのは、毛色を理由に性格を決めつけないでほしいということ。

コロンくんはトライだから元気なんじゃないし、
ルナちゃんはルビーだから大人っぽいんじゃないし、
私はブレンハイムだから甘えん坊なわけじゃないのよ。

毛色はその子の人生を語る言葉じゃなくて、見た目の個性を彩るアクセサリーみたいなものなの。本当に大切なのは、その子がどんな気持ちであなたを見つめてくるのか、どんなふうにあなたの側に寄り添ってくれるのか、その心の部分なのよ。

毛色は楽しむものであって、それで性格を判断するものじゃないというのが、私の答えなの。

毛色で悪いとなり得ることは、健康を見落とすこと

あなたにもうひとつ伝えておきたいのは、毛色そのものが悪いわけじゃないけれど、毛色と健康が関係する場合があるという事実だけは忘れないでほしいの。例えば、

  • 単色(ルビー、ブラック&タン)の子は神経系の病気が少し出やすい
  • 色素の濃さが体質に影響する研究も動物全体では行われている
  • 毛色を優先しすぎると、本当に大切な“健康状態”を見落としやすい

こういう話は、毛色が悪いんじゃないのよ。ただ、その子を迎えるときに好きな毛色だからという理由だけで選んでしまうと、血統や健康検査の情報を見落とす可能性があるの。

毛色は好きで選んでいい。でも、選ぶときは見た目の好きよりも健康の安心を優先してあげてほしいの。

これは毛色の悪さじゃなくて、毛色に気を取られて本質を見失う選び方の危うさの話なのよ。あなたは大丈夫だと思うけれど、念のため私からのお願いとして伝えたかったの。

性別が正確に与える影響は良い・悪いじゃなくて、相性

次は性別について。ここも毛色と同じで、性格の良い・悪いとはちょっと違う世界なのよ。

性別ってね、よく
「男の子は甘えん坊」
「女の子は落ち着いている」
なんて言われるけれど、それはあくまで傾向であって決定事項じゃないの。

あなたのお友達にとって、本当に大切なのは性別ではなくて、あなたの生活に合うかどうか。あなたの心と相性がいいかどうか。あなたとの関係が自然に育つかどうか。その3つなの。

たとえばね、甘えん坊の男の子を家族に迎えるなら、いっぱいギュッとしてほしいと思っている人にぴったりだと思うの。

落ち着いた女の子を迎えるなら、静かな時間を大切にしたいと思っている人に向いているかもしれない。

でも、甘えん坊な男の子が苦手な人もいるし、大人っぽい女の子が物足りないと思う人もいるでしょう?だから大事なのは、自分はどんな子と暮らしたいのかを自分に問いかけること。

性別はその答えを選ぶヒントにはなるけれど、その子の本質を決めつけるほどの理由にはならないの。

私は女の子だけれど、甘えん坊すぎる日もあれば、誰にも構われたくない日もあるし、落ち着いて見えると思えば、急に子犬みたいな気持ちに戻ることだってあるわ。そういう振れ幅って、その子自身の性格やその時の生活環境で変わるものなのよね。

だから性別は性格の良い・悪いではなくて、ただの方向性のヒントくらいに考えてあげるのがちょうどいいの。

性別で悪いとなり得るのは、その子自身を見失うこと

これも毛色と同じなのだけれど、性別で本当に悪くなる瞬間ってね、それは、「男の子だからこう」「女の子だからこう」と決めつけてしまうとき、その瞬間なの。

男の子なのに甘えん坊じゃない子もいるわ。女の子なのに落ち着かない子もいるの。あなたのお友達だって、誰かが決めた枠にすっぽり入るような単純な存在じゃないでしょう?その子にはその子の歴史があって、感情があって、生きてきた証があって、それが全部混ざってその子の性格になっているのよ。

だから性別はただのひとつの情報でしかないの。あなたがその子と出会ったときに感じた心が通う感覚のほうが、ずっとずっと大切なのよ。

私が思う性格がいい・悪いの本当の意味

ここまでいろんな角度からお話してきたけれど、私がどうしてもあなたに伝えたい結論はひとつなの。

毛色も性別も正確に与える影響は良い・悪いではなくて、その子とあなたの関係を彩る要素でしかない。

どんな毛色の子も素敵よ。どんな性別の子も魅力的よ。あなたがその子を見つめて、その子があなたを見つめ返した瞬間に生まれる関係のほうが、毛色や性別よりもはるかに価値があるの。

あなたはその子の毛色を選ぶかもしれない。性別を選ぶかもしれない。だけどね、その子はあなたを全部で選ぶのよ。

毛色も性別も抱きしめて、あなたのところに来るの。そして一緒に暮らすうちに、あなたとその子の世界がゆっくり形になっていくの。それが一番大切で、一番尊いことなんじゃないかな。

おわりに

ここまで一緒に歩いてくれてありがとう。あなたがこのお話を通して、自分のお友達やこれから出会う子をより深く理解できるようになったのなら、私はそれだけで胸が温かくなるわ。

毛色も性別も、どれも魅力的。でもね、その子の目を見て、心を感じて、あなたが、この子だと思えるかどうか。それがすべての答えなのよ。

そして、その子がどんな色でも、男の子でも、女の子でも、あなたがその子を愛してあげれば、その子はきっとあなたの世界を変えてくれるわ。

私もパパと会えた日から、ずっと世界が変わったもの。それじゃあ、またね。

リアより

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