こんにちは。リアだよ。
ねえ、あなたのお友達、最近ちょっと元気出てきた感じしない?うふふ、それってきっと、秋が来たからじゃないかな。
あたしたちキャバリアってね、暑いのってちょっと苦手なの。心臓もね、がんばってるから、夏はとにかくしんどかったんだ。でも、朝の風がちょっと冷たくなってきた頃から、なんだか足が自然に前に出るようになってきてね。「あ、おさんぽ行こっかな」って思える時間が増えてきたんだよ。
秋って、ほんとにいい季節だよね。パリパリって落ち葉の上を歩く音も、ちょっと冷たい空気も、どこか懐かしくて、うれしくなる。パパとのおさんぽも、いつもよりちょっとだけ遠くまで歩いてみたくなるんだ。
でもね、秋って、のんびりしてるとあっという間に終わっちゃうの。気づけば風がぐんと冷たくなって、体がびっくりしちゃうくらい寒くなったりするの。シニアのあたしたちにとって、寒さはちょっと手ごわい相手。
だから今日は、秋のおさんぽが楽しい今のうちにやっておきたいことを、あなたにお話ししようと思うんだ。まだそんなに寒くない今だからこそ、あなたとあなたのお友達が、これからもっと安心して過ごせるように。15歳のあたしが毎年してること、感じてること、ぜんぶ話すね。
涼しい風が気持ちいい季節、あたしのお気に入りおさんぽ時間

朝ね、窓の外からカーテン越しにすーっと冷たい風が入ってくると、「あ、秋が来たなぁ」って感じるの。その空気の中で、まだ眠そうなパパの足音が近づいてきて、「リア、おさんぽ行こっか」って言ってくれるの。それが、秋の朝の小さな幸せのはじまり。
夏の間は、心臓のこともあるから、なるべく早朝とか、地面が熱くならないうちにしか歩けなかったの。でもね、秋になるとお日さまがあたってても、道がそんなに熱くならないでしょ?だからパパと「もうちょっとゆっくり行けるね」って、お散歩の時間がふえてきたんだ。
わたし、実は決まったコースが好きでね。近くの公園までのゆるやかな坂道、そこに行くまでに、ちょっとした雑木林の道を通るの。落ち葉がふわふわ積もってて、踏むと「パリッ、サクッ」っていい音がするのよ。パパは「おー、気持ちいいねぇ」って、わたしより嬉しそうにしてることもあるんだ。
でも秋って、いいことばっかりじゃないのよね。たとえば、落ち葉の下ってちょっと湿ってたり、ぬかるんでたりすることがあるの。そこにね、小さな虫さんとか、ナメクジさんとかが隠れてることがあるのよ。でね、そのまま泥を毛につけて帰っちゃうと、体が冷えたり、お腹の調子が悪くなったりするから、気をつけてね。
それから、どんぐり。あれね、見つけるとついカミカミしたくなっちゃうんだけど、硬くて危ないの。それにね、あたしたちのお腹にはちょっとよくないものもあるんだって。だからパパは、私が落ちてるものをくんくんしてると、「リア、それは見てるだけにしとこうね」ってやさしく止めてくれるの。
最近は夕方も早く暗くなってくるでしょ?だからね、うちはお散歩に「ぴかぴかのライト」をつけてるの。パパのリュックにも、反射する黄色い布がついてるんだ。これがあれば、車からも見えやすいし、暗い道でも安心なんだって。シニア犬のあたしたち、ちょっと足元がふらつくこともあるから、暗い道ではほんとに大事なことだと思う。
歩いてるときは楽しいんだけど、帰ってきたときも大事な時間。わたし、秋の風でちょっと体が冷えてることあるから、ママが「はいはい、おなかも足もちゃんとふこうね〜」って、あったかいタオルでふいてくれるの。それがなんだかとっても落ち着くの。あの、ふわっとした優しい時間も、おさんぽの大切な一部なんだよ。
それにね、最近思うんだけど、おさんぽってただ歩くことだけじゃないのよね。空の色とか、草のにおいとか、パパの歩くリズムとか、全部を感じることで、あたしは「あ、今日も生きてるなぁ」って思えるんだ。シニアになってから、そういう瞬間がよりいっそう、愛おしく感じるのよ。
あなたのお友達も、そんなふうに感じてるんじゃないかな?秋のおさんぽは、ゆっくりでいいの。無理して遠くまで行かなくても、ひとつひとつの匂いを感じて、風に耳をすませて。そうやって歩くと、心も体もあたたかくなるんだよ。
次はね、そんなぬくもりが恋しくなる前に、あたしがどんな準備をしてるか、教えてあげるね。
冬が来る前に、あたしがやってるぬくぬく準備

秋のおさんぽが気持ちよくって、ついつい夢中になっちゃうけど、あたしにはね、もうひとつ大切にしてることがあるの。それは、冬が来る前に、ちゃんと準備をしておくことなんだ。寒くなってから慌てるより、今のうちにいろんなことを整えておくと、ほんとに体がラクなんだよ。
まずね、いちばん気をつけてるのは「寝床」。
夏の間は冷たい床の上でごろーんって寝るのが気持ちよかったけど、秋の夜はひんやりしてきて、関節がキュッと固まる感じがするの。だからうちは、ふかふかのベッドに変えてもらったの。下に断熱のマットも敷いてくれて、毛布もあたし専用のがあるのよ。寝返りうつたびにぬくぬくって包まれる感じ、あれがないともう眠れないの。
あとね、ベッドを置く場所もけっこう大事。
窓の近くとか、すきま風が入るところって、夜中に思ったより冷えるのよ。だからママが「このへん寒くないかな?」って手をあててチェックしてくれて、なるべく日中あたたかい場所に移してくれたの。そういうちょっとしたことでも、体調がぜんぜん違うのよね。
そして、パパがよく言うのが「滑らないようにしような」ってこと。
歳をとってくるとね、わたしたちの足って、前より踏ん張れなくなるの。つるつるのフローリングとか、玄関のタイルとか、けっこうヒヤッとするのよ。だから最近は、滑りにくいマットをあちこちに敷いてくれてるの。
これがあると、立ち上がるときも安心して体に力を入れられるの。
それから、寒くなると出番が増えるのが、あったかお洋服。
お出かけ用のセーターとか、雨の日用のレインコートとか、秋のうちにサイズを合わせたり、新しいのを用意したりするの。あたしは心臓に負担がかからないように、胸まわりがやさしく包まれるデザインのが好き。パパが「これ着たら可愛いねぇ」って言ってくれると、なんだかちょっと誇らしくなるんだよ。
そしてもうひとつ大切なのが、肉球のケア。
地面が冷たくなってくると、肉球が乾燥して割れやすくなるの。だから秋のうちから、ママが肉球クリームをぬりぬりしてくれてるんだ。ほんのりラベンダーのにおいがして、塗られてる間も気持ちよくてうっとりしちゃう。
運動のことも見直す時期なんだよ。
寒くなると、お外に行けない日がふえるでしょ?だから今のうちに、室内でもできる遊びをいくつか試してるの。おやつを隠して探す、におい探しゲームとか、お兄ちゃんがしてくれる、ゆるゆる引っぱりっことかね。シニアになっても、少しずつでも体を動かすって大事なことなの。筋肉が弱っちゃうと、転びやすくなったり、寝てる時間がふえちゃったりするから。
それとね、食べ物もちょっとずつ見直すんだ。
涼しくなってきたら食欲も出てくるけど、たくさん食べすぎて太っちゃうと、関節に負担がかかるし、心臓にもよくないの。うちは、たんぱく質はしっかり、でも脂肪は控えめっていうバランスを考えてくれてるの。お水もたっぷり飲めるように、ママがスープを作ってくれたりするのも嬉しいポイント。
あ、忘れちゃいけないのが、健康チェック。
あたしは半年に一回、病院で血液検査とか、おくちのチェックとかしてもらってるの。寒くなってから行くより、今のうちに行っといた方が、体にも心にも負担が少ないのよ。先生にも「この季節の変わり目がいちばん大事だね」って言われてるんだよ。
こうやって、ちょっとずつ、ぬくぬくの準備をしておくと、寒くなってからも安心して過ごせるの。わたしにとっては、どれも全部、冬を笑顔で迎えるための準備なのよね。
だから、あなたのお友達にも、ぜひ今から始めてほしいな。「まだそこまで寒くないし、いいかな」って思ってるうちに、風はどんどん冷たくなっていくの。その前に、あったかくて、安心できる環境を少しずつ整えていこうね。
秋から冬へ、変わる季節をあたたかく過ごすために

あたしね、季節が変わるたびに、「あ、また一年がめぐってきたなぁ」って思うの。春はふんわりお花のにおい、夏はセミの声がにぎやかで、秋は金木犀の香りと落ち葉の音、そして冬は静かで、空気が澄んでて、ちょっぴり切なくなる。
でも、こうして15回目の秋を迎えても、やっぱり秋のおさんぽは特別なの。体が動きやすくて、風が気持ちよくて、パパとのんびり歩いてると、「ああ、今この時間がいちばん幸せかも」って思えるの。
ただね、その秋の時間を楽しめるのは、わたしたちがちゃんと準備してるからでもあるのよ。まだ大丈夫って思ってると、ある日突然ぐっと冷え込んで、体がついていけなくなることもあるの。だから、寒くなる前の今、あなたとあなたのお友達にも伝えておきたいの。
秋のうちに、おさんぽの道を見直したり、おうちをあたたかくしたり、食べるものを整えたりってそういう積み重ねが、冬を元気に乗り越えるチカラになるんだ。シニアのわたしたちにとっては、そのちょっとしたことがすごく大事なんだよね。
それにね、季節が変わるってことは、時間が流れてるってことでもあるしょ?ひとつひとつの季節を、しっかり感じて、大切に過ごすことが、わたしにとっては生きてる実感になるんだよ。
おさんぽの足取りがちょっとゆっくりになっても、目がちょっと見えにくくなっても、まだまだ楽しめることはたくさんある。秋の空の下で深呼吸して、あなたのお友達と、今日の風を一緒に感じてほしいの。
シニア犬になってからのリアの毎日は、ちょっとだけスローペース。でもその分、ひとつひとつの瞬間を、ていねいに、ゆっくり味わえるようになったの。そしてね、それをそばで見守ってくれる家族がいるってことが、どれだけ心強いか、毎日感じてるよ。
あなたのお友達も、あなたのぬくもりがいちばんの安心なんだと思うの。だから、この秋、少しだけ時間をとって、一緒に準備してあげてね。おさんぽのコースを変えてみるもよし、お気に入りのベッドを洗って日なたに干してあげるもよし。
ほんの小さなことでいいの。それがきっと、この先の寒い日々の中で、大きなあたたかさになるから。
今日も秋の風が気持ちいいね。この風を感じられること、それをあなたと一緒に味わえること、それがあたしにとっての、なによりの幸せなんだ。
リアより

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