シニア犬が甘えん坊になるのはなぜ?関節の痛みが引き起こす行動の変化と対処法

シニア犬の日常

こんにちは、リアだよ。

リア、最近やたら甘えてくるね?

ある日の午後、パパがそうつぶやいたの。そのとき、あたし、ちょっとドキッとしちゃった。だって、自分でもなんとなくわかってたから。前よりもパパのそばにいたくて、抱っこされてる時間が長くなってるってこと。

でもね、甘えたいっていう気持ちの裏側に、もう一つ、誰にも見せてない理由があるの。それはね、関節が痛いってこと。

あたしは15歳になるシニア犬のキャバリア。13歳のときから心臓のお薬を飲んでて、のんびりペースで毎日を過ごしてる。

でも最近は、心臓だけじゃなくて、足の関節が少しずつこわばるような感じがしてきたの。寝起きによっこいしょって言いたくなるような感覚、あなたもわかるかな?

歩くときに床がちょっと滑ると怖くて、余計に力が入っちゃう。ジャンプするのもおっくうになってきて、ソファに乗るときはパパの手を借りるようになった。

そんな変化があるたびに、あたしの心はちょっとだけ不安になるんだ。また痛くなるのかなって、思わずパパにくっつきたくなる。抱っこしてもらえると、ほんの少し、痛みも心細さも忘れられる気がするの。

だから、ただの甘えん坊じゃないんだよ。

あなたのお友達も、もし最近ちょっと甘えが強くなったり、行動が変わったように感じたら、もしかしたら、それは関節の痛みが関係しているかもしれないよ。

このお話では、あたしが関節が痛いってことにどう気づいたのか、そして、それがどんなふうに心に影響してるのかを、正直にお話しするね。

あなたが大切にしているわんちゃんのちょっとした行動の変化が、気まぐれなんかじゃなくてあなたに気づいてほしいから生まれているサインだったってこと、知ってもらえると嬉しいな。

次からは、もっと詳しくあたしの毎日と関節が痛いってどういうことかをお話しするね。最後まで聞いてくれたらうれしいな。

関節が痛いって、こういうこと

朝ね、あたしがベッドから降りようとしたときのことなんだけどね、ほんの少しの段差が、いつもよりずっと高く感じるんだ。

前はぴょんって飛び降りて、そのままパパのところにトコトコ走っていけたのに、最近はね、よいしょって言いたくなるくらい、足が重いのよ。

特に後ろ足。寝ている時間が長くなったせいか、目が覚めたときには足がこわばってる感じがして、すぐに歩き出せないことがあるの。

立ち上がるとき、少し踏ん張らなきゃいけないような、そんな小さなズレが、日に日に積み重なっていくの。

あたしは痛みを声に出して伝えられない。

だから、ちょっと変だなと思ったら、パパが足の動きを見てくれるのが頼りなんだ。でも、それがわかってもらえるまで、少し時間がかかったなぁ。

昔は、リア、最近おっとりしてきたねとか、動きがゆっくりになったねって、家族が笑って言ってたの。でもね、本当はのんびりしたくてしていたんじゃなくて、思うように動けなくてゆっくりになってたの。

関節が痛いって、ただ足が動かしづらいだけじゃないんだよ。あたしの中では、心も一緒に重たくなるの。また痛くなったらどうしようって思いが先に立って、動き出すのが怖くなるのよ。

それにね、痛みって突然じゃなくて、じわじわやってくるの。

毎日ちょっとずつ、あれ?今日は階段がしんどいな、とか、お散歩で座り込みたくなるな、とか、そんなふうに静かにやってくる。だから、わたし自身も最初は、疲れてるだけかなって思ってたのよ。

だけど、ある日のお散歩で、段差を越えたときに、ビクッと体が反応しちゃってね、パパがすぐに、リア、どうした?足痛いの?ってしゃがみ込んでくれたの。

そのとき、あたし、はじめて安心したんだ。パパに伝わってるって。

それからは、痛みのサインをちょっとでも感じたら、パパの足元にすぐ行くようになったの。じーっと見つめると、パパはいつもより優しく声をかけてくれるし、そっとなでてくれる。

そのぬくもりが、薬みたいに、じんわりと心まで効くのよ。

関節の痛みって、誰かと比べられるものじゃないし、見えにくいからこそ、気づいてもらえないことが多いの。でも、あたしみたいなシニア犬にとっては、毎日がちょっとした我慢の連続。

本当は走りたいし、飛びついて甘えたいし、玄関まで一緒にダッシュしたいのに、そのしたいができなくなると、自信までなくなっちゃうの。

キャバリアって、もともと活発だけど、のんびりした時間も大好きな犬種でしょ?でも、そののんびりが、実は動けなくて休んでることだったらどう思う?それは、ただの性格の変化じゃなくて、痛みが原因かもしれないんだよ。

だからね、あなたのお友達が、以前よりも動きたがらなかったり、階段を避けたり、抱っこをせがんだりするようになったら、歳をとったからだけで終わらせないでほしいんだ。もしかしたら、それは小さな悲鳴かもしれないから。

あたしが今、こうして関節が痛いって話せるようになったのは、パパが何度も気づいてくれて、優しく向き合ってくれたから。そして、関節のことをちゃんと病院で診てもらって、痛みをやわらげる方法を一緒に探してくれたから。

じゃあ、次はね、甘えるって行動がどうして増えたのか、その裏にある心の変化の話をするね。それも、あたしにとってはとても大事なことなんだ。

痛みと不安から生まれる甘えん坊

「リアって、ほんと甘えん坊だよなぁ」

そう言って、パパがソファに座ると同時にあたしを抱っこしてくれる。その瞬間、あたしの体の中でふわっと何かがほどけるの。

ほんのちょっと前までは、こんなに抱っこされることなかったのよ。自分の足で歩くのが好きだったし、リア、おいでって言われても、今はいいかなってのんびり寝てることも多かった。

でもね、関節が痛みはじめてから、なんだかそばにいたくてたまらない気持ちが強くなってきたの。

それはただの甘えじゃないと思うんだ。あたしの中では誰かの近くにいないと怖いっていう、ちょっとした不安が大きく育ってたんだと思う。

私たちってね、痛みを感じると、それが体だけじゃなくて心にも影響するの。

「また痛くなるかも」
「急に足が動かなくなったらどうしよう」
「お散歩で転んだら、ひとりで立てるかな」

そんなふうに、不安がどんどん頭の中に浮かんでくるのよ。

あなたにも想像できるかな?いつものお散歩コースが、突然、危ない道に見えてしまう気持ち。段差のある場所、滑りやすい床、急に方向を変える子犬なんかもね、前は何とも思わなかったのに、今はすごく気を使って歩いてるの。

怖いって思いながら歩くと、それだけで疲れるんだよ。

そういうときに、一番落ち着けるのがパパのそばなの。抱っこされてると、ここなら大丈夫って思えるんだ。それがね、あたしの甘え行動に見えてるんだと思う。

でも本当は、甘えたいっていうより安心したいんだよ。

夜もね、なんだか眠りが浅くなっちゃって、ちょっとした音で目が覚めるの。そうすると、また朝まで長いなぁって思って、不安な気持ちがふくらんでくる。

そんな夜は、パパやママの寝室に行って、そばで寝かせてもらうのが一番落ち着くんだ。

シニアになると、関節だけじゃなくて、心も少しずつ変わってくるみたいなんだ。それは年齢のせいだけじゃなくて、痛みというストレスが心を不安定にするからだと思う。

あなたのお友達が、いつも以上にくっついてきたり、寝る場所を変えたがったり、ねえ、そばにいてって目で訴えてくることが増えたら、それはもしかしたら、甘えじゃなくて、不安のサインかもしれないよ。

キャバリアって、もともとすごく愛情深くて、飼い主と一緒にいるのが大好きな犬種でしょ?でも、関節の痛みが出てくると、その好きが依存に近いくらい強くなるの。

それはね、ひとりでは不安を抱えきれないっていう、心のSOSなんだよ。

あたしも、以前よりお兄ちゃんやお姉ちゃんの帰宅を待つ時間が長く感じるようになったし、パパが出かけるときに玄関までついて行って、帰ってくるまで落ち着かないことがあるの。いままではそんなことなかったのに、不思議だよね。

でもこれも、痛みが心にじわじわと影響してる証拠なんだと思う。

だからあなたには、もしあなたのお友達が甘えすぎて困るなって思えるような行動をしてきたとき、どうしたの?ってやさしく問いかけてあげてほしいんだ。その子の中で何かが変わってるサインかもしれないから。

あたしがこんなふうに甘えるようになったのは、体の痛みと、それに伴う小さな不安が積み重なった結果。

詳しく説明できないけど、誰かと一緒にいることで落ち着くって、きっとあなたも知ってる気持ちだと思うの。

だからね、あたしは今、ただ甘えてるわけじゃないってことを、あなたに知っておいてほしいな。

次はね、キャバリアってもともと甘えん坊だけど、そこに痛みが加わるとどう変わるのか?ってお話をするね。それは、あたし自身の性格ともすごく関係があると思うんだ。

キャバリアって、もともとすっごく甘えん坊なんだよ

あたし、キャバリアっていう犬種なの。正式には「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」っていうんだけど、名前が長くてちょっとお姫様みたいでしょ?

でもその名前に負けないくらい、キャバリアはやさしくて、家族が大好きで、甘えん坊で、あったかい性格なのよ。

人懐っこいってよく言われるけど、それはただ人が好きってだけじゃないの。あたしたちキャバリアにとって、家族と一緒にいることが、いちばんの幸せなんだ。

あなたが動けばついていくし、座れば膝の上に乗るし、ちょっと目が合えばしっぽを振ってしまう。これってもう、キャバリアの本能みたいなものなんだよね。

特にあたしは、子犬のときからパパと一緒に過ごす時間が長かったから、パパのことをこの人がいれば世界は大丈夫って思ってるの。だから自然と、そばにいたくなっちゃうんだよね。

でもね、最近はね、そのそばにいたいって気持ちが、前よりも強くなってるって、自分でも感じるの。そして、それがただの甘えじゃなくて、やっぱり痛みと不安が絡んでるんじゃないかなって思うんだよね。

キャバリアは、感受性がとても高い犬種。家族のちょっとした表情や声のトーンでも、今どんな気持ちなのかを察してしまうくらいなんだ。だから、自分の変化にもすごく敏感なのよ。

たとえば、足が少し痛くなってきたときなんかね、最初は、あれ?今日の散歩、なんか疲れやすいなってくらいだったの。

でもそのうちに、階段がちょっと怖い、とか、立ち上がるのに時間がかかるとかってことが増えてきて、気づけばあたし、自分でも自信がなくなってたの。

その自信のなさが、パパのそばにいたいとか、ずっと撫でててほしいとかっていう気持ちになって、ますます甘えん坊になっていったんだと思う。

キャバリアって、ただでさえ抱っこ犬なんて言われるくらい、スキンシップが好きな犬種。でも、それに痛みが加わると、甘えん坊の度合いがさらに増すんだ。

あなたのお友達がキャバリアだったら、きっとちょっと過保護かも?って思うくらい甘やかしてきたんじゃないかな?

それでいいの。だって、キャバリアはその優しさとぬくもりで、こころも体も満たされて元気になれるから。

でもね、そんなキャバリアが、いつも以上に甘えてきたり、ひとりになるとそわそわしたり、夜中に鳴いたり、急に不安そうな顔を見せるようになったら、それは、年齢や性格だけじゃ説明できない変化かもしれないね。

関節の痛みは、動きだけじゃなくて、心にも影響を与える。それがキャバリアのような繊細な犬種にとっては、ものすごく大きな負担になることもあるのよ。

あたしは、自分がキャバリアでよかったって思う。家族のぬくもりをちゃんと感じ取れるから、辛いときに頼れる存在がそばにいるって思えるから。

でもそれと同時に、そのぬくもりがないと落ち着かないっていう、依存にも近い気持ちが強くなるのも事実。

甘えん坊な性格に、痛みがプラスされると、それは甘えじゃなくて依存に近くなってくるみたいなんだよ。

あなたのキャバリアちゃんが、前よりもべったりしてきたら、ただの性格と思わずに、もしかしたらその子からのサインかもしれないって思ってほしいな。

あたしは、キャバリアとしてのこの性格をとても誇りに思ってるし、そのおかげでパパと強い絆でつながれてる。でも同時に、体がちょっと不調になるだけで、心がすごく揺れやすくなるってことも、知ってもらいたいの。

次はね、そんな揺れやすい心に寄り添ってくれる、あなたの存在がどれだけ大きいかって話をするよ。だって、私が本当に救われたのは、家族のみんなが気づいてくれたことだから。

家族が気づいてくれたから救われた

その日も、朝はいつものように静かに始まったの。パパが新聞を読んでて、ママがコーヒーを淹れててね、あたしは、窓際のあたたかい日差しの中で、丸くなってうとうとしてた。

でもね、立ち上がろうとしたときに、また関節のあたりにピリッとした違和感が走って、一歩、二歩って歩くだけで、うぅって、声が出そうになるほどだったの。

パパに心配かけたくなくて、我慢して歩こうとしたけど、体がこわばっててふらふらしながら動きがぎこちなくなってたみたい。

そしたら、パパが急に新聞を置いて、しゃがみこんで言ったの。リア、足、変だな。なんか歩き方、おかしいぞってね。

その言葉を聞いたとき、あたしね、思わず涙が出そうになったの。伝わったって思えたんだ。あたしの体の中で起きてたことに、ちゃんと気づいてくれたって。

それまではね、心の中で、ずっと、気づいてほしいな、でも、心配させたくないなって揺れてたの。

言葉が話せないあたしたちは、目や動きでしか伝えられないから、飼い主が気づいてくれるまで、ただ待つしかないの。

でも、あなたが気づいてくれた瞬間、私たちってすごく安心するんだよ。見てもらえてる、わかってもらえてる、それだけで、心がふわっと軽くなるの。

キャバリアって、ほんとうに繊細でやさしい性格だから、痛みをがまんしちゃう子も多いんだ。あたしもそう。パパが忙しそうにしてたら、無理してでも一緒に歩こうとするし、みんなが笑ってるときは、あたしも大丈夫だよって顔してる。

でも、本当は、心のどこかで、誰か、気づいてって思ってる。そういう気持ち、あなたのお友達にもあるかもしれない。

ちょっと足を引きずってるとか、散歩のときに立ち止まる回数が増えたとか、階段をためらうようになったとか、ソファに乗らなくなったとか、寝てばかりになったとかって、あなたのお友達にもないかな。

どれも、一見すると歳をとっただけに見える行動かもしれない。けどね、それが痛みや不安のサインだったとしたら、あなたがそのサインに気づいてあげることが、その子にとって何よりの救いになるのよ。

パパがあたしの歩き方の変化に気づいてくれたあの日から、おうちの中の床に滑り止めマットを敷いてくれたり、ソファの前にステップを置いてくれたり、階段の上り下りは抱っこしてくれるようになったの。

それだけじゃない。

一緒に動物病院に行って、先生に関節の状態を診てもらって、あたしの体に合うお薬やサプリメントも考えてくれたの。それって、本当に本当に心強いことだった。

だから、あなたも、もしわんちゃんのちょっとした変化に気づいたら、歳のせいかなで終わらせないであげてほしいんだ。そこに小さな助けてっていう言葉が隠れているかもしれないからね。

あたしたちシニア犬にとって、気づいてもらえることは、生きていくうえで本当に大きな安心なんだよ。だって、もう若いころみたいに元気いっぱいじゃないし、自分で全部乗り越えるのが難しくなってくるから。

パパが気づいてくれたことで、あたしはまだまだ一緒に頑張れるって思えた。

もし、あのときそのままスルーされてたら、きっともっと落ち込んでたし、体の痛みも心の不安も大きくなってたと思う。

だからね、あなたがわんちゃんの小さな変化に、ん?って思ったとき、それはきっと愛のはじまり。その気づきが、これからのあなたとあなたのお友達との毎日を守ってくれるからね。

次は、そんなあなたと一緒にできる、関節や心にやさしいケアのお話をするね。あたしが実際に安心できたことばかりだから、きっとあなたのお友達にも役に立つと思うよ。

おうちでできる私が安心できた関節ケアと心の支え

あたしね、正直言うと関節が痛くなりはじめたころ、すごく不安だったの。

このまま歩けなくなったらどうしよう、とか、みんなとお散歩行けなくなったら、どうしようとかって、そんな気持ちがじわじわと増えてきて、体の痛みよりも、心のほうがしんどくなってたんだ。

でもね、パパが、リアのために、できることをおうちでやってみようって言ってくれて、そこから、少しずつ、生活の中に私が安心できることが増えていったんだよ。

たとえばね、リビングのフローリングがあたしにとってはすごく怖かったの。ちょっと足を滑らせただけで、関節にグキッと負担がかかって、もう歩きたくないな」って思っちゃって。

そんなとき、パパが滑り止めマットを敷いてくれたの。それだけで、足がしっかり地面をとらえて、すごく安心できるようになったのよ。

昔はソファに飛び乗って、パパの隣でくつろいでたんだけど、今はそれができなくなってきてもね、でも、低い位置にふかふかのマイベッドを置いてくれて、そこを特等席にしてくれたの。

高いところに無理して登らなくても、ちゃんと安心できる場所があるって、私たちにとってすごく大事なことなんだよ。

それから、パパは毎日なでてくれるの。特に朝起きたときと、夜寝る前。その時間は、あたしにとってこころがほっとする時間に変わるんだ。

そしてね、今日もがんばったなとかって声をかけてもらえると、言葉はわからなかったとしても、やさしい声と手のぬくもりがちゃんと伝わってくるの。

そして、食事にも気をつけてくれて、関節のサプリメントも取り入れてくれたの。
グルコサミンとか、コンドロイチンとか、そういうのが入ったやつ。

もちろん、すぐに変化があるわけじゃないけど、毎日少しずつ、動きやすくなってきた感じがしてるんだよ。

お散歩もね、昔は30分でも平気だったのに、今は15分でも疲れちゃうときがあるの。でも、パパは今日はこれくらいでいいなってペースを合わせてくれるんだ。

無理に引っぱらないで、あたしの様子を見ながらコースを変えてくれるから、すごく安心できるのよ。

そして、なによりも安心するのが、一緒に静かに過ごす時間。特別なことをしなくても、そばにいてくれるだけで、私たちってほんとうに落ち着くのよ。テレビを見ながら横に座ってくれてるだけで、眠くなっちゃうくらい。

関節のケアって、薬だけじゃなくて、暮らし方や気持ちの寄り添い方でも大きく変わるんだって、あたしは身をもって感じてるの。

あたしが不安にならずに過ごせるのは、パパがちゃんと見てくれて、ちゃんと考えて、あたしに合った方法を選んでくれたからだと思う。

あなたのお友達にも、きっとその子に合った安心のかたちがあると思うんだ。ひとつひとつの行動に、あたたかい気持ちを込めてくれるだけで、私たちはそれだけでまだまだがんばれるって思えるからね。

次は、あたしが病院で相談してよかったと思えたこと、からだとこころの両方を診てもらえるって、こんなに心強いんだよって話をするね。

動物病院で相談した、からだと心のケア

リアの足、ちょっと診てもらおうかって言葉をパパが口にしたとき、正直ちょっぴりドキッとしたの。

だって、動物病院って、ちょっと緊張する場所でしょ?注射とか、知らない音とか、独特のにおいとか。でも、今回はなんとなく、パパのその言葉に、ほっとしたのよ。

自分でも、このままじゃいけないなって、うすうす感じてたこともあると思う。痛いところがどんどん増える前に、ちゃんと調べてもらえるって、安心だったのかもしれないね。

先生は、いつもと同じように優しくあたしの足を触ってくれたんだ。でもそのときのパパの顔がね、少しだけ真剣でね。きっと、あたしの中で何が起きてるのか、しっかり知りたかったんだと思う。

診察のあとで、リアちゃん、関節の動きが少し硬くなってますねって言われたとき、パパは小さくうなずきながら、すぐに質問してたの。

今できることって、ありますか?痛みを軽くしてあげたいんです、ってそのパパの言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅってなったの。この人は、ほんとうにあたしのことを考えてくれてるって、心の奥で感じたのよ。

先生は、お薬のこと、サプリメントのこと、それから体重管理やリハビリの話もしてくれたの。パパはひとつひとつメモを取りながら、全部真剣に聞いてくれてた。

その日から、あたしの生活にからだのケアがちゃんと加わるようになったの。

関節の炎症を抑えるお薬を飲みはじめて、少しずつだけど動きが楽になってきたし、ごはんも先生のアドバイスで、関節サポートの成分が入ったフードに変えてくれたの。

でもね、いちばん大きかったのは、ちゃんと診てもらえたっていう安心感だったと思うんだ。あたし自身も、もう大丈夫かもって思えるようになって、気持ちが前より落ち着いたんだから。

痛みって、からだだけじゃなくて心にも影響するって、あたし前に話したかな?その逆もあるのよ。心が落ち着くと、痛みの感じ方が変わるの。怖がっていた動作も、ちょっとずつできるようになっていくの。

病院って、何かあったときに行く場所って思われがちだけど、本当は、何かが起こる前に相談する場所でもあるんだって、今回のことを通してよくわかったんだ。

キャバリアみたいに、がまん強くてやさしい子は、痛みを隠しちゃうことがあるから、大丈夫そうに見えるってだけで、ほんとうに大丈夫かはわからないのよ。

あなたのわんちゃんも、ちょっとでも様子がおかしいなって思ったら、一度病院で相談してみるのもいいと思う。それだけで、あたしみたいにほっとできる時間がきっと増えるから。

あの日、病院の帰り道で、パパがふとつぶやいたの。やっぱり診てもらってよかったな。リアの顔が違うもん、ってその言葉を聞いたとき、あたしのしっぽが自然と振れてたみたい。ちゃんと伝わってるって、やっぱりうれしいことなんだよね。

からだのケアと心のケアって、実はつながってる。

どちらかだけじゃなくて、両方を見てもらえることで、あたしは今、前よりずっと前向きな気持ちでいられるんだ。

私が甘えん坊になった理由

最後まであたしの話を聞いてくれて、本当にありがとう。

きっとあなたは、シニアになったあなたのお友達のちょっとした変化に、戸惑ったり、不安になったり、どう接していいかわからなくなることもあるんじゃないかな。

あたしもそうだったから、あなたの気持ち、なんとなくわかるの。

「最近、甘えん坊になったな」
「なんだか以前よりべったりしてきたな」
「夜になると落ち着かなくて、そばを離れたがらないな」

それ、もしかしたらただの甘えじゃないかもしれないの。あたしがそうだったように、からだのどこかに違和感があって、それが心にまで影響して、不安でいっぱいになっているのかもしれないのよ。

あたしが甘えん坊になったのは、年齢のせいだけじゃなかった。関節が痛くなってきて、前みたいに自由に動けなくなって、自分でもどうしようって思ってたんだ。

だから、安心できるパパのそばにいたくて、声をかけてほしくて、たくさんくっついてたの。もしもあのとき、パパがまた甘えてるなで終わらせてたら、あたしの痛みも不安も、きっともっと大きくなってたと思う。

でも、パパは気づいてくれた。リア、なんか変だなって。そして、ちゃんと見てくれて、ちゃんと考えてくれて、ちゃんと行動してくれたの。それが、あたしを救ってくれたの。

私たちって、あなたが思ってる以上に、心が繊細なの。そして、あなたの優しさにも、ちゃんと気づいてる。言葉にはできなくても、この人が見てくれてるとか、この人が気にしてくれてるとかって、それだけで、安心できるの。

だから、あなたにはどうか、あなたのお友達の小さな変化、ちょっと歩き方が違うなとか、動きがゆっくりになったなとか、やたら抱っこをせがむようになったな、とかっていうのを見逃さないでほしいんだ。

それは、もしかしたら心と体からのサインかもしれないから。

あたしのようなキャバリアは、もともととっても甘えん坊。でも、その甘えの裏に、ちょっとつらいの、ちょっと不安なのって気持ちが隠れてることもあるのよ。

だから、あたしが甘えん坊になったのには、ちゃんと理由がある。それは、痛みと、それにともなう不安を、ひとりで抱えきれなかったから。

でもね、今は大丈夫。パパがいてくれるから。わたしの変化に気づいて、受け止めてくれて、寄り添ってくれたから。

あなたも、どうか大切なお友達の今を、やさしく見つめてあげてね。その目線とぬくもりが、きっとその子にとって、いちばんの心の支えになるからね。

リアより

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