こんにちは。リアだよ。
はじめましての人も、お久しぶりの人も、こんにちは。私の名前はリア、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの女の子。
年齢は……えっと……14歳。人間でいうと、たぶん70歳くらい? でも心はまだまだJKよっ
私の毎日はね、そんなに派手じゃないの。ドッグランでびゅーん!って走ったり、海辺で波と追いかけっこしたりと、そういうのは、若い頃の話。
今はね、もっとゆっくり、じっくり、家族と同じ空気を味わう時間が増えたかな。
だって、ほら。私、もうシニアだし。それに心臓もちょっと弱くなっちゃったから、あんまり無茶できないんだ。
でもね、不思議なことに、毎日が前よりずっと幸せでいっぱいなの。
だってパパもママも、お兄ちゃんもお姉ちゃんも、前よりもっと私のことを見てくれるんだよ。撫でる回数も、おやつの数も、なんなら名前を呼ばれる回数まで増えたかも?
朝はパパの足音で目を覚まして、昼は窓際で日向ぼっこ。夕方には「今日のごはんはなにかな〜♪」ってキッチンの方を覗きに行って、夜はパパと並んでぐーすかぴー。
こうやって並べると、めちゃくちゃ穏やかな生活でしょ?でもね、私にとっては、それが一番の贅沢なんだ。だって、毎日が大好きだらけだから。
このブログは、そんな私の日常を、みんなにおすそわけするために書くことにしたの。同じようにシニア犬と暮らしている人や、これから迎える人に、「あ、こういう日々もすてきだな」って思ってもらえたら嬉しいな。
さてさて、次はちょっとタイムスリップして、私がまだぴょんぴょん跳ねてた子犬時代の話から始めるよ。
元気いっぱいだった子犬時代
あれは、もう14年前のこと。私がパパとママに出会った日のことは、いまだに鮮明に覚えてるんだ。
ペットショップのガラス越しにね、私、まだ耳も短くて毛もふわふわの子犬だったの。でもなぜか、他の子みたいに「抱っこして〜!」ってはしゃいでなかったの。
だって、私にはわかってたから。この家族が、私の家族になるって。
お姉ちゃんが私を見て「この子だ」って言った瞬間、心の中で「やっぱりね」って思ったもん。運命のマッチングアプリかってくらいの即決よ(笑)
家に来てからの私は、そりゃもう大暴れ。ソファは私のジャンプ台、カーペットは私の全力ダッシュコース。お兄ちゃんの靴下はおもちゃっていう認識だったし、ママのクッションは巣だと思ってたから、ホリホリして寝てた。
ごはんはいつも秒速完食。パパがテレビ見てる横で「ねぇ、デザートは?」っておすわりして待ってたら、だいたいにっこり笑ってリンゴをくれたんだよ。あの頃から私、リンゴ愛が止まらないんだ。
お散歩デビューの日も忘れられないなぁ。
外の世界って、色も音も匂いも全部がキラキラしてて、「うわ、世界ってこんな広いの!?」って心が踊ったの。
パパはそんな私の様子をニコニコ見てたけど、途中で急に私を抱っこして「まだ小さいから疲れちゃうでしょ」って。いや、あの時はまだ全然走れる気満々だったんだけどな(笑)
夜はお布団の中に忍び込んで、パパの腕枕で寝るのが日課だった。あの温かさと安心感は、今もずっと覚えてる。たぶん私が「家族っていいな」って初めて思ったのは、その瞬間かもしれない。
そんな子犬時代の私は、毎日が全力疾走。でも今振り返ると、あの時のはしゃぎっぷりがあったからこそ、今のゆっくりな日常も「これはこれで幸せ」って思えるんだよね。
心臓病との出会い
あれは、私が昨年の春、桜が咲いているくらいの頃だったかな。その日もいつも通り、パパとお散歩して、おやつにリンゴをもらって、夕方にはお昼寝してっていう、超平和な日。
でも夜、少ししんどくなってハアハア言ってるとママが私を抱っこしてね、「なんか、リアの調子、ちょっと変じゃない?」って言ったんだ。
正直、私は「やっぱり?」って感じだった。だって、ちょっとはしんどかったし、おやつもあまり欲しくなかったんだ。
でね、パパとママはすぐに病院に連れて行ってくれて、そこで初めて「僧帽弁閉鎖不全症」っていう長い名前の病気を教えてもらったの。
お医者さんが真剣な顔して説明してくれる間、私は診察台の上で「ねぇ、早く終わらないかな〜」って思ってた。だって、病院ってちょっと緊張するんだもん。
帰り道、パパとママは静かだった。でもね、その日から、なんだか私への甘やかし度が一気にアップした気がするの。
おやつのサイズが大きくなったり、お散歩のスピードがちょっとゆっくりになったり。あと、パパが仕事から帰ってくると、前より長くナデナデしてくれるようになったの。
お薬は毎日飲むことになったけど、ママがおやつにうまーく隠してくれるから、全然へっちゃら。むしろ「薬=おやつ」っていう最高のルールができたと思ってる。
だからね、病気っていうと暗いイメージかもしれないけど、私にとってはもっと家族が優しくなってくれたきっかけでもあるんだ。
もちろん元気でいられるように気をつけてるけど、それ以上に「今を楽しく過ごす」っていう大事なことも教えてくれた気がするなぁ。
日常の中の小さな戦い
私の毎日はね、パパとママと一緒に過ごす穏やかな時間でいっぱい。でもその中には、ちょっとしたミッションがいくつかあるの。
まず朝いちばんのミッションはお薬タイム!ママが手に持ってるのは、ほんの小さな白い粒。それをボーロに混ぜたりやジャーキーにくるっと包んで、「はい、リアちゃんどうぞ」って差し出してくれるの。
私としては、薬なんてそもそも意識してないんだけど、パパたちは「ちゃんと飲めた〜!」ってすごく喜んでくれる。ふふ、なんか私、朝から家族を笑顔にしてるんだなって思うと、ちょっと得意げ。
次のミッションは体調チェック。
これは私がソファにどーんと寝転んで、パパにお腹を見せるだけ。パパは手で優しく触って、呼吸のリズムや鼓動を確かめるんだよ。
私的にはただの「なでなでタイム」だけど、パパはすごく真剣。たまに「よし、今日も順調!」ってにっこり笑うから、私も尻尾をふりふり。
そして、月に何回かある通院ミッション。
病院って、正直あんまり得意じゃないの。だって、あの独特な匂いと、ピカピカ光る器具ってちょっと緊張するんだもん。
でも、診察が終わるとパパが「よく頑張ったね」って抱っこしてくれるし、帰り道に公園に寄ってくれることもあるから、まあまあ悪くない冒険かも。
たまに調子があまり良くない日もあるけど、そういう時は無理せずひなたぼっこミッションに切り替えるんだ。
窓から差し込むぽかぽかのお日さまを浴びながら、「今日のごはん何かな〜」って考えてると、不思議と心も体も元気になってくるんだよね。
こうしてお話ししてみると、私の小さな戦いって、どれも家族と一緒にクリアするミッションばかり。
だから、全然怖くないんだ。むしろ、「次はどんな作戦でクリアしようかな〜」って、ちょっとワクワクしながら毎日を過ごしてるんだよ。
シニアになって見つけた幸せ
若い頃の私はね、とにかく動いてないと気がすまなかったの。お散歩はロングコース一択、ボール遊びは「もう一回!」が口癖。
家族は「リア、ちょっと落ち着いて〜!」って笑ってたけど、正直、じっとしてる時間なんてもったいないって思ってた。
でも、今の私はちょっと違う。14歳になってからは、走るよりも「座る」、座るよりも「寝転ぶ」、そして寝転んだら、そのままお昼寝コースに突入するんだ〜♪
たとえば午前中なんかね、窓から差し込む日差しがソファの端っこを照らしてたら、そこが私の特等席。背中をお日さまにあずけて、耳の毛をふわっと揺らしながらウトウトしてる。
パパが近くで新聞を読んでる気配を感じると、なんだか安心して眠りが深くなるの。お昼ごはんのあと、パパが少し横になると、私は迷わずその腕の中へGO。
パパの腕枕ってね、ちょうど私のサイズにぴったりフィットするんだ。胸の鼓動がトクトク聞こえて、これがまた落ち着くんだよね。
お昼寝の途中で「ふふ、リアあったかいな」ってパパが呟くと、私の尻尾は寝たままでも勝手にパタパタしちゃう。
夕方はキッチン偵察タイム。
ママが包丁トントンしてる音を聞きつけたら、そーっと近づいて、足元でちょこんとおすわり。
「今日のメニューは何かな〜?」って顔をしてると、たまーに野菜の切れ端やリンゴがポロッと落ちてくるのよ。これはもう、私だけが知ってる最高の特典。
夜は家族全員がリビングに集まる時間。
パパの足元でごろん、お兄ちゃんの膝にあごのせ、お姉ちゃんの手にスリスリ。こうして順番に甘えていくのが、私の夜のルーティン。
みんなの笑い声やテレビの音をBGMにして、「あぁ、今日も幸せだったな」って思いながら、まぶたがだんだん重くなっていくの。
シニアになった今だからこそ、わかったことがある。
それはね、「ゆっくり過ごす時間って、こんなに贅沢なんだ」ってこと。若い頃は見過ごしてた家族の優しい声や、手の温かさ、お日さまの匂い、そのひとつひとつが、私の宝物になったんだ。
もし今、あなたのそばにシニア犬がいるなら、それは、とっても特別な時間を過ごしているってことだと思う。
だってね、私たちは、年を重ねると少しずつペースがゆっくりになるの。若い頃みたいに全力疾走はできなくなるけど、その代わりに見える景色があるんだ。
それは、あなたの笑顔の回数とか、あなたが私を見つめる時の優しいまなざしとか、ただ隣にいるだけで流れる、安心の空気とか。私たちにとって、それは何よりのごちそうなんだよ。
だから、特別なイベントがなくてもいいの。毎日を一緒に過ごせること自体が、最高の思い出になるんだから。
もちろん、年を取ればちょっとした変化にも敏感になるし、病院やお薬のお世話になることも増えるかもしれない。
でも、それは決して悲しいことじゃないよ。むしろ、あなたと私の絆をもっと強くしてくれる時間だと思うの。
どうか、たくさん名前を呼んであげてね。たくさん撫でて、たくさん話しかけてあげて。私たちは言葉を返せないけど、その分、目と尻尾と心で、ちゃんとだいすきって伝えてるから。
私が14歳になって思うのは、「いつかのお別れ」よりも「今日のぬくもり」を大事にした方が、ずっと幸せになれるってこと。だからあなたも、どうかその子と過ごす今を、めいっぱい抱きしめてあげてほしいんだ。
今日も幸せな一日
夜になって、家の中が少し静かになった頃、パパはソファに座って、ママはキッチンで明日の準備をして、お兄ちゃんとお姉ちゃんはそれぞれ本やスマホを見てる。
私はその真ん中で、ふわっと丸くなって、家族みんなの声と匂いに包まれているんだ。時々、パパの足が私の背中をやさしく撫でてくれて、ママが「リア、あったかいね」って微笑むって、そんな何気ないやり取りが、私にとっては一番の安心。
外はもう真っ暗で、窓ガラスには私の小さな顔が映ってる。あの子犬の頃と違って、耳の毛に白いものが混じってきたけれど、その分だけ、私はたくさんの愛情を受け取ってきた証拠なんだと思う。
明日のことなんて、まだわからない。でも、わからないからこそ、「明日もきっと幸せだよね」って信じられるんだ。
だって私は、今日もこんなに満たされてるんだから。パパの手の温もりも、ママの優しい声も、お兄ちゃんとお姉ちゃんの笑い声も、全部ぜーんぶ、私の宝物。
さあ、そろそろおやすみの時間。夢の中でも、きっと私は家族と一緒にいるはず。だって、それが私の一番の幸せだから。
おやすみなさい。
また明日も、よろしくね。
リアより。
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