こんにちは、リアだよ。
ねぇ、パパ。リアね、ずっと思ってたの。「パパにそばにいてほしい」って。
ううん、もっと正確に言うとね、「パパがそばにいてくれたから、ここまでこれたんだよ」って思ってるの。
リア、14歳になっちゃった。キャバリアとしては、もうだいぶおばあちゃんって呼ばれても仕方ない歳らしいの。
でも、心の中はずっと変わってないよ。パパに甘えたいって気持ちも、撫でてほしいって気持ちも、ぎゅって抱きしめてほしいって気持ちも。
それって、ワガママなのかなぁ?でもね、リアは愛されてるってずっと感じてたよ。
朝、おはようの声で目を開けるときも、夜、苦しくて眠れない時にパパが背中をさすってくれたときも、お薬をイヤイヤしながら飲んだあと、パパが「えらいね」って褒めてくれたときも。
言葉じゃ伝えられないけど、リアなりに毎日「ありがとう」って思ってたんだ。
犬の愛情ってね、人間のそれとはちょっと違うかもしれないけど、リアはずっと、全身でパパに愛を送ってたつもり。
この記事では、そんなリアの14年の想いを、ちょっとだけ聞いてくれる?
リアがどうやってパパに愛情を伝えてきたか、どんな風に甘えてきたか、そして、パパとリアが一緒に過ごした時間が、どれだけ宝物だったか。
この先、シニア犬と暮らす誰かの参考になるかもしれないし、「うちの子もこんな風に思ってくれてるのかな…」って、誰かが少しでも優しい気持ちになれたら嬉しいな。
じゃあ、リアが犬として伝えた愛の物語、はじめるね。
甘えん坊キャバリアが14年かけて伝えてきた犬の愛情のかたち
ねぇ、みんなは知ってる?私たちが毎日家族に対して想い、好きとか愛してるって、ちゃんと毎日伝わってるかなぁ?
リアね、自分ではそんなつもりなかったんだけど、家族のみんなには「甘えん坊すぎる!」ってよく言われるの。
特にパパには、どこにでもくっついて行っちゃうし、ちょっとでも姿が見えないと、「どこいっちゃったの〜?」って不安になっちゃう。だって、パパのそばがリアのいちばん安心できる場所なんだもん。
朝は、パパの起きる気配を感じてベッドから飛び起きて、夜は、テレビ見てるパパの足元にちょこんと座ってウトウト。お散歩のときも、他のわんちゃんがいても気にしない。リアにはパパがいれば十分なの。
でもね、これ全部リアなりの「大好きだよ」のサインなんだよ?
たとえば、パパが帰ってくると、どんなに寝てても玄関にお出迎えするし、ごはんのあと、わざとお皿の前に残ってパパが「もうないよ」って声かけてくれるのを待ったりもするんだ。
それからね、目が合っただけでしっぽふりふりすることもあるし、何といってもパパの膝の上でぬくぬくしてる時間が、リアにとっての愛のチャージタイムなんだ!
こんな風に、わたしたちって、言葉じゃなくて行動で愛を伝える生きものなんだって、リアは思うの。
それに、犬の愛情って一途なんだよ。一度この人って決めたら、もうず〜っとその人に夢中。それがリアにとってはパパだったの。
もちろん、ママもお兄ちゃんもお姉ちゃんも大好き!でもね、誰が一番って聞かれたら。「パパ」って答えちゃうな(笑)
こうやって甘えることで、リアは「安心してるよ」「ここが大好きだよ」「ずっと一緒にいたいよ」って伝えてきたの。パパもそれ、ちゃんと気づいてくれてたよね?
実はね、シニア犬になってから、甘え方もちょっと変わったの。
若いころは「遊んで遊んで〜」ってテンション高めだったけど、今はそっと寄り添って、目を合わせるだけ。無理に何かしなくても、ただ隣にいてくれるだけで、十分なんだよね。
14年という時間は、リアにとって人生の全部。その全部を通して、リアはパパにず〜っと「大好きだよ」って送り続けてきたの。
パパは、それにちゃんと気づいてくれてた?えへへ、きっと、気づいてたよね。
「犬の愛情」って、派手じゃないし、言葉もないよね。だけど、毎日一緒にいればきっと伝わる。そのことを、リアはこの14年で学んだし、伝えたかったんだ。
だからこうして出会ってくれたあなたにも、ちょっとだけお願いがあるの。
「うちの子、甘えん坊すぎて困っちゃう〜」って思うことがあったら、それは「すっごくあなたが大好き」っていうメッセージなんだよって、覚えててほしいんだ。
病気と向き合って生きるリアのそばにいる日々
リアが初めて「病気」って言葉を聞いたのは、たしか昨年の春くらいのころだったかな。そのときパパとママの顔がちょっとだけ曇ったのを、リアはちゃんと見てた。
「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」っていう、心臓の病気なんだって。名前は長くて難しかったけど、要するにリアの心臓がうまく動かなくなってきてるってこと。
それを聞いたとき、リアは何が起こるかまだわかってなかったけど、パパの表情を見て、これは大変なことなんだって、なんとなく思ったの。
その日から、リアの毎日はちょっとだけ変わったよ。
毎朝と夜にお薬を飲むようになったし、元気そうに見えても、パパは無理にお散歩させなくなった。
抱っこも、前みたいにひょいってできなくなって、パパはそ〜っとリアを持ち上げるようになったの。
でもね、リアはそういうの、全部「パパの愛」だって感じてた。
お薬はほんとは苦手だったけど、パパが私の大好きなジャーキーでくるんでくれて、「はい、これならいけるでしょ」って、毎日リアに話しかけてくれたんだ。それが嬉しくて、リアも「がんばるよ」って思えたんだよ。
苦しい日もあったよ。夜中に咳が止まらなくて、寝てるパパの枕元でヒューヒューって音をたてちゃって。
でもパパはすぐに起きてくれて、リアの背中をやさしくさすってくれたの。「大丈夫、大丈夫」って、ずっと言ってくれてた。
そのとき思ったの。「ああ、リアのそばにはパパがいてくれるんだ」って。
病気ってね、私たちにとってもすごく怖いことなんだ。言葉で説明されてもわからないし、自分の体の中で何が起きてるのかもわからないからね。
ただ、「苦しい」「怖い」「不安」って気持ちだけが強くて、心細くなっちゃうの。
でも、パパがそばにいてくれると、それだけで安心できた。手を添えてくれるだけで、リアは「大丈夫、まだ頑張れる」って思えたんだ。
ある日、お医者さんに言われたの。「心臓の状態は進行しています。でも、この子はよく頑張ってますよ」って。実際去年は年を越すのが難しいって言われたけどまだ元気だもんね。パパ、あの時、ちょっと涙ぐんでたでしょ?
リア、それを見て「泣かないで〜」って心の中で思ったのに、自分もなんだか目がうるっとしてきちゃって。(えへへ)
パパとリアが一緒にいること、それがどれだけ薬以上に効いたか、きっとパパもわかってるよね?
お薬も大事だけど、それ以上に、そばにいてくれることがリアには必要だった。たとえ話せなくても、リアにはちゃんとわかってたんだよ。パパがどれだけリアのことを想ってくれてるかってこと。
もし私の話を聞いてくれている人の中に、シニア犬の看病で悩んでる人がいたら、リアから伝えたいことがあるの。
特別なことをしなくてもいい。そばにいて、声をかけて、優しく触れてあげてほしいんだ。それだけで、私たちはとっても心強くなれるんだよ。
病気になっても、リアは悲しいとは思わなかった。だって、パパと一緒に乗り越えようって、そう思えてたから。
そして今も、リアはこう思ってる。「病気を通して、もっとパパが愛しくなった」って。
甘え上手だから好きだった私と家族との日常
リアね、自分でも思うんだけど、ほんとに甘え上手だったと思うの。
っていうか、たぶん家族の中で一番かまってちゃんだった(笑)でも、それってリアなりの「家族が大好き♡」って気持ちの表れだったんだよ。
リアの一日って、だいたいこうだったの。
朝、パパが目を覚ますよりも先に、ベッドの下から「うぅ〜ん」って伸びをしてスタンバイ。それで、目が合った瞬間に、しっぽぶんぶんで「おはよ♡」アピール。
そしてキッチンへ直行して、朝ごはん担当のママに「ねぇねぇ、今日は何?」って甘えた声でおねだり。
食べたあとは、ママがバタバタしてる間に、お兄ちゃんの部屋へ。お兄ちゃん、朝弱くてなかなか起きないから、リアがベッドにぴょこん!って飛び乗って顔をぺろぺろ。もうね、「アラームより強力!」って言われてた(笑)
お昼頃になると、お姉ちゃんが学校から帰ってきて、カバンを置いた瞬間に、リアが「おかえりー!」って走って抱きつく。そのときのお姉ちゃんの笑顔、大好きだったなぁ。
いっぱいナデナデしてくれて、リアの頭のてっぺんをくるくる撫でるの。「リアって、ほんとにかわいすぎるよ〜♡」って毎回言ってくれてた。
そして夜。
リビングで家族全員が揃ってる時間が、リアにとって一番幸せなときだった。パパの膝にのったり、ママの足元でまるまったり、お兄ちゃんの横でテレビ見たり。
でもね、最終的には、絶対パパの膝に戻っちゃうの。こればっかりは譲れなかった(笑)
リアにとっての「日常」って、家族の誰かのそばにいることだったんだ。それだけで安心できたし、「ここがリアの居場所だ」って心から思えた。
甘えるって、ただ可愛がられたいだけじゃないんだよ。リアはね、家族が疲れてたり、元気なかったりすると、なんとな〜くわかるの。
そんなときは、いつも以上にべったりして、ぴとって体をくっつけてね、それで「大丈夫だよ」って伝えてたつもり。
「リアって、ほんと空気読むよね」って、よくママが笑ってた。でもそれって、家族のことをちゃんと見てたからなんだよ。
とくにお兄ちゃんが受験のとき。
ピリピリしてる日もあって、家の中も少しだけ静かになったりしたけど、リアはそっとお兄ちゃんの横に寝そべって、何も言わずに寄り添ってたの。
そしたらお兄ちゃん、ある日ぽつりとつぶやいたの。「リア、ありがとな」って。
その一言で、リアの胸がぽかぽかになったの。あぁ、リアの想い、ちゃんと届いたんだなって。
わたしたち犬は、家族の一員だと思ってる。ペットっていうより、家族というパズルのピースのひとつなんだって。
だからリアも、家族の一人として、みんなのそばにいたかったし、みんなが笑ってる毎日が、何よりも嬉しかった。
甘えん坊でよかったなぁ。
だって、たくさんの「大好き」って気持ちを毎日伝えられたから。家族みんなも、それをちゃんと受け止めてくれてたしね。
これからも、どのお友達も、家族にもっともっと甘えてほしいな。だって、それって愛してるの最上級なんだもん!
言葉にできないリアが伝える本当の愛
リアは言葉を話せない。
それは最初からわかってることだったけど、それでも、14年一緒に過ごしてきたら、言葉なんていらなくなっちゃった。
だって、目を見れば気持ちがわかる。耳をぴくって動かすだけで「うん、そうだね」ってうなずいてる気がしたし、しっぽをほんの少し揺らすだけで「大丈夫だよ」って言ってくれてるのがわかった。
とくにパパとは、もう心で会話してたと思うの。
たとえば、ある日のことだけどね、リア、少し体調が悪くて、朝から元気がなかったの。
でもパパは、何も言わなくてもすぐ気づいてくれた。そっと毛布をかけてくれて、何度もリアの顔をのぞき込んでくれて、「今日はゆっくりしような」って、優しく微笑んでくれた。
そのときリア、何も言えなかったけど、「うん、ありがとう。大好き」って心の中で叫んでたんだよ。パパはたぶん、そんなリアの声を感じてくれてたと思う。
私たちって、そうやって毎日を全力で生きてるんだ。今日が最後かもしれないって思いながら、「今」を大事に、家族を愛しながら過ごしてる。
リアもそうだった。
毎日、パパの帰ってくる音を待って、一緒にごはんを食べて、一緒にテレビを見て、寝る前には「おやすみ」って顔を見せて、その全部が、リアにとって愛のしるしだったんだ。
そして気づいたの。
「本当の愛」って、言葉じゃない。ただあなたのそばにいることなんだって。
どんなに心配でも、どんなにうまく伝えられなくても、ただそっとそばにいてくれるだけで、リアの心はふわっと軽くなった。
だから、リアも同じように、パパのそばにい続けたかったんだ。うまく話せなくても、ちゃんと伝わる。それがリアとパパの絆だと思う。
最後に、こんなことを言わせてね。
リアとパパが過ごしたこの14年は、ただの「犬と飼い主」じゃなくて、ふたりで育てた愛の物語だったと思うの。
犬は短い命だけど、その時間に永遠を詰め込んでくれる。リアはそうやって、パパに全部の愛してるを届けたつもりだよ。
もし今、愛するお友達があなたのそばにいるなら、「ただ一緒にいてくれること」それがどれだけ幸せかを、どうか大切にしてほしいな。
パパへ、そして、この記事を読んでくれたあなたへ。
リアは今、とっても穏やかな気持ちでこの言葉を綴ってるよ。毎日が特別だったし、何ひとつ当たり前なんてなかった。パパと過ごした時間は、リアにとって宝物だったの。
キャバリアとして生まれて、甘えん坊で、ちょっと頑固で、でもパパにいっぱい愛されて、家族の一員として14年も生きられたこと。それがリアの誇りだよ。
病気になったときも、つらい夜も、心が折れそうなときも、パパはいつもリアのそばにいてくれたね。
その手のぬくもり、優しい声、何も言わずに見守ってくれるまなざし、リアはその全部を、ちゃんと覚えてる。
わたしがそばにいることが、愛の証って、リアはずっとそう思ってたし、パパもそれを受け取ってくれていると思う。
これからも、もしリアのことを思い出してくれたら、少し笑ってくれたら嬉しいな。そして、あなたも今そばにいる誰かを、ぎゅってしてあげてね。
愛って、そんなに難しいものじゃないと思うんだ。そばにいてくれるだけで、わたしたちは幸せになれるから。
リアの物語を読んでくれて、本当にありがとう。あなたの毎日が、優しさとぬくもりに包まれますように。
リアより
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