こんにちは、私はブレンハイムのキャバリアで名前はリア。
もう十五歳のシニア世代だけど、まだまだ毎日の暮らしを楽しんでいるの。十三歳の春に心臓の病気が見つかってからは、手術じゃなくてお薬でゆっくり向き合ってきたんだ。
甘えん坊で、ちょっぴり頑固。いちばん一緒にいるのはパパで、ママとお兄ちゃんとお姉ちゃんにも可愛がられているのよ。
そんな私が、今日はあなたに大切なお話をするね。あなたのキャバリアのお友達のためにも、きっと役に立つはずだと思うんだ。
よく聞かれるの。キャバリアの運動量ってどれくらいがちょうどいいの、って。
私たちは穏やかで人が好きな性格だから、家の中でのんびり寄り添っている姿を想像されがちだよね。たしかに膝の上でまどろむのは大好き。でもね、それだけだと心も体も少しずつ重たくなってしまうんだ。
お散歩で風のにおいを感じたり、家の中で小さな冒険をしたり、そういう時間が私たちの毎日を色づけてくれる。
運動って聞くと、つい長い距離を歩いたり、勢いよく走ったりするイメージが浮かぶかもしれないけれど、私たちに必要なのは無理のないリズムをみつけることが大切だと思うんだ。
年齢や体調、季節やその日の気分で、ちょうどよさは変わっていくものだから、決めつけないことがいちばん大事だと私は思っているんだよね。
私の暮らしも、若いころと今では全然ちがってね、昔はお兄ちゃんとおもちゃを追いかけて部屋をくるくる回ったし、外では落ち葉の山に鼻をうずめて、お宝を探検していたんだ。
でも、心臓に配慮が必要になってからは、歩く歩幅を少し小さくして、立ち止まって空気の匂いを味わう時間を多めにとるようになったんだよね。
そうするとね、同じ十五分でも満足感がぜんぜん違ってくる。早く歩くことだけが運動じゃないんだよ。匂いを辿って世界を読むのも、段差を避けてゆっくり方向転換するのも、体を使う立派な時間だと気づいたの。
あなたの家のお友達は、どんな朝を過ごしているかな。起きたときの表情、背中の伸び、しっぽの振り方。ほんの少しの変化が、その日のベストな運動量を教えてくれるんだよ。
元気があふれている日は歩く時間を少し長めにして、匂い探しのゲームを追加してみるとかね。
ちょっとだるそうにしていたら、家の中でゆったり身体をほぐすだけにして、外は短い日向ぼっこで終わらせるというのもいいよね。
そんなふうに、私たちの声にならないサインを拾い上げてくれるあなたがそばにいれば、私たちは安心して毎日を進められると思うんだ。
これからお話しするのは、キャバリアの運動量を考えるときに知っておいてほしい基準と、年齢や体調に合わせた散歩と遊びのヒント。
それから、外と中の使い分け、無理と甘えの境目の見つけ方、そしてシニアになっても輝ける小さなコツもね。
私は獣医や犬の専門家ではないけれど、長く生きてきた体の声と、家族と積み重ねた日々の実感を、できるだけ丁寧に言葉にしていくつもり。
あなたの疑問に寄り添いながら、今日からすぐ試せる工夫を、私の毎日の景色といっしょにお届けするね。
忘れないでほしいのは、私たちの幸せは、動かないか動きすぎるかの二択じゃないってこと。
たとえば同じ散歩でも、歩く速さ、止まる回数、曲がる角度、匂いを嗅ぐ時間、どれを少し変えるだけでも身体への負担はやさしくなるし、満足度は上がる。
室内の遊びだって、床のすべりを抑えたり、段差を避けたり、クッションの上でバランスをとるだけでも立派な運動になるんだよ。
私が心臓と相談しながら覚えたのは、量をむやみに増やさないで、質をていねいに育てるという姿勢。あなたのお友達にも、きっと合うはずだと思う。
季節の移り変わりも大切な合図になるんだよね。夏の湿った空気は呼吸に重く、冬の冷たい風は関節を硬くしやすいし、春と秋は気持ちが軽くなってつい張り切りがちだけれど、張り切りすぎると帰り道が長く感じることもあるんだ。
だから私は、出かける前に今日の自分の調子を確かめる癖をつけたんだ。胸の鼓動、足先の軽さ、目の奥のきらめきなんかをね。
パパも私の顔色を見て、予定していたコースを少し短くしたり、途中でベンチに座って一緒に空を眺めたりしてくれるんだよ。そうやって散歩作戦会議をしながら歩く散歩は、距離が短くても、心の満足度が高くなるってことなんだよね。
あなたの暮らしには、あなたのリズムがあるよね。朝の家事、仕事、帰宅してからの時間。その中で私たちに付き合ってくれるのは、きっと限られた隙間のような時間かもしれない。
でも、安心してほしいんだ。十数分でも、濃度を上げれば心と体はちゃんと満ちていくんだ。
匂いを嗅ぐ時間を増やすこと、座っている時間から立ち上がる動作をゆっくり丁寧にすること、短い階段を避けて平らな道を選ぶこと。そんな小さな選び方が積み重なって、私たちの今日を支えてくれるんだよ。
この先のお話しでは、まず私たちキャバリアの運動の基本をわかりやすく整理するね。
次に、子犬、成犬、シニア、それぞれの時期に合わせた散歩の組み立て方と、おすすめの遊びをくわしく紹介するよ。
外でのんびり歩く日、家でこっそり楽しむ日、どっちも大切。そのうえで、あなたのお友達にぴったりの量を見極めるガイドを、毎日の観察ポイントと一緒に手渡したいんだ。
さあ、あなたとあなたのお友達の明日の散歩が、少しだけやさしく、ちょっとだけ楽しくなるように、私の小さな胸の鼓動と、家族のまなざしが教えてくれたことを、これから丁寧にお話ししていくよ。
準備はいい? じゃあ最初に、私たちが本当はけっこう遊び好きだというところから始めようかな。
キャバリアって実はけっこう遊び好きなの。運動量の基本をお話しするね

ねぇねぇ、まずここからはっきりさせとくね。
私たちキャバリアって、見た目はおっとり系だけど、けっこう遊ぶの好きなんだよね。
ひざの上でぬくぬくしてる時間も最高だけど、風のにおいを追いかけたり、床の上でちょこちょこステップ踏んだり、そういうちょい動きの積み重ねが気持ちよかったりするの。
だから、キャバリアって運動いらないって思われがちだけど、それはちょっと違うかも、だよ。
じゃあ、どれくらい動けばちょうどいいのって話、気になるよね。基本の考え方はシンプルで、毎日少しずつ、体と心がほぐれるくらいの量を、ムリなく続けるってこと。
目安で言うと、成犬なら一日に合計で三十分から一時間くらいかな。たとえば二十分を朝と夕方に分けるとか、十五分を三回にするとか、そんな感じがちょうどいいよ。
まとめて長距離をドーンじゃなくて、こまめにスッと動くのが私たちには合ってると思う。
ペースも大事で、すたすた早歩き一辺倒だと息が上がっちゃうから、におい嗅ぎタイムを混ぜつつ、信号待ちや曲がり角で自然に休む流れにすると、体がラクなんだよね。
散歩だけで足りる?ってよく聞かれるんだけど、散歩って運動と読書が合体したみたいな時間だと思ってる。足を動かすのが運動で、鼻で世界を読むのが読書、みたいな感じ。
においを嗅ぐのは脳の運動だから、歩数が少なくても満足度がちゃんと上がるの。だから私は、コースを全部歩ききるより、寄り道多めで内容を濃くする派かな。
あなたのお友達にも、電柱一本につき一段落、花壇ひとつで一章、みたいに読むポイントを作ってあげるといいと思うよ。
でもさ、運動量って年齢・体調・その日の気分で変動するじゃない?
ここを読み違えると、がんばりすぎたり、逆にサボりすぎたりしちゃうんだよね。基本の見分け方、私のやり方を共有しとくね。
まず朝の立ち上がり、背中がスッと伸びてる日はいける日。起き抜けにふらついたり、ソファから降りるときにためらう日はセーブの日。
お水の飲みっぷり、目のきらめき、しっぽの角度、歩き始めのテンポ、こういう小さな合図を足し算して、その日の散歩プランを決めるのが私のルーティンだよ。ね、女子っぽくて細やかでしょ。
あとね、キャバリアは体つきが丸み系だから、運動不足だとすぐ体重に出やすいの。体重が乗っちゃうと、膝とか腰とか、あと心臓にも負担がかかるから、毎日のちょこ動きを絶やさないのがコツなんだよ。
ここで言うちょこ動きは、ソファから水皿までの移動をゆっくり大股にしてみるとか、立ったり座ったりを三回だけ丁寧にやるとか、そういうやつ。それなら、散歩に行けない雨の日でも、家の中で十分に稼げるから焦らなくて大丈夫なんだ。
じゃ、散歩の具体。私のおすすめは、最初の五分はウォームアップ散歩だよ。歩幅は小さめ、速度はゆっくり、においチェック多め。
次の十分はメイン散歩で、あなたとアイコンタクトを時々とりつつ、少しだけテンポアップ。最後の五分はクールダウン散歩で、ペースを落として帰る感じ。
道の選び方も重要で、上り坂やツルツル床は控えめ、段差の少ない平らな道が安心だよね。暑い季節は日陰をつないで歩くルート、寒い季節は風を避けられる建物沿いルート、そういう季節アレンジも効くとお散歩偏差値が上がるよ。
ジョギングや自転車併走はどう?って質問、たまにくるの。
私的には、私たちにはちょっとハードめだと思うんだ。ペースが一定で速い運動って、関節と心臓への負荷が積み上がりやすいから、やるにしても短時間で、状態がいい日に限定、みたいな慎重モードが無難だと思う。
代わりに、信号ごとのインターバルで、歩く→止まる→におい嗅ぐ→また歩く、のリズムを組むと、強度が自然に波打って体がラクなんだよね。
室内での運動も、ちゃんと組み合わせたいよね。床はすべりにくいマットを敷いて、家具の角を避けて、通路を少し広めに。そこで宝さがしゲームをしてみて。小さなおやつを三カ所くらいに隠して、鼻で見つけてもらうだけ。
見つけたらいっぱいほめて、次は難易度をちょっと上げる、みたいに段階を作ると、体も頭もしっかり使えて満足感が上がるの。
引っ張りっこもおすすめだけど、勢い余って首をひねらないように、上下じゃなくて前後の引き合いにすると安全だよ。
あと、ふわふわのクッションの上をゆっくり歩くバランス歩きは体幹にきいて、足取りが軽くなるのが実感できると思う。これ、私の推しメニューなんだ。
水分と休憩も、運動量の内側にちゃんと入れて考えてほしいな。
特に暑い日や湿気が高い日は、のどの渇きが遅れてやってくるから、散歩前後と途中の一回で合計三回、軽く飲むタイミングを作るのが安心。ベンチ休憩はサボりじゃなくてプログラムだから、胸を張って座ろうってなるんだ。
呼吸が落ち着いて、舌の色が戻って、目の表情がシャキッとしたら再開、みたいな感じでメリハリをつけると、結果的にいい運動量に落ち着くんだよね。
ここでやりすぎサインとやらなさすぎサインも共有しとくね。
やりすぎは、長く続くハァハァ、抱っこをせがむ、しっぽの振りが止まる、歩幅が小さくなる、帰宅後すぐにドテッと寝落ちしてごはんに興味が薄い、みたいな状態。
やらなさすぎは、夜のテンションが無駄に高い、翌朝の体が重い、体重がじわっと増えてる、退屈でイタズラが増える、って感じ。
どっちかに傾いたら、翌日の散歩や遊びを一段階調整すればOK。難しく考えなくていいから、前日の反省会を一分やるだけで、運動の精度はけっこう上がるよ。
道具の使い方も、運動量に影響するから大事だよ。
散歩は首輪よりハーネスのほうが首への負担が少ないし、リードは短すぎず長すぎず、あなたの足元に絡まない長さが安心。
おもちゃは軽くて口当たりがやさしい素材を選んで、噛み心地が良いものだと集中が続くの。おやつは運動の燃料だから、カロリーは控えめで香りはしっかり、を意識すると満足度のわりに体重が増えにくいよね。
で、ここまで読んで、うちのコは心臓と相談中なんだけどっていう場合もあると思う。
うん、その場合は、短く・ゆっくり・こまめに・涼しく、が合言葉だよ。
五分歩いて一回休憩、におい嗅ぎは自由、坂は回避、帰宅後はしばらく静かにクールダウン、みたいな流れが安心。
散歩は遠くまで行くよりいい時間を過ごすってことが目的だって割り切ると、気持ちがラクになるし、体の調子も安定しやすいんだよね。
最後に、運動量の上げ方・下げ方のレシピ、置いとくね。
上げたい日は、同じコースで寄り道ポイントを二つ増やすか、信号二つ分だけ距離を延ばすんだ。時間を五分プラスするより、内容を少し濃くするイメージが失敗しにくいよ。
下げたい日は、家を出る時間は同じで、帰り道をショートカットするといいと思う。歩くスピードは維持して、休憩の回数を増やしてね。これで運動した感は残しつつ、負担だけをカットできるの。ね、コントロールできそうでしょ。
こんなふうに、私たちキャバリアの遊び好きをちゃんと理解して、散歩と室内遊びをバランスよく合わせれば、毎日の運動量は自然とちょうどよくなるよ。
次は、年齢と体調ごとに、もっと細かく具体的なメニューに落としていくね。あなたのお友達の今日に合うちょうどいい運動量を、一緒に見つけてこうね。
年齢と体調でこんなに違う!私たちのベストな運動バランス

ここからはね、年齢と体調で、ちょうどいい運動がどう変わるか、リア流でまるっと整理してくよ。
結論から言うと、同じ十五分でも中身を変えるだけで、体への優しさも満足度もぜんぜん違うの。
だから今日は、子犬、成犬、シニア、それから体調に配慮が必要な日や心臓と相談中のお友達向けに、具体メニューまで落としていくね。あなたのお友達を思い浮かべながら、必要なところをメモってくれたらうれしいな。
まずは子犬期。
ワクチンが終わってお外デビューしたてのころって、気持ちが先に走っちゃいがちだよね。 でも骨も関節もまだ発展途上だから、長い距離やジャンプ連発はちょっと待って、が正解だよ。
私のおすすめは、超短時間×回数多めスタイル。たとえば五〜十分のお外探検を一日二回、間に室内のにおい遊びをちょこちょこ挟む感じね。
歩幅は小さく、止まる時間は多め。新しい音や景色に出会ったら、立ち止まって観察タイム。これ、メンタルの筋トレにもなるの。
子犬期にゆっくりに慣れることを積み重ねると、成犬になってからのお散歩偏差値がグンと上がるんだよ。
階段の駆け上がりやソファからのジャンプは、かわいいけど関節にくるから、マットとスロープで環境調整、ここはキメてこうね。
成犬期はゴールデンタイム。体力も好奇心もバランスがよくて、運動の幅を広げやすい時期だよね。
目安は一日トータルで三十分〜一時間くらい。ただしまとめて一時間より二十分×二回とか十五分×三回のほうが負担が分散して調子が安定しやすいの。
ここでのコツは、速度を一定にしないこと。五分はウォームアップ、十分はリズムよく、五分はクールダウン、の三部構成を基本にして、要所要所で時間を入れるんだ。
筋肉にやさしくて、頭も満たされるやつね。
室内では引っ張りっこ、宝さがし、バランス歩き(ふわふわマットの上をゆっくり歩く)が三種の神器。強度を上げたい日は、段差じゃなくて内容を濃くする形がいいと思う。
寄り道ポイントを二つ増やす、アイコンタクトの回数を増やす、指示を交えたステップ(ついて→止まる→方向転換)を入れるんだ。これなら関節にやさしく、満足度はちゃんと上がるんだよね。
それから、シニア期はね、守りじゃなくて整えるって気持ちでいればいいと思う。私もそうしてるんだ。
体調は日替わりだから、朝の立ち上がりチェックがいちばん大事でね、背中がスッと伸びるか、ソファからの一歩目が軽いか、目の奥にきらっとした光があるか。三つのうち二つが良好ならいける日で、ひとつ以下ならセーブの日。
いける日は、五分のウォームアップ+十分のゆったり歩き+五分のクールダウンに、ベンチ休憩を一回。セーブの日は、家の前〜角を曲がって戻る往復ショートにして、におい嗅ぎ多めで満足度を稼ぐんだ。
室内メニューは、バランス歩き、からだ伸ばし(前足を揃えて胸を床へストン、ゆるい“おじぎ”みたいなやつ)、首回りの優しいタッチケア。この三つをゆっくり丁寧にするといいよ。筋力は使わないと落ちる、使いすぎても落ちるっていうツンデレだから、毎日すこし、が正義だよ。
で、ここからが大事。体調に配慮が必要な日や、心臓と仲良くやってるお友達の超リアル運動術。
合言葉は、短く・ゆっくり・こまめに・涼しく。私はこれをシルク歩きって呼んでる。シルクみたいにやわらかく歩くところからね、名前を付けてみたの。
プランはこう。外は五分歩いたら一回休憩、息が落ち着くまで待つ。坂道と強い向かい風はパス。
帰りは必ずショートカットできるルートにする。胸の鼓動がいつもより速い、咳が出る、舌の色がくすむ、足取りが左右にブレる、こういうサインがひとつでも出たら、その場で休むか帰るんだ。迷ったら帰るでOK。私もそうしてるんだよね。
おうちでは、匂い探しとバランス歩きに全振り。取ってこい遊びは距離を短く、回数も少なめ、ジャンプはなし、その代わりにマットからマットへ移動する宝さがしをすれば、楽しくて安全だよ。
運動の時間帯もめちゃ大事。暑い季節は、日の出直後か日没後。湿度が高い日は、涼しくても負荷が高いから、堂々と短縮していいやつね。
寒い季節は、冷えた路面で筋肉がカチコチになりやすいから、家の中で三分の準備運動をしてから出ると違うよ。
おすすめは、ゆっくり立つ→三歩前進→三歩後進→方向転換→その場でスローに足踏み。このセットを二回。
これだけでガチガチに固まった関節の油が回る感じになるの。帰宅後は片付けルーティンとして、タオルで足先をゆるく圧してぬくめる→お水を一口→呼吸が落ち着くまでソファで休む、までがワンセット。運動だけで終わらせないのが、安定のコツなんだ。
ここで会話テストっていう簡単な強度チェックも覚えてってほしいんだ。歩きながら、あなたが軽く話しかけて、あなたのお友達の表情と足取りを見るの。
視線がすぐ合う、しっぽがふわっと動く、歩幅が乱れないっていう状態だったら余裕あり。
反対に、声をかけても反応が鈍い、舌がだらり、歩幅が詰まるっていう状態だったら強度オーバー。
これなら数分で見極められるから、毎回の散歩でサッとやるの、ほんとおすすめ。私はパパと目が合ったときの、うん、いけるっていうサインでペースを合わせてるよ。
フードとお薬のタイミングも、実は運動バランスに直結するの。ごはん直後にハイテンポで歩くと、消化にも心臓にも負担がかかりやすいから、食後は少し休んでから。
私のようにお薬があるお友達は、効き目が安定してる時間帯をメイン散歩に充てると、体がラクなんだ。
お水は散歩前にひと口・途中でひと口・帰宅後にひと口の三回リズム。がぶ飲みじゃなくて、口を湿らせるくらいで十分なんだよね。のどがカラカラになる前に、小分けでどうぞ、ってね。
次は、日替わり体調に合わせた秒で調整の小ワザをお話しするね。
元気爆発の日は、距離はそのまま、寄り道ポイントを二つ増やす。雨で外が無理な日は、廊下を使った直線ウォークを往復三本、角で必ず完全停止してから方向転換。
これは地味に効くんだ。時間が取れない日は、ドアの前で、座る→立つ→前へ二歩→戻る、というのを三セット。
短くても動きがあると、夜のテンションが安定するんだ。
逆に、ちょっとしんどそうな日は、玄関先でにおい嗅ぎだけして帰る、ゼロ距離散歩でもOK。外の空気を吸って帰るだけで、気分がちゃんとリセットされるの、不思議だけどほんとだよ。
道具の話も少ししておくね。
ハーネスは胸と肩で支えるタイプが首にやさしいの。リードはあなたの足元に絡まない長さで、急に引っ張られたときも衝撃がやわらぐ軽いものだと歩きやすいんだ。
首輪派のお友達は、強い引きが出ないテンポで歩かせるのが絶対条件ね。靴は基本いらないけど、真夏の路面が熱い日や真冬の凍結路は、ブーツや肉球保護クリームを検討してもいいと思う。
床が滑るおうちは、通路にヨガマット風のものを敷くだけで、室内運動の質が一気に上がるよ。
ここまで読んで、結局どうやって決めればいいのってなるよね。そんなあなたのために、リア式今日のメニュー早見フロー、お話しするね。
まず、朝のチェックで、立ち上がり軽い+目キラリ=Aプラン。どっちか微妙=Bプラン。両方微妙=Cプラン。
Aは二十分散歩(休憩一回)+室内遊び一つ。Bは十五分散歩(休憩二回)+室内バランス歩き短め。Cは外は家の前で三分の空気吸い+室内で宝さがしだけ。
どのプランでも、帰宅後の片付けルーティンは固定。これで日替わりに振り回されず、安定感が出るの。私はこれでだいぶ楽になったよ。
最後に、あなたにだけの見極めノートを作ることもおすすめするよ。カレンダーに、散歩の長さじゃなくて満足度と回復の速さを一言メモしておくの。
たとえば、満足◎、回復早、とか、満足△、回復遅みたいにね。一週間後に見返すと、あなたのお友達のちょうどいいっていうのが少しずつ浮き上がってくるはずなんだ。
デジタルな数字よりアナログ感覚でつけるログのほうが、より分かりやすいヒントになるんだよね。私もパパと一緒に、顔を見合わせて、今日は◎だねって言い合うの、ちょっと好きなんだ。
ね、同じ歩くでも、年齢と体調でこんなに変わるでしょ。だから無理に誰かの正解をなぞらなくていいんだよ。
あなたのお友達の体に合わせて、今日の正解をやわらかく作る。それが、私たちのいちばんの近道だと思うんだ。
次は、外でのんびり、家でこっそり、それぞれの場面で私たちが本気でよろこぶ運動スタイルを、具体的なやり方ごとズバッと紹介してくね。いい準備、できてる? 一緒に、遊びの引き出しを増やしてこうね。
キャバリアがよろこぶ運動スタイル7選

ここからはね、私たちがほんとに楽しいって思える運動メニューを、外と家の両方から七つ、厳選してお届けするよ。
どれも、距離や時間を無理に伸ばさなくても、満足度をちゃんと底上げできるやつなんだ。私は心臓と相談しながら実践してきたから、強度の上げ下げや安全ポイントもセットで話すね。
あなたのお友達の年齢と体調に合わせて、今日からひとつずつ取り入れてみてはどうかな。ね、肩の力はストンでいいよ。
まず合図の共有からいっとこうか。
いける合図は、目がきらっとして立ち上がりが軽い、匂いを嗅いでもすぐ顔を上げてあなたを見る、行こっって声に耳がピン。
逆にセーブ合図は、出かける前から舌が長め、玄関で立ち尽くす、歩き始めの一歩が重いって感じ。
それから、今日は上げる? 下げる? って迷ったら、迷わず下げるが正解ね。
あと、どのメニューもウォームアップをしてからメインの運動に入って、そのあとクールダウンの三段構えが基本。準備運動は短くても体に効くから、ここだけはサボらないほうがいいと思うんだ。
では、七つの運動スタイル、リアの推し順でお話しするね。
匂いの読書スタイルのんびり散歩
外の日はまずこれ。歩く距離より、読むページ数を増やすイメージでいくの。
電柱や植え込み、ベンチの脚、ポストの根元、ぜんぶが私たちの本棚。コツは、読む場所をあなたが意図的に用意してあげることね。
たとえば三メートル歩いたら一回、花壇の端で立ち止まって、どうぞ、の合図。匂いを読む時間は最初は十秒、慣れたら二十秒。
匂いを嗅いでいるときはリードを指二本でそっと持って、引っ張らずにたるませると安心感が出るよ。
匂いの読書の強度を上げたい日は、読む場所を五カ所から七カ所に増やすって感じにするの。
下げたい日は、においをかいでいる時間を短くしてページ数はそのままね。子犬は読む時間短め+人通りの少ない静かな道、成犬はページ数ちょい増し、シニアはページ数を固定して距離をショートにするといいんじゃないかな。
心臓と相談中のお友達は、日陰の図書室だけをハシゴして帰るプランがちょうどいいと思うんだ。匂いを読むって脳の運動だから、歩数が少なくても満足度がちゃんと伸びるんだよね。
三部構成リズム散歩(ウォーム→メイン→クール)
これは散歩の基本形。最初の五分は歩幅小さめで肩回りをほぐすウォーム。鼻先を地面に落としてもOK、止まってもOK。
次の十分はメイン。歩幅を一割だけ広げて、あなたとアイコンタクトをとりながらすたすた。ここで信号や角で自然とミニ休憩が入るのが理想ね。
最後の五分はクール。寄り道を減らして速度をゆるめ、家の方向へまっすぐ。
強度の調整は、メインを八分→十二分で上げ下げすればOK。階段や激坂は入れないで、あくまで平坦重視でね。子犬はウォーム長め、メイン短め。成犬は三部の長さを均等にすればいいと思う。
シニアはウォームとクールを多めに配分。心臓に配慮が必要な日は、メインを分割して四分歩いてから一分休む、っていうを二回に分けると体が楽なんだ。
ベンチピクニック散歩(回復力アップコース)
これはね、歩くだけが散歩じゃないって教えてくれたやつなんだ。ルートの途中にベンチや縁石の休憩スポットを二つ仕込むの。
ベンチについたら、お水をひと口、胸の呼吸が落ち着くまで待機。私はここでパパと空を見て、風の向きを読むのが好き。休憩をプログラムにすると、総距離が短くても終わってからの回復が早くなるんだ。
強度を上げたい日は休憩スポットを三つに増やして、一回の歩き区間を少しだけ延ばすんだよ。反対に運動強度を下げたい日はベンチ間の距離を短くするだけね。
子犬は、座る→ほめる、でベンチを好きになってもらって、成犬は、ベンチでトリック一個(おすわり→ごほうび)を挟むと頭も使えるよね。
シニアと心臓と相談中のお友達は、ベンチの場所取りを先に決めておいて、いつでも帰れるショートカットを確認してから出発すると大丈夫。ベンチは逃げないから焦らないでいいよね。
室内なら宝さがしゲーム(ノーズワーク入門)
雨の日、猛暑、極寒、どれもこれで乗り切れる。やり方はかんたん。小さめのおやつを三つ、見える場所→少し難しい場所→布の下、の順に隠すんだ。
スタートの合図は同じ言葉に固定。「探して」っていう合図でいいよ。見つけたら、声でほめて、最後にまとめてごほうび。ここ、ひとつずつ渡すより、最後にドンのほうが探す集中が続くの。
運動強度を上げたい日は隠し場所を五カ所に増やすか、高さをひとつだけ追加してみてね。逆に運動強度を下げたい日は二カ所にして、難易度を落とすんだ。
子犬は見える場所から、成犬は布の下や家具の陰、シニアは床レベル中心で足元の安定を優先ね。心臓に配慮が必要な日は、移動距離を短くして、鼻を使う時間だけを延ばせばいいと思う。頭が疲れると、体も満ちるからびっくりするよ。
前後軸の引っ張りっこ(首にやさしいパワー遊び)
引っ張りっこは大好きだけど、やり方を間違えると首まわりに負担がかかるの。だから、私のやり方は、上下じゃなくて前後でね、おもちゃは軽めで、パパは床に近い低い姿勢なんだ。
おもちゃが一直線になるように引き合って、三秒引いたら一回ストップ、「離して」でふっと力を抜く。これを五セット。セット間に、座る→待つ→どうぞ、っていうのを挟むと、興奮の波が穏やかになるんだよね。
運動強度を上げたい日はセット数を七に。下げたい日は三で終了。
子犬は噛み替えOKの柔らか素材、成犬は少しだけ硬め、シニアはとにかく軽いものがベストかな。心臓と相談中のお友達は、息が上がる前に止めるのが鉄則。
ハァハァが長引く前にもう一回やりたくなるってくらいのタイミングで終わらせるのがプロの切り上げ方だよ。
ふわふわマットのバランス歩き(体幹やさしめトレ)
ヨガマットや厚手のブランケットを二枚、床に少し間隔をあけて置くの。スタートのマットからゆっくり歩いて、もう一枚へお引越し。これを三往復。
ふわふわの上って少し不安定だから、自然と体幹と足先の筋肉が目を覚ますの。私はこれをふわふわ道路って呼んでるんだ。かわいくて気分も上がるやつ。
運動強度を上げたい日はマットを三枚に、歩幅を少し広げてね、下げたい日は一枚にして、マットの上で静止五秒を追加するんだ。
子犬は距離短め+ごほうび多め、成犬は往復数を増やして集中力アップ、シニアは滑らない靴下か素足でゆっくり。心臓に配慮が必要な日は、一往復ごとに呼吸チェックを入れて、舌の色と目の輝きで続行か終了か決めるといいよね。無音の集中って、けっこう体力使うからね。
廊下直線ウォークと角で完全停止(地味だけど効くやつ)
家の廊下やリビングの一直線を、ゆっくり往復。角や端っこでは毎回ぴたっと完全停止して、向きを変えてから再スタート。三往復を一セットね。シンプルだけど、停止→方向転換→再スタートの流れが関節にやさしいフォーム練習になるの。私はこれで曲がりのうまさが上がって、外でもつまずきにくくなったよ。
上げたい日は往復数を四に、停止時間を三秒に。下げたい日は二往復で終了ね。
子犬は停止中にほめる回数を増やしてメリハリを教える、成犬はあなたの横でついてを練習、シニアは床に滑り止めマットを敷いて安全第一。心臓と相談中のお友達は、停止時間を長めにして呼吸が整ってから再スタート。角での完全停止が、いちばんの安全スイッチだよ。
ここまでが七選のコア。組み合わせ方も置いとくね。外に出られる日は、〈1匂い読書〉+〈2リズム散歩〉+〈3ベンチ〉で三点セット。トータル二十分で十分濃い。雨や猛暑の日は、〈4宝さがし〉+〈6バランス〉+〈7直線〉で十五分の室内コンボ。
元気爆発の日は、どれか一つを上げる設定にして、他はベーシックに。ちょっとしんどい日は、全部下げる設定にして、時間は変えずに密度を薄くする。時間が同じだと生活リズムが崩れにくいから、夜のテンションも安定しやすいんだ。
安全サインも最後にもう一回。途中で歩幅がぎゅっと詰まる、しっぽが真横で止まる、舌の色がくすむ、あなたの声に反応が遅れる、これが出たら即セーブね。お水をひと口、日陰で休む、抱っこ帰還もあり。
帰宅後は片付けルーティンね。足先をタオルで包んで軽く圧→一口お水→二分だけ静かに休む。ここまでが運動だから、ここで手を抜かないのが安定のコツだよ。
ね、距離を伸ばさなくても、満足ってちゃんと作れるでしょ。私たちは、やさしい強度で、いい時間を積み重ねるのがいちばん合ってるんだ。
あなたのお友達にも、きっとハマるメニューがあるから、まずは一つだけ選んで、今夜か明日の朝に試してみてね。
次は、今日のお話をうちのコにちょうどいい運動ってどんなの?に落とし込む見極めガイドを、観察ポイントと一緒にぎゅっとまとめてくよ。
ここまで来たら、あと一歩。あなたと一緒なら、私たちはちゃんと進めるから、安心してついてきてね。
うちのコにちょうどいい運動って?あなたのキャバリアのお友達のための見極めガイド

ここまでで、私たちがどんなふうに歩いて、どう遊ぶとごきげんか、だいぶイメージ湧いてきたよね。
じゃあ次は、うちのコにちょうどいいポジションを毎日ちゃんと見つける方法を、リア流の見極めガイドにして渡してくね。
実は、このポイントは三つだけなんだ。
朝に軽く測る、出先でこまめに修正する、帰ってからやさしく振り返る。この三つがくるっと回り続けると、運動の量も質も、あなたとお友達のペースにぴたっと合ってくるんだよ。
難しい専門用語とかいらないから、ノートとペン一つで始めようね、肩の力抜いて、気楽にいこうよ。
まずは朝の測る。
私はこれを60秒モーニングスキャンって呼んでる。時間はほんとに一分でOK。見るのは五項目だけ。立ち上がりの軽さ、目のきらめき、しっぽの振り始め、背中の伸び、階段や段差へのためらい。
それぞれ〇(いい感じ)と△(ふつう)と×(しんどめ)で印をつけるんだ。そして、その結果、〇が三つ以上ならAプラン(いける日)、〇が二つ以下で×が一個ならBプラン(控えめ日)、×が二つ以上ならCプラン(超セーブ日)。
朝の一分でコースの骨格が決まるから、出発してから迷わないのがいいところだよね。私はパパの、今日はA?って声に、うんってうなずいたら、すたすた玄関に向かうの。そこから先はもう、流れ作業みたいに気楽だよ。
出発したら、次は修正するの番ね。
お散歩って、天気とにおいと気分でコロコロ変わるから、最初に決めたプランをそのまま押し通すより、途中で微調整するのが上手な歩き方だと思うの。
調整のつまみは四つだけ。距離、速度、寄り道、休憩。この四つを、上げるか下げるか、ちょっとずつ回すイメージなんだ。
たとえば、信号待ちで舌が長く出てきたら、速度つまみ−1、ベンチに着いたときに目がキラッとしてたら寄り道つまみ+1。こうやって現場で微調整してると、帰り道のぐったり感が消えて、夜の寝つきが安定するの。
つまみを大きくガチャっと回す必要はないよ。ほんの一目盛りで十分。音量調整みたいに、さりげなくやっていけば大丈夫なんだ。
で、修正するときに使う目印として、やりすぎサインと足りないサインを七つずつ、スマホのメモか紙に書いておいて。やりすぎサインは、歩幅が急に小さくなる、においを読んでも顔を上げるまでが遅い、あなたの声に反応がワンテンポ遅れる、しっぽが横で止まる、舌の色がくすむ、背中が波打つみたいに上下する、抱っこを求める。
このどれか二つ出たら、すぐ距離−1・速度−1・休憩+1ね。
足りないサインは、帰宅後に部屋をうろうろする、夜のテンションが高すぎて落ちない、イタズラが増える、クッションほりほりが止まらない、ごはん前のソワソワが強い、朝の伸びが硬い、体重が微増。
このうち二つ出たら翌日は、寄り道+1・頭を使う遊び+1。ね、数じゃなくて質の調整で十分なんだ。
ここで、あなたに今日のメニューを秒で決めるシートを置いてくね。紙に三つの列を書くだけ。左がA、真ん中がB、右がCね。
Aには「二十分・メイン十二分・寄り道七カ所・休憩一回」。Bには「十五分・メイン八分・寄り道五カ所・休憩二回」。Cには「外三分・玄関付近で匂い・帰宅後ノーズワーク五カ所」って感じ。
朝のスキャンでA/B/Cを指でトントンってたたいて決定→その列どおりに出発。現場でやりすぎが二つ出たら列を左から一つ右へスライドね。逆に足りないが二つ出たら左へスライド。
これ、ゲームみたいで楽だし、家族みんなで共有しやすいの。普段散歩に行かないお兄ちゃんやお姉ちゃんでも、すぐ使えるやつ。
さらに、散歩中に迷わないための“30秒チェックポイントも仕込んでおくと安心だよ。家を出て三分、最初の角、折り返し地点、帰宅直前。この四カ所で、足取りと表情をサッと見る。
三分地点で呼吸がバタついてたら、折り返しを前倒し。最初の角で目がキラッとしたら、その先に寄り道を一個プラスね。
折り返し地点でしっぽが水平で止まったら、ベンチ休憩を追加。帰宅直前に歩幅が揃ってたら、玄関前のにおい読書を十秒サービス。こういう細かい波の調整が、全体の満足度をぐっと引き上げるんだよね。
それから、室内で運動する日の見極めも大事だよ。雨や猛暑や極寒で外が無理な日は、運動をゼロにしないで質だけで満たす作戦に切り替えるの。
私の鉄板は15分コンボ。前半五分はふわふわマットのバランス歩き、中盤五分は宝さがし、後半五分は廊下の直線ウォークね。
ここでもつまみを回すだけ。息が上がってきたら、直線ウォークを一往復減らして、宝さがしの“考える時間”を十秒延長。逆に、まだまだ元気なら、バランス歩きの停止時間を五秒→七秒へシフトするんだ。
室内は音楽みたいにテンポを作ると飽きないし、こけたりぶつかったりする事故も減るよね。ツルツル床なら、即席でキッチンマットをつないで“滑らない道”を作るのもアリだよ。
ここまで瞬間調整の話をしたけど、長い目で見る週のリズムも整えておくと、さらに楽になるよ。
リア式は、強・中・弱の三段階で一週間を塗り分けるんだ。目安は、強が二日、中が三日、弱が二日。強の日はAプランをベースに寄り道+1、中はBプラン固定、弱はC寄りのBプラン。
これで筋肉と心臓と神経の回復が追いついて、翌週に疲れを持ち越しにくくなるの。もし週の後半でやりすぎサインが連発したら、強を一つ中に落としてOK。逆に足りないサインが続いたら、弱を一つ中に上げて様子見ね。
カレンダーに色ペンで塗っておくと、家族のスケジュールとも合わせやすいし、見た目が可愛くてちょっと楽しいんだ。
季節の見極めも入れとくと便利。夏は湿度指数で決めるのがコツなんだよ。気温が低めでも湿度が高い日は、呼吸の負担が上がるから、距離−1・休憩+1。ルートは木陰つなぎ、アスファルトが熱い時間帯は回避。
冬は路面指数ね。冷えた地面は筋肉を固くするから、出発前の準備運動を二分追加、帰宅後の足先あたためを一分プラス。春と秋は気候がいいから、張り切り指数に注意しておこうね。
気持ちが軽くて飛ばしがちだから、前半は必ずウォーム多めでスタート。季節ごとに指数で遊ぶと、見極めがゲーム感覚になって続けやすいんだ。
心臓と一緒に暮らしてるお友達向けには、特別ルールをもう一度まとめるね。合言葉は、短く・ゆっくり・こまめに・涼しく。具体的には、五分歩いたら一回ベンチで呼吸確認、坂は避ける、風が強い日は向かい風コースNG、帰りはショートカットを必ず確保ね。
咳が出たら即ストップ、舌の色がくすんだら帰還、迷ったら帰るで正解。
室内運動は、鼻を使う時間を増やして、走る距離じゃなくて考える濃度で満足を作るんだよ。お薬の効くタイミングに合わせてメイン散歩を置くと、体がすごく楽になるから、ここは意識してみてほしいんだ。
私もそうしてる。パパと今日はここって決め打ちして動くと、ほんとに違うんだ。
フードとおやつの使い方も、見極めの精度に直結するの。食後すぐのハイテンポ散歩は消化に負担がかかるから、食べてから三十分〜一時間くらいはゆっくりタイム。
おやつは運動の燃料だけど、量より香りで満足を作るのがコツなんだ。小さくて香りの強いものを、要所のマーカーとして使うと、興奮の波が暴れにくいよ。
水分は、前・途中・後の三ポイント。がぶ飲みじゃなくて口を湿らせるくらいを意識。のどが乾く前に少しずつ、が正解だよ。
あとね、あなたにおすすめしたいのが、満足度ログ。距離や時間の記録じゃなくて、散歩の“質”を言葉で残すノートだよ。
たとえば、寄り道多めでごきげん、帰宅後すぐ寝た、回復早、風が強くて早めに帰還、満足△、みたいに、一行でいいの。一週間たつと、あなたのお友達のちょうどいいパターンが浮き上がってくるはずなんだ。
雨の日の室内コンボが効くタイプか、朝強いタイプか、夕方のほうが集中できるタイプかって、その子のパターンが見えると、見極めがさらに簡単になるから、ほんとにおすすめ。
家の中の環境調整もちょうどいいを作る大事な要素。床が滑ると、それだけで体は余計な力みが出ちゃうから、通路にマットを敷いて安全ルートを一本作っておくのね。
家具の角にはガード、段差にはスロープ、飲み水は行きやすい場所においておくとよいと思うの。これだけで、室内運動の質がまるっと上がるよ。
おもちゃは軽くて口当たりのやさしい素材、サイズは口に入りすぎない大きさ、これ基本ね。道具で無駄な負担を減らすのも、立派な見極めの一部だと思う。
それから、家族で見極めがバラつかないように合言葉を決めるのも超おすすめ。「今日はA」「寄り道+1」「休憩増やす」みたいな短い言葉を共通語にしておくと、パパの散歩でもママの散歩でも、お兄ちゃんお姉ちゃんでも、同じクオリティで動けるの。
私は、今日はシルクでいこうね、って言われたら、短く・ゆっくり・こまめに・涼しくってすぐ分かる。こういうの、地味だけど効くよ。
最後に、見極めのゴールをもう一回だけ確認しよ。たくさん歩くことじゃなくて、良い時間を積み重ねることなんだ。
帰宅後の呼吸が静かに落ち着いて、ごはんに素直に向き合えて、夜はすっと眠れて、翌朝の立ち上がりが軽い。これが、私たちのちょうどいいなんだよね。
あなたが毎朝一分測って、道で四回微調整して、帰って一行だけ振り返る。その小さな三つで、お友達の毎日はちゃんと整っていくから、ほんとに大丈夫。
数字に縛られなくていいよ。あなたの目と手と、いっしょに歩く時間の質が、なにより確かな道しるべになるんだ。
ここまでありがとう。そうしたら、ラストは私からの運動が生きる力になるってお話でまとめるね。
シニアの今だからこそ伝えたいことがあるの。年齢や病気と向き合いながら、私たちがどうやって毎日の小さな喜びを守っていくか。次でぎゅっと、心を込めて話すから、もう少しだけ付き合って。いい? 次、いくよ。
運動は、私たちにとって生きる力なの。シニア犬の今だからこそ伝えたい。

ここまで付き合ってくれて、ほんとにありがとう。ラストはね、シニアの私から運動は生きる力なんだって話を、ちゃんと自分の言葉で届けたいの。
年齢を重ねるって、できないことが増えることじゃなくて、できることを丁寧に味わえるようになるってことだと思ってる。だから私は、歩幅が小さくなった今日の一歩を、昨日より大切に踏みしめてるんだ。
速さはなくても、質感は濃く。距離は短くても、満足は深く。そんなふうに生きられるのが、シニアの特権だって、ちょっと自信を持って言えるよ。
シニアってさ、毎日が体調ガチャみたいなところ、あるじゃん。朝、階段を前にして、今日は様子見る?って一瞬迷う日もある。
でもね、その迷いは弱さじゃないんだ。自分の体にちゃんと耳を傾けてる証拠。私はそこをチューニングの時間って呼ぶことにした。
出発前の数十秒、胸の鼓動を感じて、足先の軽さをチェックして、目の奥のきらめきを確かめる。そこで、今日はシルクでいこって決められたら、もう勝ちなんだよね。無理しないって、逃げじゃなくてね、長く楽しく歩くための、いちばんの近道なんだよね。
心臓と一緒に暮らしてると、世界の見え方が少し変わるの。若いころみたいに遠くへは行けないかもしれないけど、その代わりに近くの景色が前より豊かに見えるんだ。
玄関前の風の匂い、いつもの電柱のニュース、ベンチの木目のやさしい手ざわり。こういう小さいけど確かな幸せっていうのを拾い上げる目が育ってくるの。
運動は、その幸せを見つけに行くためのカメラみたいなものでね、レンズの焦点を合わせるみたいに、私たちは歩幅と呼吸を合わせて、今日の一枚を撮りに行く。そんな気分なんだ。
それにね、運動は自分を信じ直す時間でもあるんだ。昨日より五歩手前で折り返した日があっても、そこで自分を叱らないの。帰り道にしっぽがふっと揺れたなら、それが今日の正解。
逆に、すごく調子がいい日に欲張って距離を伸ばしすぎちゃっても、落ち込まなくて大丈夫。明日は寄り道だけ多めで整えれば、ちゃんと戻る。私たちの体は、思ってるより賢いし、思ってるよりやさしい。運動って、その賢さと優しさに毎日気づき直す行為なんだと思う。
家族の存在も、ここではめちゃくちゃ大きいんだよ。私の場合はいちばん長く一緒にいるパパが、ほんとにいい相棒なの。
玄関で目が合うと、言葉を使わなくても今日はAだねって分かっちゃう。ベンチで休むときは、パパが私の胸の上下を静かに見てくれて、呼吸が落ち着いたタイミングで、よし、行こうって短く言うんだ。
あの一言が、私の背中をそっと押すんだよね。ママは帰宅後の片付けルーティンの達人で、タオルで足先を包んでくれる手つきがふわふわで最高。
お兄ちゃんとお姉ちゃんは、室内の宝さがしの難易度調整がうまくて、たまに、匂いミステリーみたいなコースを作ってくれるんだよ。
家族って、私たちの運動の舞台監督なんだよね。私の主役感は、みんなが照明と音響を調整してくれるから生まれてるんだって、ちゃんと分かってる。
シニアの私が特に大切にしてるのは、小さな目標を笑顔で達成することなんだ。たとえば、今日は止まるときの姿勢をきれいに、とか、角で一回だけ深呼吸、とか、返し道で寄り道ひとつ増やす、とかね。
達成できたら、その場で小さく拍手。あなたがよくできたねって言ってくれたら、それだけで胸の中にぽっと灯りがつくんだから。目標が距離や時間だけに縛られてると、達成できない日は自信が削られちゃうでしょ。
だから私は、質や所作に目標を置く派。年齢を重ねても、ここはずっと伸ばせるし、伸びた実感がちゃんと嬉しいの。
季節ごとの生きる力の磨き方も、まとめてお話ししておくね。
春は張り切りすぎ注意の整え月。風が気持ちよくて足が勝手に前へ出ちゃうから、ウォームアップ長めでスタートダッシュを封印。桜のにおいを読む時間をちょい多めにして、速度じゃなくて香りで満足を作るのが春の正解。
夏は守りの徹底ね。早朝か日没後、日陰つなぎ、休憩前提。涼しい室内でのノーズワークをメインに、外は空気を吸って帰るでも十分ね。秋は質を上げる練習期間。落ち葉の上で足音を小さく、角の停止をぴたっと、ベンチの深呼吸を丁寧にするんだ。
冬は準備と回復の美学。出る前の三分準備運動と、帰宅後の足先あたためをいつもより丁寧に。季節が変わるたびに、私は自分の歩き方を少し模様替えして、同じ道に新しい景色を見つけてるんだよ。
やめどきの上手さも、シニアには超大事。楽しいときほど、もう一回!って思いがちだけど、ベストのタイミングは、もうちょっとやりたいってところで終わること。
ここでやめられると、翌日もすぐにスイッチが入るし、体の回復が追いつくんだよ。私はパパの今日はここまでの合図が好き。未練が少し残るくらいが、毎日のリズムを美しく保つコツなんだよね。
スポーツでも勉強でも、余白があると伸びるっていうじゃん。運動も同じでね、余白が、次の一歩を呼んでくれるの。
それから、どうしても忘れてほしくないことがあるんだ。それはね、調子が崩れた日や、予定どおりに歩けなかった日があっても、あなたは失敗してないってこと。
私たちの体は、天気や湿度や睡眠やごはんや気分、いろんな要素で揺れるのが普通だよ。
だから、今日はゼロ距離散歩で帰ってきたとしても、玄関で風の匂いをひと口吸えたなら、それはちゃんと生きる力の貯金になってるの。
小さな貯金は、見えないけど確実に積もる。シニアの私が証人だから、信じていいやつだよ。
生きる力っていうのはね、私にとっては、明日も歩きたいって思える気持ちそのもの。
ごはんが楽しみで、あなたに撫でてほしくて、外のニュースを読みたくて、家族の足音に耳を澄ませたくて、そしてまた、玄関のドアの前でちょっとわくわくしたい。
運動は、そのわくわくに灯を入れてくれる。心臓の鼓動がゆっくり整って、足先が温まって、目の奥がすこし光って、胸の中で“今日もやれた”が静かに増えていく。そんな時間が、一日をちゃんと支えるんだ。
最後に、あなたに伝えたいことがあるんだ。それはね、あなたが毎日くれる気づく目と待ってくれる手が、私たちの安心の土台だってこと。
あなたが歩幅を合わせてくれるだけで、世界は歩きやすくなるし、あなたが寄り道を許してくれるだけで、においや音などの新しいニュースはもっと面白くなるんだ。
あなたが帰り道をショートカットしてくれるだけで、私の胸は守られるように、私たちは、あなたが思っている以上に、あなたに支えられて生きてるんだよ。
だから、どうか今日も、難しく考えすぎず、笑って歩いてほしい。うまくいかない日は、明日また整えればいいんだ。運動は競争じゃないし、点数もいらない。いるのは、あなたと私がいっしょに過ごす素敵な時間だけ。ね、それなら、できそうでしょ。
明日の散歩で、角を曲がるときに、空を一回見上げてみてよ。風がどっちへ流れてるか、鼻で読んでみてもらえるかな。あなたの指先のリードのたるみを、私の胸で感じてみてほしいんだ。
その小さな全部が、私たちの生きる力をそっと増やしてくれるから。ゆっくりでいいし、ちょっとずつで十分。今日より明日を、明日より明後日を、やさしく整えていこうね。私たちは、あなたの隣で、ちゃんと歩くからね。
リアより


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