こんにちは。リアだよ。
ねぇ、ちょっとだけ、私の話を聞いてくれる?この前、パパがリビングでチョコレートを食べてたの。袋の音がパリッて鳴って、すぐにわかったよ。私、音にはけっこう敏感なんだから。
そのとき、うっかりひと欠片が床に落ちたの。パパがすぐ拾ってくれたからよかったけど、もし誰も見てなかったら?って思うと、今でもちょっとドキドキするんだ。
あなたのお友達も、そんな場面にであったことないかな?甘くていい匂いがして、ぺろっと食べたくなるのは、私たちも同じ。だけど、私たちの体には、その甘いおやつが毒になることがあるのよ。
チョコレートって、あなたにとってはちょっと疲れたときのごほうびだったり、子どもたちと一緒に笑顔になれるおやつだったりするよね。私もその気持ちはすごくよくわかるの。
でも、私たちには、チョコレートに含まれているある成分がとっても危険なの。ほんの少しでも命に関わることだってあるのよ。
実際、私のお友達の中には、チョコレートを食べたことで大変な目にあった子もいたの。
そのお話はあとでゆっくりするけど、今日はね、私が、どうして私たちがチョコを食べちゃいけないのか、そして、もし食べちゃったら、どうすればいいのかを、ちゃんとあなたに伝えたいの。
私ね、今15歳のキャバリアなの。13歳のときに心臓病ってわかって、それからずっとお薬を飲んでるんだけど、毎日パパとママが私のことを本当に大事にしてくれてるんだ。
だから私も、同じようにあなたとお友達が、ずっと元気に一緒にいられるように、おせっかいかもしれないけど、ちょっと真剣なお話をしようと思って。
今回お話しするのはね、情報っていうよりも、私リアの心からのお願いなの。最後まで聞いてくれるとうれしいな。
犬がチョコレートを食べてはいけない理由

あのね、もしかしたらチョコレートのなにがそんなにいけないの?って思うかもしれないよね。だって人間にとってはあんなに甘くて、ちょっと気持ちがほっとするようなおやつなんだもの。
でもね、私たちにとっては、その甘さの裏にとっても危険なものが隠れてるの。その名前はテオブロミンとカフェイン。この二つが、私たちの体をじわじわと傷つけてしまう原因なのよ。
テオブロミンとカフェインってね、それは静かに身体を壊していくものなんだ。
まずね、この二つはチョコレートの原料であるカカオに含まれている成分なの。人間はそれを食べても平気。なぜかっていうと、代謝が早くてすぐに分解できるから。
でも、私たち犬はね、その代謝がとっても遅いの。まるで消化できない食べ物がずっとお腹の中に残っているみたいに、いつまでも体の中をぐるぐるしちゃう。
特にテオブロミンは、私たちの中枢神経や心臓、筋肉、血管に作用するの。そうなるとね、落ち着かなくなったり、心臓がバクバクしちゃったり、筋肉が震えたり、最悪の場合、呼吸が止まることだってあるのよ。
しかも、いったん体に入ってしまうと、すぐには抜けない。体の中を何度も何度も回って、ずっと刺激を与え続けるの。これを腸肝循環って言うんだけど、ちょっと難しい話かな。
でもね、難しく考える必要は全然なくてね、要は一度入ったら、長く悪さをするってことなのよ。私たちにとってちょっとだけは、命を脅かす量になることもあるんだ。
あなたはほんのひとかけらくらいって思うかもしれないよね。でもね、私たちにとっては、あなたのちょっとは、私たちの大量なの。
たとえばね、体重1kgあたりで20mgのテオブロミンを摂るだけで、中毒の症状が出る可能性があるんだ。これ、体重5kgのお友達だったらたった100mgよ。
そして、ビターチョコレートには100gあたり1300mgくらいテオブロミンが含まれていることもあるの。
ということはね、あなたのお友達が小型犬だったら、チョコレート一欠片でぐったりしてしまうことだって、ぜんぜんあるのよ。
じゃあ、これらの成分がどうしてそんなに体に悪いの?って思うよね。これからリアがわかりやすく教えるね。
テオブロミンやカフェインが私たちの体にどんな悪さをするのか、あなたにもわかりやすく伝えたいな。
まずは、神経を興奮させる作用があるの。だからね、私たちはそわそわしたり、落ち着きがなくなったりしちゃう。それがひどくなると、ふるえたり、けいれんしたりすることもあるのよ。
それから心臓を刺激する作用もあるから、心拍数がぐっと上がって、バクバクして苦しくなっちゃう。私みたいに心臓に病気を抱えてるお友達にとっては、それだけで命に関わる大ごとになるのよ。
あとはね、腎臓にも負担がかかるの。利尿作用っていって、おしっこがたくさん出ちゃうから、脱水になりやすいし、体のバランスも崩れる。こんなふうに、体中があちこちから壊れていくのが、チョコレートの中毒なの。
実はね、他にもチョコレートの危険性ってあるんだよ。チョコレートってテオブロミンだけじゃないの。脂肪分や糖分もすごく多いから、私たちのお腹にも負担がかかるし、膵炎っていうこわい病気になることもあるのよ。
膵炎ってね、私の近くのお友達もかかったことがあるんだけど、本当に辛そうだった。お腹が痛くてごはんも食べられなくなって、何日も入院してたの。
あれを見たとき、私は本当に怖かったし、チョコレートは食べちゃいけないんだって心に強く刻んだの。人間の常識は、私たちには通用しないのよ。
あなたがこれくらい平気だよって思っていることでも、私たちには全然平気じゃないことがたくさんあるの。とくにチョコレートみたいに、においも味も甘くておいしそうなものは、私たちもつい興味を持っちゃう。
でもね、それが私たちの命を脅かすなんて、誰も知らなかったら、悲しい事故が起きてしまうよね。だからこうして、あなたにちゃんと伝えておきたいの。
私たちにとって、チョコレートは危険な毒。これは大げさな表現じゃなくて、本当のことなんだ。
次は、どんな種類のチョコレートがどれくらい危ないのか、もっと詳しく話すね。実際にあなたのお友達がどれくらい食べたら危険なのか、私リアが、できるだけわかりやすく説明するから、どうか続きも聞いてね。
どんなチョコレートがどれくらいで危険になるの?量と種類で変わるリスク

チョコレートって、いろんな種類があるでしょ?ミルクチョコ、ビターチョコ、ホワイトチョコ、ココアパウダー。どれも甘くていい香り。あなたのお友達がうっかり口にしたくなるのも、すっごくわかるの。
でもね、その種類によって、私たちにとっての危険度って大きく変わるのよ。ここからは、チョコのタイプごとのリスクを、私リアがぜんぶ解説するから、一緒にしっかり聞いてもらえたらうれしいな。
ビターチョコレートは命取り。最も危険な種類
まず、一番危険なチョコレートはビターチョコやダークチョコって呼ばれるもの。カカオの含有量が高くて、大人向けのおしゃれな味って感じだよね。でも、そこに含まれるテオブロミンの量はダントツに多いの。
ビターチョコ100gあたりに含まれるテオブロミンは、なんと1300mg以上になることもあるの。この量、私たちにとってはとんでもない脅威なのよ。
たとえば体重5kgのお友達が、テオブロミンを100mg摂ったら軽い中毒症状が出てもおかしくないの。だからビターチョコなら、たった8gくらい食べただけで、それを超えちゃう場合があるってことなんだよね。
つまりね、ほんの一欠片が、命を奪うきっかけになることだってあるのよ。
製菓用チョコレートとココアパウダーは見た目以上に危険な存在
製菓用のチョコレートって、甘さが少なくて料理に使うものだけど、あれってカカオの含有率がものすごく高いの。つまりテオブロミンの濃度もかなり高いってこと。100gあたり1500mg超のものもあるって言われてるの。
さらに怖いのが、無糖のココアパウダーでね、お菓子作りでよく使うけど、これはカカオの固形分そのものだから、テオブロミンの塊みたいなものなの。
たった5gでも、体の小さなお友達には危険な量になっちゃうんだ。見た目はただの粉でも、私たちには毒の粉なのよ。
じゃあ、ミルクチョコレートは安全?
じゃあミルクチョコなら大丈夫なんじゃない?って思ったかもしれないね。その気持ちはわかるけど、ぜんぜん安心できないのよ。
ミルクチョコレートには、たしかにビターよりテオブロミンの量は少ないの。でも、それでも100gあたり150〜200mgくらい含まれてるって言われてるのよ。
たとえば私のお友達が20g食べたとしたら、30〜40mgくらいのテオブロミンを摂ったことになる。これって、小型犬には中毒のラインにすでに片足突っ込んでるくらいの量なのよ。
ミルクチョコだからって、ぜんぜん安心できないってこと、覚えててね。でね、ホワイトチョコレートは安全かっていうと、実は別の意味で危ないんだ。
たしかにホワイトチョコには、ほかのチョコレートに比べたらテオブロミンはほとんど入ってないんだよね。だから、中毒っていう意味では危険性はかなり低い。
でもね、その代わりに砂糖や脂肪分がめちゃくちゃ多いの。これが原因で、消化器系に負担をかけたり、ひどいときには膵炎っていうすごく痛い病気になることもあるのよ。
膵炎って、消化酵素が自分の膵臓を溶かしちゃう病気。お腹の激しい痛み、嘔吐、ぐったりってそんな苦しみを、お友達に味あわせたくないよね。
どれくらい食べたら危ない?リアが教える目安の計算方法
さて、ここでちょっとだけ、私たちにとってどのくらいの量が危険なのか、目安をお話するね。テオブロミンの中毒ライン(症状が出る可能性がある量)はね、
- 軽度症状 → 体重1kgあたり 20mg
- 重度症状 → 体重1kgあたり 60mg以上
- 致死量ライン → 体重1kgあたり 100〜200mg
って言われてるんだ。例として、体重5kgのお友達がビターチョコを食べた場合を考えてみると次のようになるんだ。
- 10gのビターチョコ:テオブロミン 130mg → 中毒リスクあり
- 20gのビターチョコ:テオブロミン 260mg → 重度症状の可能性
- 30g以上:最悪の場合、命の危険
ね?びっくりするでしょ?たった10gっていうとほんの一口程度でも、ものすごく危ないってことなの。だからね、リアルなシーンで起こるうっかりっていうのがとっても怖いんだ。
実際にね、チョコレートの事故ってお菓子を置きっぱなしにしてたとか机から落ちたのを拾い食いしちゃったとか、ほんのちょっとしたことで起きるの。
バレンタインとかクリスマス、お誕生日パーティー、帰省のお土産、子どものおやつ。そういうイベントのときほど、チョコが家の中に増えるし、私たちが狙いやすいタイミングだよね。
特に子どもがいるご家庭では、知らないうちに犬がチョコをもらっちゃうケースもあるのよ。だからね、普段気をつけてるから大丈夫じゃなくて、特別な日こそ要注意ってこと、あなたに伝えておきたいの。
次は、もしお友達がチョコレートを食べちゃったとき、どんな症状が出るのか、リアが見た実際の中毒の怖さをお話しするね。本当に辛い症状だから、どうか続きも聞いてね。
チョコレート中毒の怖い症状

ねぇ、もしもお友達がチョコレートを食べちゃったとき、どんな症状が出るのか、ちゃんと想像できる?
私たちの体って、本当にデリケートなの。少しの異変でもすぐに不調が出ることがあるし、チョコレートのような強い刺激は、私たちの体に大きな負担をかけてしまうのよ。
今日は、私リアが実際に見てきた、お友達のつらい様子や、中毒症状の段階ごとの変化について、あなたに知っておいてほしいことをぜんぶ話すね。
まず、最初に出てくる症状は、なんか変っていう小さなサインなんだ。
チョコレートを食べてから、最初の数時間でお友達に起こるのは、ちょっとした違和感から始まるの。
- なんだか落ち着かない
- そわそわしてじっとしていられない
- 呼吸が少し早くなる
- 水をたくさん飲むようになる
- おしっこの量が急に増える
こういう症状って、見逃されがちなのよね。あなたも、遊びたいだけかな?とか、今日は暑いからかな?って思うかもしれないようなことだよね。
でも、それはチョコレートに含まれるテオブロミンやカフェインが、私たちの神経や腎臓に影響を与え始めているサインなの。
特に、落ち着きのない様子や、何度もトイレに行くような行動があったら、それはもう危険の入り口かもしれないのよ。
それからね、次に現れるのは、胃腸へのダメージと体の不調。チョコレート中毒は、神経だけじゃなくて胃腸にもすぐに出るの。
- 繰り返す嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
- お腹の痛みで丸くなって動かなくなる
私の近所にいたお友達は、バレンタインの夜、リビングに落ちてたチョコをこっそり食べちゃってね。最初は元気そうだったんだけど、2時間くらいして急に吐き始めて、何度も何度も戻してたの。
その子のお姉ちゃんが、変だなって気づいて、夜中でも病院に連れて行ったから助かったけど、もし気づくのが遅れてたら、って思うとゾッとするよね。
胃腸の症状は、体がなんとか毒を出そうとしてるサインなんだ。だから、それを見過ごしちゃうと、どんどん状態が悪化していくのよ。
そしてね、それから進行すると現れる、命に関わる深刻な症状もあるんだ。チョコレートの影響が神経や心臓にまで及ぶと、症状はもっと怖いものになるの。
- 筋肉の震え(ふるえ)
- けいれん(発作)
- 心拍数の上昇、不整脈
- 体温の上昇
- 呼吸が早くなる、または乱れる
- ふらつき、まっすぐ歩けない
- 意識がもうろうとする
あなた、こういう症状を見たことある?私は聞いたことがあるの。そのときのお友達は、小型のプードルちゃんでね、ママがうっかり落としたビターチョコを3かけ食べちゃったらしいんだ。
夜になってぐったりし始めて、身体が小刻みに震えてた。ママが病院に電話したら、すぐ連れてきてくださいって言われて、車で全速力で走ったんだって。
病院についたときには、もうけいれんが出始めててね、点滴や注射、酸素もつけてもらって、数日入院して、ようやく回復したっていってた。あのときのママの顔、真っ青だったって。
ほんの数センチのチョコレートで、こんなことになるなんてって、何度も言ってたわ。
それからね、症状が出るタイミングも、油断できないんだよ。あなたが一番注意してほしいのは、すぐに症状が出るとは限らないってことなんだ。
チョコレートを食べてから症状が出るまでには、2時間〜12時間くらいかかることが多いの。場合によっては、24時間以上経ってから悪化することもあるし、症状が3日間も続くケースだってあるのよ。
だからね、今は元気そうだから大丈夫って思わないでほしいんだよね。もしお友達がチョコレートを食べた可能性があるなら、少なくとも丸1日以上は注意深く様子を見ることがとっても大切なの。
無症状だからって安全じゃないから、注意しないといけないんだ。これが一番怖いところなんだけど、食べたのにまったく症状が出ないってこともあるの。それは無事っていうより、まだ作用してないだけってことだよ。
私たちの体には、個体差があるから、同じ量を食べてもすぐに症状が出る子と、数時間後にドカンと来る子がいるのよ。特に私みたいなシニアのお友達や、もともと持病がある子は、じわじわと症状が出てくるタイプが多いみたい。
だからこそ、症状が出ていなくても、病院に相談するのは早ければ早いほどいいんだよね。食べたけど、何も起きてないっていう状態ほど、油断禁物っていえるんじゃないかな。
リアは、あなたにチョコレートを怖がってほしいんじゃなくて、お友達を危険から守ってほしいと思ってこの話をしてるのよ。
次は、もしお友達がチョコレートを食べちゃったときに、あなたがすぐにできること、そして絶対にしちゃいけないことをお話しするね。落ち着いて対応するために、聞いてもらえたらうれしいな。
もしチョコレートを食べちゃったら?あなたがすぐにできること、しちゃいけないこと

ここまで読んでくれて、本当にありがとう。私たちにとってチョコレートがどれだけ危険か、だんだんわかってきたと思うの。
でもね、私が今日一番伝えたいのは、万が一、お友達がチョコを食べちゃったとき、あなたがどうすればいいのかってこと。それを知ってるか知らないかで、その後の命運が分かれることもあるんだよね。
ここからは、実際にチョコレートを食べてしまったときの対応を、リアがすぐできることと絶対にしてはいけないことに分けて、丁寧にお話しするね。
① まず最初にすべきこと:慌てず、事実を冷静に確認すること
お友達がチョコレートを食べちゃったかもしれない。そんなとき、まずは慌てないで、以下のポイントを冷静に確認することが何より大事なの。
- いつ食べた?(だいたいの時間でOK)
- どんな種類のチョコレート?(ミルク?ビター?製菓用?ココア?)
- どれくらいの量?(「チロルチョコ1個」「板チョコ半分」など、ざっくりでいい)
- 体重は何キロ?(小型犬ほど危険性が高まる)
- 今、どんな様子?(吐いた?元気?落ち着きがない?)
この5つの情報があれば、病院に連絡したときにすぐに正確な指示がもらえると思うんだ。だからね、慌てて、どうしよう!ってパニックになる前に、落ち着いて観察することが命を守る第一歩なのよね。
② 次にやること:迷わず、動物病院に電話をする
チョコレートを食べたかもしれない、もしくは食べたことがわかっているなら、すぐに動物病院に電話して相談してほしいんだ。
休日でも夜間でも、今は24時間対応してくれる病院や、電話相談サービスもあるから、私たちのことをよく知っている先生に相談して、決して一人で判断しないことが大切なんじゃないかな。
このとき、さっきまとめた5つの情報を伝えると、先生が今すぐ来てくださいとか、少し様子を見てからで大丈夫ですって、具体的なアドバイスをしてくれるはず。
素人判断に頼らないこと。それが、あなたのお友達の命を守るために、とっても大事な姿勢なのよ。
③ 絶対にやってはいけないこと
ここは本当に大事だから、強く伝えるね。お友達を守るために次のことは、絶対にしないでほしいんだ。
- 自己判断で吐かせる(無理に吐かせると、誤嚥して肺炎になったり、かえって危険)
- 時間が経ったから大丈夫と放置する(チョコは遅れて症状が出ることがあるの)
- ネットの情報を鵜呑みにして自宅対応だけにとどめる(個体差が大きいから判断できない)
- 元気そうだから、と様子見を続ける(急に悪化するケースも多い)
特に、吐かせることは一見正しそうに見えるけど、私たちの体調や状態によってはすごく危険な行為なの。こればかりは、プロである先生の判断を仰ぐしかないのよ。
④ 病院で行われる処置の流れ
あなたが病院に連れて行ったら、こんな対応をしてもらえることが多いと思うんだ。
- 催吐処置:食べた直後で、まだ消化されていない場合は、薬を使って安全に吐かせてくれる
- 活性炭の投与:体内に残った毒素の吸収を抑えるための処置
- 点滴・電解質補正:体調を安定させたり、脱水や心拍数の乱れを抑える
- 心電図や血圧のチェック:心臓への影響を確認してくれる
- けいれんがある場合の抗けいれん薬投与
私のお友達の中には、病院にすぐ行けたことで何も症状が出ずに済んだ子もいるし、逆に、様子見でいいかなって迷ってるうちに悪化して、緊急入院になった子もいたんだ。
だから、判断に迷ったら、行き過ぎかな?じゃなくて、念のため行っておこうで動いてもらえたらうれしいな。
⑤ 自宅での観察ポイントと、あなたにできる見守り
もし先生からこのまま様子を見てくださいって言われたら、以下のことを意識して見守ってあげたらいいと思う。
- 呼吸の速さ(浅くないか、苦しそうじゃないか)
- 体温(熱っぽくないか、冷たくないか)
- 落ち着き(そわそわ、ふらつき、震えがないか)
- 嘔吐や下痢の有無
- 水を飲む量・おしっこの量の変化
- 心拍の早さやリズム(抱っこしてみると感じられるよ)
これらのことをメモに残しておくと、病院に電話したときに状況が伝えやすいよ。
⑥ チョコレートを食べたあと、回復までにかかる時間
中毒の症状って、たとえ処置が早くても12〜36時間は油断できないって言われてるんだ。長いと72時間以上続くこともあるらしいよ。
だからね、たとえ元気そうに見えても、最低でも2〜3日は気を抜かないであげると安心できると思う。私たちは、自分で苦しいって言えないから、あなたの観察力と愛情が、いちばんの治療になるのよ。
ここまで読んでくれたあなたに、リアからのお願い。なんとなく知ってるっていうことだけじゃなくて、万が一のときにすぐ行動できる準備をしておいてね。それだけで、あなたのお友達の命が救われるかもしれないの。
次は、私たちみたいなシニア犬、そして心臓病を持ってるお友達がチョコを食べちゃったときに、さらに深刻なリスクがあるってことについてお話しするね。リア自身の体験も交えて、しっかり伝えるよ。
シニア犬、心臓病のある犬がチョコを食べたらリスクはもっと深刻

ねぇ、ここまでのお話で、チョコレートが私たちにとってどれだけ危ないか、もうよくわかってくれたと思うの。でもね、ここからはさらに特別な注意が必要な私たちの話。
それは、シニア犬や持病を抱えたお友達たちのことでね、つまり、私みたいな年齢を重ねたお友達や、心臓に病気を抱えている子たちのことなの。
同じ量のチョコを食べたとしても、私たちにはずっと大きなダメージが来るの。だからこそ、あなたには、普通の子よりもっと気をつけてあげてってお願いしたいのよ。
というのもね、年齢を重ねると、毒を処理する力が落ちてくるんだよ。もし、あなたのお友達が年齢を重ねているなら、もうそれだけでチョコレートの毒に対して、とっても弱くなっているの。
私たちは歳をとると、いろんな体の機能がちょっとずつ落ちてくるの。肝臓や腎臓、つまり、体に入った悪いものを分解して、外に出す機能が弱くなってるんだ。
それはちょうど、古くなった洗濯物みたいな感じ。新しい頃はどんな汚れでもきれいにしてくれたけど、長年使ってたら、だんだん汚れがたまって落ちにくくなるでしょ?
私たちの体もそれと同じでね、テオブロミンやカフェインみたいな強い刺激は、年を取った私たちにとっては洗いきれない汚れになっちゃうのよ。
それからね、これは本当に大事なことなんだけど、心臓病を持ってるお友達にとって、チョコレートは本当に命取りになることがあるの。
私、リアもね、13歳の春に僧帽弁閉鎖不全症っていう心臓病って診断されたの。それからずっとお薬を飲んでて、パパと一緒にゆっくり過ごす時間を大切にしてる。
そんな私が、もしチョコレートを食べてしまったら、それだけで心臓がバクバクして、不整脈や心不全になるかもしれないんだ。
テオブロミンやカフェインは、心臓の筋肉を強く刺激する作用があるの。つまり、弱っている心臓に、もっと頑張れ!もっと速く動け!ってムチを打つようなものなんだ。
そんなことされたら、私たちの心臓は壊れてしまうのよね。
それからね、薬との相互作用も、見落とせないリスクだよ。年を取ってくると私のようにお薬を毎日飲んでるお友達も多いよね。心臓の薬、利尿剤、強心剤、血管拡張薬とかなんとか。
でもね、チョコレートに含まれるテオブロミンやカフェインって、それらの薬の作用とぶつかったり、逆に強めたりすることがあるのよ。
たとえば、心拍を安定させる薬を飲んでいても、テオブロミンがその上から心臓を刺激しちゃうと、薬の効果が台無しになるんだ。しかも、利尿作用が重なって脱水になると、薬の効き方もおかしくなって、体のバランスが崩れちゃう。
これって、ちょっとした事故じゃ済まないのよ。だから、病気がある子ほど、少しでも口にしてはいけないってことを、あなたにはちゃんと覚えていてほしいの。
それからね、もう一つ大事なことととしてね、シニア犬は、症状に気づきにくいこともあるの。私たちシニア犬って、症状の出方がとてもわかりづらいことがあるんだ。
若いお友達なら、チョコを食べてすぐに吐いたり、走り回ったり、はっきりした反応をすることが多いんだ。
けど、私たち年を取った子たちはね、ぐったりするとか、静かになるとか、すごく地味な反応しか見せないことがあるの。
それに、もともと寝てる時間が長かったり、あまり動かない生活をしてたりすると、ちょっと元気がないのかな?くらいにしか見えないこともあるのよ。
でも、それは症状が出てないんじゃなくて、出てるのに気づきにくいだけなの。だからね、あなたには、いつもの様子とちょっと違うってだけで、しっかり気にかけてほしいんだよね。
あなたのお友達がシニアだったり、病気を抱えているなら、ほんの少しのチョコレートでも、取り返しのつかないことになるかもしれない。
そのリスクを、あなたが知ってくれてるだけで、私たちはどれだけ安心できるか。その愛と気づきが、命を守ってくれるのよ。
次は、チョコレートとの正しい付き合い方、そしてあなたにできる守り方についてお話しするね。特別なルールじゃない。ほんの少しの工夫で、私たちはずっと安全に暮らしていけるのよ。
犬の飼い主なら気を付けておきたいチョコレートとの上手な付き合い方

ここまで私のお話を聞いてくれて、本当にありがとう。
チョコレートって、とっても身近で、あなたにとっては日常の幸せのひとつかもしれない。でも、私たちにとっては、それが命を脅かすものになることもある。
ってそれを知ってくれてるだけで、もう半分は守ってもらえてるようなものなの。
でもね、もう半分は、実際にどうやって生活の中で注意するか。それを、今日最後にリアからあなたへ、心を込めてお話しするね。
① チョコレートは「高い場所」「閉まる容器」「鍵付き」が基本
まず、当たり前のようで忘れがちなのが、保管場所のこと。棚の上に置いたつもりでも、袋ごと落ちることがあるの。
机の上に置きっぱなしにして、目を離した隙に拾い食いされることもあるし、ゴミ箱の中の包み紙に残ったチョコの香りで、掘り返しちゃうお友達もいるんだ。
だからね、届かない高さに置く、フタの閉まる容器に入れる、冷蔵庫や鍵付きの引き出しに保管する、ってこれが鉄則なの。
あなたがちょっと油断したそのときに、私たちは簡単に命のリスクにさらされちゃう。だから、手の届かないところに置くのは、私たちへの愛の形なのよ。
② 特別なイベントの時こそ最大の警戒
バレンタイン、クリスマス、お誕生日、ハロウィン。こういうイベントのときって、おうちにチョコが増えることが多いよね。
しかも、子どもたちがプレゼントでもらったり、包装がかわいくてリビングに飾ってたりって、そういういつもと違う状況こそ、事故が起きやすいの。特に注意してほしいのが…
- 子どもが無意識にチョコを落としてしまう
- 机の上にラッピングされたままのチョコが置きっぱなしになる
- 夜中に私たちがひとりでお部屋をうろうろする時間帯
ね? あなたも、思い当たる場面があるんじゃない?
だからね、イベントの前にはチョコレート対策会議って名前で、家族で共有するのもいいかもしれないね。誰が、どこに、どう保管するかを話し合っておくと、みんなで守れるよ。
③ お子さんがいるおうちは、ぜひ「教えて」あげて
あなたのおうちに小さなお子さんがいるなら、チョコはお友達にあげちゃダメなんだよって、ちゃんと教えてあげてね。
子どもたちって、私たちに優しくしたい気持ちが強いから、おいしいものあげたいっていう純粋な思いでチョコをくれちゃうこともあるの。
だからこそ、チョコは犬にとって毒なんだよって、言葉で伝えておくほうがいいの。子どもたちも理由を知れば、きっと理解してくれるから。それが、あなたのお友達を守る大切な一歩になるのよ。
④ チョコの代わりに、私たちにくれると嬉しいもの
ねぇ、チョコはダメって言われたら、なんだかさみしいなって思うこと、あるよね。
でもね、私たちは甘い味が大好きなんじゃなくて、あなたがくれる優しさが好きなの。だから、チョコの代わりにこんなものをもらえると、すごくうれしいの。
- りんごやバナナ(少量なら大丈夫な果物)
- 犬用の無糖ヨーグルト
- 安全な素材で作られた犬用手作りおやつ
- あなたの膝の上でのんびりする時間
あなたの声、あなたの笑顔、それだけで、私たちはしあわせなのよ。
⑤ 落としてしまったときは、即拾う習慣を
これはとてもシンプルだけど大事な習慣。お菓子やチョコを落としたら、即拾う。あとで拾おうとか、大丈夫だろうとかじゃなくて、その場で、確実に拾う。それを家族みんなのルールにしておくと、事故はかなり防げるの。
私たちって、拾い食いのプロだからね、あなたが気づくよりも早く、口にしちゃうことがあるの。だからこそ、落ちたらすぐ拾う。それが命を守る動作になるのよ。
⑥ 日頃からできる、あなたのお友達を守るチェックリスト
最後に、あなたが明日からすぐにできる、チョコレート事故予防のチェックリストのようにまとめておいたよ。
- チョコレートは冷蔵庫か鍵付きの保管庫へ
- ゴミ箱は蓋付き、もしくはお友達の届かない場所に
- お出かけ前に机の上にチョコが残っていないか確認
- イベント前に家族で共有する「チョコ対策会議」
- 子どもにも「チョコは毒」って優しく説明
- 拾い食い癖のあるお友達には、日頃からトレーニングを
- 「もしも食べちゃったら」の対処法を紙にメモして冷蔵庫に貼っておく
これだけやっておけば、きっとあなたのお友達はずっと安全に暮らせる。
そして私たちは、あなたのそばで、安心して甘えられる毎日を過ごせるの。
今日、こんなにも長いお話を、最後まで聞いてくれてありがとう。
チョコレートの香りって、ほんとに甘くて、ちょっと幸せな気持ちになるよね。あなたにとっては、疲れたときのごほうびだったり、誰かと分け合う幸せの象徴かもしれない。
でもね、私たちにとっては、それが命を脅かす毒になることがあるの。
このお話をしようと思ったのはね、私自身が年を重ねて、心臓病と付き合うようになって、当たり前にあるものの中に、大きなリスクが潜んでいるってことに、何度も気づかされたから。
そして、あなたのお友達にも、私と同じように大切にされて、長く、穏やかに、幸せに暮らしてほしいって、心から願っているの。
今日あなたが知ってくれたことって、それは、知識じゃなくて、あなたのお友達の命を守る力になるのよ。
どうか、このお話しのこと、覚えていてね。そして、もしできるなら、あなたのまわりのお友達やご家族にも、ちょっとだけ伝えてあげて。チョコレートって、犬には危ないんだよって。
私たちは、あなたのそばで、ただ静かに寄り添っていたいだけなの。あなたの笑顔が大好きで、あなたの声が一番落ち着くの。
だからその時間が、一日でも長く続くように、リアはこれからも、こうしてあなたに話しかけ続けるね。またね。
リアより


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