心臓病でも秋を元気に過ごせるよ。僧帽弁閉鎖不全症のシニア犬キャバリアのリアが大事にしてること

シニア犬の日常

こんにちは。リアだよ。

私ね、涼しい風が吹いてくると、胸の奥がすーっとするんだ。秋って、ほんとうに気持ちいい季節よね。暑さにへとへとだった体も、少しずつ元気を取り戻してくる感じがするの。

でもね、この季節、わたしたちみたいな心臓に病気をかかえてるシニア犬にとっては、ちょっと気をつけないといけないことがあるんだよ。だって、朝晩はびっくりするくらい冷えるし、昼間との寒暖差も大きいでしょ?そんな気温の変化って、心臓にとっては意外と重たく感じるものなの。

わたしはね、13歳の春から僧帽弁閉鎖不全症っていう心臓の病気といっしょに生きてるの。咳が出たり、ちょっと歩いただけで息があがったり、以前とはちがう体のサインに気づくこともふえてきたよ。

だけど、薬をきちんと飲んで、パパとママが工夫してくれるおかげで、こうして15歳の秋も元気に過ごせてるんだ。

今日はそんなあたしが、心臓病でも秋を元気に過ごすために、いつも気をつけてることを、あなたにお話ししようと思うの。同じように病気をかかえるあなたのお友達が、秋を心地よく過ごせるヒントになればいいなって思ってる。

朝晩のひんやりした空気、あたしの心臓にはちょっとこたえるの

朝、窓から差し込む日差しが柔らかくて、風が少し冷たくてってそういう秋の朝って、すごく気持ちいいよね。でもね、あたしにとっては、そのちょっと冷たい空気が、わたしにの心臓にじんわりこたえることがあるの。

心臓の病気って、目に見えるわけじゃないから、わかりにくいでしょ?でもね、あたしみたいに僧帽弁閉鎖不全症を抱えてると、季節の変わり目はほんとに要注意なの。とくに秋から冬にかけては、朝晩の寒さがぐっとくるし、昼との温度差が大きいと、なんだか体がうまくついていかない感じがするのよ。

たとえば、わたしね、朝に咳がふえることがあるの。寝起きの体が冷えてるのか、心臓に負担がかかってるのか、その日の天気や風の強さなんかでも変わるんだ。パパが気づいてくれて、「今日は少しゆっくりしようね」っておさんぽの時間をお昼近くにずらしてくれることもあるよ。

本当は毎朝決まった時間に出発したい気持ちもあるけど、体の声をちゃんと聞くことが、すごく大切なのよね。たとえ予定より短くなったとしても、無理しないのがいちばん大事なポイント。

寒暖差って、わたしたちの体にじわじわ効いてくるものなの。気温の変化に対応しようとして、心臓が余計にがんばらなきゃいけなくなるんだって。あたしの場合は、それが咳になったり、ちょっとした息切れになったりして出てくるの。

だからおうちの中でも、いろいろ工夫してもらってるよ。朝起きたらまず、お部屋があたたかくなってるようにタイマーで暖房をつけてくれてるし、寝てるベッドにはふかふかの毛布を重ねてくれてるんだ。

起きてすぐは、ママがあたしの胸をそっと撫でてくれて、やさしく体をほぐしてくれるの。そのちょっとしたぬくもりで、心臓も落ち着く気がするのよね。

おさんぽのときも、うちは時間帯にすごく気をつけてる。朝は地面が冷たくて、空気も乾燥してるから、呼吸がしにくくなることもあるの。だから最近は、太陽が高くなってきた頃、だいたい10時半とか11時くらいに出発することが多いんだ。その頃には空気がほんのりあたたかくて、体にもやさしいのよ。

パパは「リア、今日も調子どう?」って、歩きながら何度も聞いてくれるの。もし途中でちょっと立ち止まると、「戻ろうか」ってすぐ引き返してくれるの。そういうふうに、わたしの様子を見ながら歩くっていうのが、心臓病のあたしたちにはすごくありがたいことなの。

あとはね、ママが毎日してるのが、呼吸数チェック。寝てるときの呼吸を数えて、いつもより早くなってたら、「ちょっと疲れてるかな?」「薬の効きが弱くなってるかも」って気づけるんだって。こういう日々の小さな気づきが、病気の悪化を防いでくれることもあるんだよね。

あなたのお友達も、もしかしたら季節の変わり目でちょっとしんどくなってるかもしれないよね。そんなときは、無理にいつも通り過ごそうとしなくてもいいの。その日の体調に合わせて、ペースをゆるめて、あったかくして、ゆっくり深呼吸するだけで、体って少し楽になるものなのよ。

次はね、そんな体調の土台を支えてくれるごはんについて、あたしが大事にしてることを話すね。ごはんって、あたしたちにとっておいしい時間でもあるし、お薬みたいな存在でもあるのよ。

食べることも、あたしの薬。体にやさしいごはんが元気のもと

あたしね、ごはんの時間が大好きなの。朝、パパが起きてくる音がすると「まだかな?まだかな?」ってそわそわしちゃうし、夜ごはんの匂いがしてくると、もう嬉しくてしっぽがとまらないの。

でもね、ただ、おいしいから好きっていうだけじゃないの。ごはんは、あたしにとって薬と同じくらい大切なものなのよ。

心臓の病気があるとね、食べるものにもいろいろ気をつけなきゃいけないんだって。あたしの病気、僧帽弁閉鎖不全症は、心臓に負担がかかりやすいから、塩分のとりすぎは特に気をつけてるの。塩分が多いと、体に水分がたまりやすくなって、それが心臓に負担をかけることがあるんだって。

だからママはね、減塩っていうのをすごく意識してくれてるんだ。手作りのごはんのときも、なるべく素材のうまみだけで味つけしてくれてて、おいしくてやさしい味って感じなんだよね。わたしは、にんじんやささみ、白身魚なんかのやさしい食材が特に好きだよ。

それから、あたしみたいにシニアになると、筋肉が落ちやすいから、たんぱく質はしっかりとらなきゃいけないの。でも、心臓に負担がかかりにくいバランスで、というのが難しいところよね。だから、たんぱく質の質にもこだわってるのよ。消化にやさしいものを少量ずつ、無理のない範囲で取り入れてもらってるの。

秋になると、ちょっと食欲が出てきて、つい食べすぎちゃいそうになるときもあるの。でもね、太るとそれだけで心臓に負担がかかるって言われてるから、体重管理もすごく大事なのよ。だから、ママは週に1回、体重を量って、フードの量をちょっとずつ調整してくれてるの。今日はちょっとぽっちゃり気味だね〜って笑いながら、スープ多め、カロリー控えめにしてくれたりね。

それからね、最近ママが気にしてるのがオメガ3っていう栄養。お魚の油に含まれてるんだけど、心臓にやさしいっていうことで、先生にもおすすめされたの。サーモンオイルとか、ちょっとだけかけてもらうと、香りもよくてあたしも食欲がぐんっと出ちゃうんだよね。

それにね、秋って乾燥しやすいし、空気も冷たくなるでしょ?だから水分をたくさんとれるように、ママはごはんにスープをかけてくれるの。「ほら、これでゴクゴク飲めるでしょ」って。おかげでおしっこもちゃんと出て、体のめぐりもよくなってる気がするの。

あとね、食べ方にもコツがあるの。あたし、ちょっとずつしか食べられない日もあるから、1日2回に分けるだけじゃなくて、3回とか、調子によっては4回に分けてくれるときもあるんだ。そうすると、胃腸に負担がかからないし、心臓のドキドキも少し落ち着くのよね。

そして、何よりうれしいのが、ママが「リアのごはんは、リアの命をつくるものだもんね」って言ってくれること。その言葉、すごくあたたかくて、あたしの胸にもじんわりしみてくるの。

あなたのお友達も、きっと食べることは大好きだよね?でも、好きなだけ食べるのと、体に合ったごはんを食べるって、ちょっと違うのよ。あなたが少しだけ気を配ってくれることで、お友達の体がもっとラクになるかもしれないの。

次はね、そんな体を支えるために欠かせない、動くことの話をさせてね。心臓病でも、体を動かすってとっても大事なことなのよ。

歩くのはゆっくりになったけど、動くことをやめたくない

わたしね、おさんぽってただ歩くだけじゃないと思ってるの。においをかいだり、風を感じたり、パパの声を聞いたりってそういう全部が、心と体を元気にしてくれるんだよね。

でもね、心臓の病気を抱えるようになってから、以前のように元気いっぱいってわけにはいかなくなったの。若いころみたいにスタスタ歩くと、すぐに息があがっちゃうし、体にどっと疲れが残るんだ。それに、わたしの病気は「無理が心臓に直結する」って、先生にも言われてるの。

だから、わたしは歩くことをあきらめない代わりに、歩き方を変えたの。速さじゃなくて、リズム。距離じゃなくて、気持ちよさ。1回にたくさん歩くんじゃなくて、ちょっとずつ、こまめに歩くの。それだけで、体はちゃんと動いてるし、筋肉も少しずつ使えてるのよ。

うちはね、朝と夕方に短いおさんぽをしてるの。それぞれ10分から15分くらいだけど、その中で公園のベンチに座ってひと休みしたり、好きなにおいを探したりして、すごく充実してるんだよ。

パパは「今日はどの道がいい?」って、あたしの顔を見ながら決めてくれるの。風が強い日はおうちの近くをぐるっと歩くだけにしたり、天気のいい日は少しだけ遠回りしてみたり。そのちょっとの工夫が、あたしにはすごくありがたいんだ。

それにね、動かないでいると、筋肉ってすぐ落ちちゃうんだって。筋肉が弱ると、立ち上がるのが大変になったり、歩くときによろけたりして、転びやすくなっちゃうの。それって、心臓に負担がかかるだけじゃなくて、転んだときのケガも怖いでしょ?

だから、室内でも軽く体を動かすっていうのがとても大事なのよ。あたしはね、ママと一緒に“おやつ探しゲーム”をよくやってるの。小さなおやつを家のあちこちに隠して、「どこかな〜」って探すの。歩き回るだけじゃなくて、においを使うから、脳にもいいんだって。

あとは、ぬいぐるみを使った「ゆるゆる引っぱりっこ」。激しくはやらないけど、ちょっと力を入れて、ぐぐっと引っぱる動きがいいリハビリになるのよ。そのあとはちゃんと休憩して、水分をとって、落ち着いた時間を過ごす。このメリハリが、今のあたしにはぴったりなの。

もちろん、今日は動きたくないなって思う日もあるよ。そんなときは、おひざの上でのんびりしててもいいと思ってるの。だって、無理して動くよりも、気持ちよく過ごすことが、体のためになることもあるんだもん。

でもね、ずっと動かないって状態が続くと、やっぱり心臓にも体にもよくないから、そういうときはほんのちょっと、体を伸ばしたり、歩くマネだけでもしてみたりするの。今日はここまででいいかって、自分に言ってあげられるようになったのも、シニアになってから身につけた知恵なのかもしれないな。

あなたのお友達も、もし心臓に病気があるなら、もう運動なんて無理ってあきらめないでほしいの。大事なのは、やり方を変えることと、やさしい目で見守ってくれるあなたがそばにいることなんだよ。

次はね、そんな毎日を支えてくれてる「お薬のこと」「先生との時間」の話をするね。薬ってただ飲むだけじゃなくて、気持ちも一緒に整えてくれるものなんだよ。

お薬と先生と、安心できる時間をちゃんと持つ

お薬って、なんだかちょっと苦手って思うワンちゃんも多いんじゃないかな?あたしもね、昔はそうだったの。でも、心臓の病気がわかってからは、「お薬って、あたしの毎日を支えてくれる大事なパートナーなんだな」って思うようになったの。

あたしが飲んでるお薬は、心臓の負担を軽くするためのものなの。心臓の力を助けてくれたり、血管をやわらかくしてくれたり、必要以上に水がたまらないようにしてくれたり……いくつかを組み合わせてるよ。

毎朝と夜、決まった時間に飲んでるんだけど、パパとママがちゃんと「いつ・どの薬を・どれだけ」って管理してくれてるから、安心して任せてるの。

ママはね、お薬を「ただ飲ませる」んじゃなくて、「どうしたらリアが気持ちよく飲めるか」をすごく考えてくれてるの。たとえば、ごはんにまぜる日もあれば、おいしいおやつと一緒にあげてくれることもあるんだ。

たまには、今日はどうしても飲みたくないって日もあるけど、そんなときは無理やりじゃなくて、「じゃあちょっと時間あけようね」って、あたしの気持ちを待ってくれるの。そういうやさしさがあるから、お薬も嫌なことじゃなくなってきたんだと思う。

でもね、お薬だけに頼るわけじゃないのよ。あたしは半年に一回、ちゃんと先生のところに行って、体の中をチェックしてもらってるの。胸の音を聞いてもらったり、血液検査をしたり、エコーで心臓の動きを見てもらったり。

少しでも悪くなってたら、すぐにお薬の量を調整したり、新しい対策を考えてくれたりするの。

先生のところって、最初はドキドキしちゃうけど、今ではちょっと安心する場所になってきたんだよ。「リアちゃん、変わりないかな?」「ごはん食べられてる?」ってやさしく声をかけてくれるから、ホッとするんだ。あたしががんばってることもちゃんと見ててくれるし、パパやママの相談にもちゃんと耳を傾けてくれるの。

あとね、家ではママがあたしの体調をこまめにチェックしてくれてるの。たとえば、寝ているときの呼吸の回数とか、おしっこの量とか、咳が出てないかとか。それに、ちょっとした変化があったときは、すぐにメモしておいて、先生に聞けるようにしてくれてるのよ。そうやって見守ってもらえるって、とても心強いの。

お薬と先生と、そしてなにより、そばにいてくれる家族。この三つがそろってるから、あたしは心臓の病気があっても、ちゃんと毎日を生きていけるのよね。

あなたのお友達も、きっと少しずつ年を重ねて、いろんな変化が出てきてると思うの。だからこそ、あなたが少しだけお薬のことを知ってあげたり、先生としっかり話したり、毎日の様子を見守ってあげるだけで、その子の安心がぐんと増えるんじゃないかなって思うの。

次はね、最後にわたしからのメッセージを届けさせてね。秋の終わりに感じること、あなたに伝えたいこと、ちゃんと言葉にしておきたいんだ。

リアからのメッセージ

秋ってね、不思議な季節だと思うの。風が気持ちよくて、空が高くて、どこかさみしさもあって、でもその中に、ぬくもりがぎゅっとつまってる。あたしはこの季節が好き。だけど、それと同じくらい、大切にしなきゃいけない季節でもあると思ってるの。

心臓に病気を抱えていると、普通のことがちょっと大変だったり、今日は無理かもって思う日もあるの。でも、そんな日があってもいいと思うのよ。

だって、あたしたちの時間は、ただ長さだけで決まるんじゃなくて、どれだけ穏やかに、愛されながら過ごせたかが大事だと思うから。

だから、秋の今こそ、あなたとあなたのお友達に伝えたいの。寒くなる前のこの時期に、ちょっとだけ気をつけてあげてね。ごはんのこと、おさんぽのこと、お薬のこと、その全部が、その子の命をそっと支えてくれる大事な時間になるから。

わたしもまだまだがんばるよ。15歳だけど、毎日をちゃんと味わいながら、一歩ずつ進んでいきたい。あなたのお友達も、きっと同じ気持ちでいるはず。その歩みに、あたたかな光がいつも差し込みますように。

リアより

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