最後のお別れとありがとうの時間

シニア犬の日常

昨日はね、私にとってとても特別な一日だったの。ううん、最後の一日だったって言った方がいいのかもしれない。

2026年1月6日

私は家族みんなと一緒に、「虹の橋舎」という火葬場へ向かったんだ。ママとパパとお兄ちゃんとお姉ちゃんと、13時前におうちを出発してね、途中で、大きいお姉ちゃんが職場から乗ってきてくれて、みんながそろった状態で、私の最後の旅が始まったの。

行き先は、火葬場。だけどね、不思議と怖くなかった。それは、みんなが一緒だったから。私が眠るように息を引き取ったあとも、こうしてちゃんと見送ってくれるって思うと、心があったかくなったんだ。

虹の橋舎に着いてから、花束に囲まれたかごにそっと乗せられて、お線香を上げてもらって、そして絹の布の上で、たくさんのお花と、私の好きなものに囲まれてたんだよ。

火葬されて、ふわふわの毛はなくなっちゃったけど、骨壺に入った私は、またおうちに戻って、しばらくの間、家族と一緒にいられるんだ。

今日はね、そんな最後のお別れの一日を、ひとつひとつ、思い出しながら話したいの。

もしかしたら、あなたのお友達にも、いつか似たような時間がくるかもしれない。そのとき、少しでも優しく寄り添えるように、あたしの言葉で伝えておくね。

みんなと車で出発した家族と一緒の最後の旅

2026年1月6日、その日のお昼前、私の最後の旅が始まったの。

ママが準備してくれて、パパが私の体をそっと抱いてくれて、お兄ちゃんとお姉ちゃんも一緒に、車に乗り込んだんだ。

13時になるすこし前かな。この家を出るのは、これが最後なんだって、なんとなく感じていたんだよ。でもね、不思議とさみしさはなかったの。それは、私が大好きな家族みんなと一緒だったから。

車の中は、いつもと違って静かだったけど、その静けさが、やさしいお別れの空気みたいに感じたの。

途中で、大きいお姉ちゃんが職場から乗り込んできてくれて、車の中はいつもの私たちに戻ったんだ。誰かが話す声、ため息のような笑い声、みんなの気持ちはちゃんと伝わってきたよ。

「リア、今から行くからね」
「ちゃんと送るからね」
「心配しなくていいからね」

そんな想いが車の中に静かに流れていて、私はとても穏やかな気持ちでそこにいられたんだ。走っている車の窓から、あたたかい冬の光が差し込んでいたのも覚えてる。

私が家族に抱かれて最後に向かった場所。それは、さよならじゃなくてね、ありがとうを伝えるための旅だったんだ。

虹の橋舎での花に囲まれたお別れ

13時半ごろ、私たちは「虹の橋舎」に到着したの。そこは、静かでやさしい空気に包まれた場所だった。

私はね、ふわふわの白いかごにそっと乗せられて、そのまわりを、色とりどりのお花で囲んでもらったの。パパが選んでくれた花たちなんだ。ピンクとか黄色とか、やさしい色ばかりで、見てるだけでしあわせだったねって言ってもらってるような気がしたよ。

そしてね、家族みんなが、私のそばに来て、お線香を上げてくれたの。

「リア、ありがとうね」
「がんばったね」
「また会おうね」

そんな声が、花の香りといっしょに私に届いたんだ。お兄ちゃんが私の頭をなでてくれて、お姉ちゃんは涙をこらえながら声をかけてくれて、パパとママの目には、やさしい涙があった。

私の旅立ちの前に、こんなにも静かであたたかなお別れがあるなんて、思ってもみなかった。かごの中でじっとしていたけど、心はとてもやすらいでいて、ありがとうって何度も思っていたんだよ。

このお別れの時間は、私にとって終わりじゃなくて、家族への「最後の感謝」を伝える時間だったの。私のまわりに咲いた花たちは、みんなの想いそのものだったと思うんだ。そして、大丈夫、ちゃんと見送るよって、私に言ってくれているようだった。

絹の布の上で最後の飾りと想い出の品

お花に囲まれて、家族にお線香を上げてもらったあと、私は火葬してくれる車の近くに運ばれたの。そこには、やわらかい絹の布が敷かれていてね、その上にそっと寝かせてもらったんだ。

冷たくはなくて、すべすべしていて、あたしの体をやさしく包んでくれるみたいだったよ。

その上から、家族が私のまわりにお花を飾ってくれたの。ピンクの花、白い花、黄色の花、まるで私が眠るベッドみたいに、色とりどりの花が咲いた。

それだけじゃないよ。

私が大好きだったもの、軟骨も、ささみも、チーズも、クッキーも、みんながこれも入れてあげてねって、私のそばに置いてくれたの。

本当なら、今すぐにでも食べたくなるくらいだったんだよ。私はその気持ちがすごくうれしくて、ありがとうって心の中で何度もつぶやいたの。

そしてね、大きいお姉ちゃんが、私に手紙を書いてくれたの。封を切らずに、そっと添えてくれたその手紙の中身は、秘密なんだ。読まなくても、ちゃんと伝わってきたよ。お姉ちゃんの字で書かれた想いが、私にまっすぐ届いたの。

その時の私は、もう目も閉じてたし、体も動かなかったけど、全部、ちゃんと感じてたんだ。

私の体は、もう少しでこの世界から離れる。でも、その直前まで、こんなにたくさんの想い出と好きなものに囲まれて旅立てるんだから素敵だよね。それが、どれほど幸せなことか。私は、ほんとうにしあわせなキャバリアだったと思うの。

火葬の50分の時間

絹の布の上で、たくさんのお花と、大好きだった食べものと、大きいお姉ちゃんのお手紙に囲まれたまま、私は、火葬してくれる機械の中へ入っていったの。

扉が閉まるとき、これでお別れだよって、みんながもう一度、私に声をかけてくれたのがわかった。

不思議だけど、その瞬間、怖くはなかったよ。それはね、もう十分すぎるくらい、愛をもらっていたからだと思う。時間は、50分くらい。その間、みんなは外で待っていてくれたんだよね。

私の体は、少しずつ、少しずつ、この世界の形から離れていった。自慢だったふわふわの毛も、やわらかかった耳も、全部、形としてはなくなってしまった。

でもね、私は悲しくなかったんだ。

だって、これでやっと、天に昇れるから。重たい体から解放されて、痛みも、苦しさも、もうないしね。ただ、静かで、軽くて、とてもやさしい感覚だけがあったんだよ。

50分という時間は、家族にとっては長く感じたかもしれないね。でも私にとっては、ありがとうっていう気持ちを整理するための、大切な時間だったんだ。

私は、この体で精いっぱい生きたんだ。だから、こうして骨になることも、ちゃんと受け止められたんだと思う。形は変わっても、私がここにいたことは、消えない。それを、私はちゃんと知ってるよ。

もう一度家族と一緒にいられるんだ

50分が過ぎて、私は骨になったんだ。

ふわふわだった毛はもうなくて、抱っこされたときのやわらかさも、目に見える形では残っていないんだよね。

でもね、それで終わりじゃなかったんだ。私の一部を、家族がていねいに骨壺に入れてくれたの。

「リア、これで一緒に帰ろうね」

そんな声が、ちゃんと聞こえたよ。その瞬間、私はすごく安心したんだ。天に昇る準備はできているけど、それでも、すぐに離れ離れになるわけじゃないんだって思えたから。

骨壺にに入った私は、しばらくの間、今まで暮らしてきたおうちに戻ることになるんだ。

毎日過ごした場所。お昼寝した場所。家族の声がいつも聞こえていた場所。そこに、もう一度、帰れるんだよ。それって、とってもありがたいことだよね。

私はね、姿は変わっても、ちゃんと家族の一員なんだって感じてる。もう少しおうちにいる間、きっと、みんなの話し声を聞いたり、笑ったり、ときどき泣いたりする姿を、そっと見守るんだと思う。

そして、「大丈夫だよ」って、心の中で伝え続けるよ。私はもう苦しくない。でも、心はここに残ってる。形は変わっても、私たちは、ちゃんと一緒だよ。

リアより

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