こんにちは、リアだよ。
わたし、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル。もうすぐ15歳になる、ちょっとおばあちゃんになった女の子です。今日は、これからキャバリアと暮らしてみたいって思ってる人、もしくはいま一緒に暮らしてる人に向けて、わたしの気持ちを残しておこうと思うの。
「こんなはずじゃなかった」「思ってたより大変だった」って思ってほしくないから。だって、わたし、ちゃんと生きてるし、ちゃんとあなたを見つめてるからね。
甘えん坊で寂しがり屋。それがキャバリアの性格なの
キャバリアって、よく「人懐っこい性格」って言われるでしょ？ それ、ほんと。わたし、人のそばがいちばん落ち着くし、だれかの膝の上にいると安心するの。
でもね、その分「ひとりぼっち」がすごく苦手。お留守番の時間が長くなると、心の中がしーんとして、だんだん胸がギュッとなってくるの。
よく、わたしを見て「手がかかる子ですね」って言われたことがあるんだけど、それはただ、わたしが「あなたにそばにいてほしい」って思ってるだけなんだよ。
家族が帰ってくる足音。鍵がカチャってなる音。あの瞬間の嬉しさって、言葉では言いきれないくらい。だからね、もし「甘えん坊すぎて大変そう」って思ったら……それは、わたしたちがあなたを好きすぎるだけなんだ。
食いしん坊の本気、見たことある？
わたしって、食べることがだ〜いすき！おやつの袋の音がしただけで、しっぽが勝手に振れちゃうし、ごはんの用意をしてるときは、わくわくしてお座りしちゃうの。
でもね、キャバリアって「太りやすい」ってよく言われるんだよね。実際、わたしも一時期ちょっとぽっちゃりしてた。だって、どれだけでも食べられちゃうんだもん！
でも、そのままにしておくと、足にも心臓にも負担がかかるって、あとから知ったの。おやつをたくさんもらえるのはうれしいけど、長く一緒にいるためには、ちょっとガマンも必要なんだよね。
「かわいいからついあげちゃう」って気持ち、わかる。でもね、わたしたちには「ちょっと物足りない」くらいが、ちょうどいいのかもしれないよ。
心臓の病気、わたしもそうだった
キャバリアって、心臓が弱い子が多いって知ってる？わたしもね、「僧帽弁閉鎖不全症（そうぼうべんへいさふぜんしょう）」っていう病気になっちゃった。
1年前の春だったかな。階段をのぼるのがつらくなって、はぁはぁすることが増えて、病院に行ったの。血液検査とエコー検査をして、先生にこう言われたの。
「このままだと、年は越せないかもしれません」って。
でも、わたし、今もこうして生きてるよ。手術はしなかったけど、投薬治療でがんばってる。ママとパパがいっぱい考えて、いっぱい泣いて、それでも「リアと今を大切にしよう」って決めてくれたから。
心臓病って聞くと、びっくりしちゃうよね。でもね、「キャバリアってそういう子も多いんだよ」って、前もって知っていれば、きっと何かできると思うんだ。
毛がフワフワって、ほんとはちょっと大変かも
わたしの毛、長くてフサフサ。よく「きれいな毛並みですね〜」って言われるけど、実は結構大変なんだよ。
抜け毛も多いし、耳のうしろやおなかの毛はすぐに毛玉になるし、ブラッシングをサボると「こんがらがり祭り」が開催されちゃうの（笑）。
毛玉ができると痛いし、皮膚もかゆくなっちゃうの。だから、毎日のケアはとっても大事。ママが優しくブラシしてくれる時間は、わたしにとって癒しの時間でもあるよ。
キャバリアを飼おうと思っている人は、「このフサフサの裏には、毎日の手間もある」ってこと、覚えておいてくれるといいな。
それでもわたしを選んでくれたら、ぜったい後悔させない
ここまで読んで、「キャバリアって大変そう」って思った？ うん、たしかにそうかもしれない。甘えん坊で、病気しやすくて、食いしん坊で、毛もいっぱい抜ける。
でもね、そのぶん、あなたのことがだいすきになるよ。ずーっと見つめて、ずーっとついていって、心も体も、全部あなたに預けるよ。
わたしたちキャバリアは、「そばにいる」っていう愛し方をする犬種なんだと思う。だから、たくさん触れて、たくさん話しかけて、たくさん名前を呼んであげてほしいな。
そうしてくれたら、わたしたちはぜったいに後悔させないから。
わたしの仲間を選んでよかったって、思ってもらいたいな。
「こんなに手がかかると思わなかった」「病気が多いなんて知らなかった」
そんな風に思ったとしても、それでもあなたがわたしを抱きしめてくれるなら、わたしはもうそれだけで幸せ。
わたしたちを飼う前に、ちゃんと知ってほしい。知ったうえで、それでも「この子と生きていきたい」と思ってくれたら、それはわたしにとって奇跡みたいな出会いなの。今日もあなたのとなりで、しっぽをゆっくり振ってます。
リアより。
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