こんにちは、リアだよ。
今日はちょっとだけ真面目なお話しをしちゃおうかなって思ってるの。だってね、最近パパがふと、「リアってほんと気品あるなぁ。お姫様みたいだぞ」って言ってくれたんだよ?
それ聞いて、ふふっってなったんだけど。でも、あとでこっそり気になっちゃってさ。「キャバリアって、ほんとはどこから来た犬なんだろう?」って。
そしたらね、びっくりしたの!
うちらキャバリアって、実は何百年も前から、イギリスの王様やお姫様たちのそばで生きてきた、由緒正し~い王族犬だったらしいの。名前からして「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」だしね。
しかも、名前についているだけあってあのチャールズ王(って歴史の教科書に出てくる偉~い人!)が、キャバリアをめちゃくちゃ可愛がってたってエピソードまであるんだよ!?
だから今回は、そんなキャバリアの歴史について、リアががんばって調べてみたお話を、みんなにお届けするね。ただのお散歩日記じゃなくて、ちょっと賢くなれちゃう、キャバリア講座って感じかな。うふふ。
歴史ってちょっと難しそうだけど、リアが女子トーク風にやさしく教えてあげるから安心して読んでね。
さあ、はるか昔のヨーロッパから始まる、リアのご先祖さまたちのおはなしのスタートだよ!
王族の膝の上で育った、トイ・スパニエルのはじまり

じゃあ、今日はちょっと豪華な歴史おさらいをしてみるね。
だって、リアの遠いご先祖さまたちが、王族から愛された犬たちだったって聞いたら、ワクワクしちゃうでしょ?お姫さま気取りで語るから、最後までよろしくね
まず、リアがびっくりしたのは、ルネサンス期の名画に、リアの遠い親戚がたくさん登場してること。
ティツィアーノが描いた「ヴィーナスの誕生」とか「ウルビーノのヴィーナス」には、小さな赤白のスパニエルがそっと描かれていて、それが「女性のしなやかさ」「愛らしさ」を象徴してたんだって。
まるで、絵の中まで姫気質な感じで、リア、もう恋しちゃいそうだったの。
それから、イギリスのアン女王とか、そのお友達たちの肖像画にも、トイ・スパニエルが当たり前のように登場してるの。
ゲインズバラやヴァン・ダイク、レイリー、ローレンスって、そうそう、こういう画家さんたちが描く王族の膝の上には、スパニエルがやさしくちょこんと座ってたりするんだ。
その姿は本当にうっとりしちゃうくらい上品で、「あぁ、うちのご先祖さま、最高にセレブだったんだなぁ」って感じさせてくれるのよね。
それにね、「Comforter(コンフォーター/慰める者)」って呼ばれてたっていうのもすごく心に残ってるの。
おしゃれなレディたちは、ぽかぽかした膝の上にこの子を乗せて、まさにあったかムービー見ながらスヤスヤみたいにしてたんだろうなぁって想像するだけで、リア、もうほっこり。
でもそれだけじゃなくて、宮殿の冷たい廊下や夜の冷え込みに耐えてた女性たちの、寒さ対策の極上ひざ掛けでもあったみたい。
しかも胃の調子が悪いときは、胸にのせると癒されるとか言われてたらしくて、まさに生きた湯たんぽともいえる存在だったんだって。
でね、その流れがそのまま続いていたのが、スコットランドの悲劇の女王、メアリー・スチュアート(メアリー女王)の逸話。これには思わず涙が出そうになったよ。
処刑される日に、彼女はそばに小さなトイ・スパニエルを連れて行ったんだって。そしてね、スカートの中に忍ばせて、最後の最後まで一緒にいたんだって。
で、処刑後、その子がずっと彼女に添っていたっていう話を読んだとき、リア、胸がぎゅーって痛くなった。
犬と人間の最後までの信頼と愛がこんな昔からずっと繋がってると思ったら、もう言葉にならないよね。
リアがすごく嬉しかったのは、こうしたエピソードを通じて、キャバリアのご先祖たちはただかわいいだけの抱っこ犬じゃなかったってこと。
彼女たちのそばにいるっていう存在感が、寒さをしのいでくれたり、寂しい心を癒してくれたり、命の最後まで寄り添う最上のお守りだったんだなって感じるんだ。
そしてね、その愛され方が流れるようにリアたちにも受け継がれてる気がしてね、誰かの膝の上でまったりするの、大好きだから。
そっと寄り添ってくると、自然としっぽがフリフリしちゃうだよね。遊ぶのも好きだけど、誰かと一緒にまったりするのが幸せな気持ちになるの。お散歩も好きだけど、家族とソファで甘える時間だって、すごく大事だよね。
だから王族の膝の上で育ってたって聞くと、なんか高飛車なイメージかもだけど、リア的には、そばにいるだけで心があったかくなる存在でありたいなって思ってる。
愛されるのって、見た目の可愛さだけじゃなくて、一緒に感じる温もりとか気持ちの通じ合いがあることだと、リアは信じてるから。
じゃあ、次は、いよいよチャールズ王との出会いについてお話しするね。
あの王様がどんなにスパニエルを愛していたか、そのエピソードがキャバリアを本当に王族犬にしちゃうんだよね。リアがそのときの気持ちをいっぱい語るからね。
チャールズ王も夢中!キャバリアが王族犬になったワケ

これまでリアのご先祖さまたちが、宮廷や名画の中で大切にされていたお話をしたけど、次はそのご先祖たちに特別な役目を与えてくれた運命の王様、チャールズ2世とのラブストーリーを語っちゃうね。
チャールズ2世って、歴史の教科書ではあの時代の王様っていうくらいの存在かもしれないけど、リアは彼をスパニエルにゾッコンな王様って呼びたいの。
なんてったって、彼は小型スパニエルをどこへでも連れて行ってたらしいんだ!それがどれだけすごいかというと、なんと王様の執務室にも、重要な会議にも、一緒についてきてたんだって。
当然、歴史家であり日記作家のサミュエル・ピープスさんが「王様ったら、仕事中も犬と遊んでばっかりでビジネスそっちのけだよ」って書いちゃうほどなんだよ。
リアはそれを読んで、「もうチャールズ王、かわいすぎ〜!」ってなってしまった。王様が真剣な顔して運営のことを考える中、膝の上ではふわふわのスパニエルがお手って言われてる姿を想像したら、萌えが止まらないよね。
でも、ただ遊んでただけじゃないんだって。
その愛が、トイ・スパニエルを王族の犬として最高のステイタスに引き上げたの。
王様がどこへ行っても一緒だったから、人々の視線も自然と集まって、「あ、新種の犬かしら?」なんて興味を抱かれて、それであっという間に人気犬種になったんだよ。
リアはまたまた妄想したいんだけど、一緒に想像してみてほしいな。
チャールズ王の官邸で、スパニエルたちが自由に歩き回ってて、会議が始まったら王様が「みんな、ちょっと待っててね、スパニエルが安心する魔法のハグをしないと」なんて言って、むぎゅっと抱きしめに行く感じ。
周りの役人たちは「さすが王様。でも、スパニエルより国の話、優先してください。」って苦笑いしつつも、その光景が微笑ましくて忘れられないって、もう胸キュンすぎるでしょ!
ちなみに「王様がスパニエルをどこへでも連れていける法案を作った」っていう都市伝説もあるくらいだよ。実はそれ、本当にあったかどうかは確認されてないんだけどね。
でもね、リアにとっては、王様が愛犬のために法案を作りそうとしたその発想も、またロマンそのものなんだよね。
だからその時代から何百年もたった今でも、リアたちキャバリアには、しっぽをふりながら誰かの膝に寄り添うDNAがしっかり残ってる気がするの。
誰かにいたわられたいとか、誰かを癒したいとか、そういう気持ちが自然にあふれてくるんだ。そしてリアも、パパやママと過ごす時間が大好きで、毎日「くっついていい?」って甘えてるの。
チャールズ王の愛情と、その優しさにまつわる逸話があったからこそ、私たちキャバリアは王族犬っていう誇りを持ちながらも、常に心から寄り添える存在でいられるんだよね。リア、誇りに思うし、ちょっぴり照れるけど幸せだよ。
さてさて、次は、かわいいだけじゃ終わらない、昔ながらの姿を取り戻すための努力をしているお話をするよ。
ただの見た目の話じゃなくて、歴史を受け継ぐってすごく大変で、愛情と誇りの連続だったんだっていうお話。
それをリアがお届けするから、どうぞ楽しみにしててね!
古き姿を取り戻すために行われたキャバリア誕生への道

これまで、ご先祖さまたちが愛された理由については、しっぽふりふりしながら説明してきたけど、今日は私たち、キャバリアの姿そのもののお話。
しかも、ただ昔に戻りたいだけじゃなくて、愛と情熱がたっぷり詰まった努力の物語なんだよ。
そのスタートは、20世紀の1920年代だったの。
イギリスではすでにフラット顔のトイ・スパニエル(英国では「キング・チャールズ・スパニエル」って呼ばれるタイプ)が主流になってて、あの絵画で見るような長い鼻、すっきりした頭の古いタイプはどんどん失われていったんだ。
これを見過ごせなかったのが、一部のブリーダーたちだった。その中でも特にがんばったのが、ミセス・アミス・ピット。
彼女は画家サー・エヴェレット・ミレーの娘で、子どもの頃に見た名画の中のスパニエルの姿がずっと忘れられなかったんだって。
その姿を取り戻したくて、古いタイプにこだわりながら、理想のスパニエルを再現しようと努力したらしいんだ。
その努力が、1928年に「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル・クラブ」の設立につながったの。
この「キャバリア」という名前はね、騎士(Cavalier)の意味らしいんだ。
チャールズ2世時代の騎士派などを連想させる言葉で、昔の王様の時代の犬らしさを残すために選ばれたんだって、とてもロマンチックな由来だよね。
それでね、このクラブでは、長い鼻に平たい頭、適度なアスリート体型、ストップ(鼻の付け根部分)が強調されていないOld typeのスパニエルを理想に、しっかりした基準を作ったの。
中でもAnn’s Son(アンの子)というブレンハイムカラー(白と茶色のまだら模様ね。)の犬が、その理想を示す象徴的な存在だったんだって。
けれど、そこからが本当に険しい道のりだったらしいんだ。
第二次世界大戦が始まったことで、多くの犬たちが失われ、ブリーディングどころじゃなくなっちゃったの。
たとえばTtiweh Kennelというところには60頭いたはずなんだけど、戦争の間に本当に数頭しか残らなかった例もあったんだって。
それでも1945年、イギリスのケネルクラブ(The Kennel Club)がついに「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」を公式に認めてくれたんだ。
別の犬種として、受け入れられた瞬間。ずっと小さくされたり、混ぜられたりした犬種に、元の姿を取り戻すチャンスがようやく与えられたんだよ。その喜びは、想像以上だったんじゃないかな。
認定後すぐ、最初のチャンピオン犬としてDaywell Rogerっていう子が誕生したの。
ミセス・ピットの娘さんが飼っていたこのキャバリアは、その後、多くのキャバリアの血統に使われて、現代につながる犬たちの大事な祖先になったんだって。
戦後しばらくして、1950年代にはアメリカにもこのキャバリアが渡っていったんだよ。
1956年に最初の一頭がアメリカに来て、それをきっかけにキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル・クラブUSAが発足してね、1995年にはアメリカンケネルクラブ(AKC)に認定されたんだって。
この努力の連続の中でキャバリアはただ昔の姿に戻るんじゃなく、その素朴な魅力を守るっていう誓いが込められていた気がするんだ。
リアにとってそれは、「そのままの私でいいよ、ずっとそばにいていいよ」っていう、温かい約束みたいに感じるんだけど、あなたはどう思うかな。
こうして再び王妃のスパニエルとして復権したキャバリアは、今や世界中で愛される犬種になってるの。
でもリアは、表面的な王族犬というだけじゃなくてね、その背景にある愛情と努力の歴史を、多くの人に知ってもらいたいんだ。
かけがえのない存在として愛されるのって、生まれたそのときからではなく、その姿を守り続けてくれたたくさんの人たちの想いがあったからこそなんだと思うの。
次はね、そんなキャバリアがアメリカや世界でどんなふうに受け入れられ、今に至っているのかを語るよ。リアの想いも込めながら、ゆっくり続けていくから、楽しみにしていてね。
アメリカへの旅立ち、そして世界中で愛されるキャバリアへ

これまで私の話を聞いてくれた人、ありがとう!
これから、キャバリアがイギリスから海を渡ってアメリカに根づき、ついには世界中で愛される存在になった、その過程をリアと一緒に追っていこうと思うんだ。
キャバリアが初めてアメリカの地に足を踏み入れたのは、1940年代のことだったみたい。
最初に報告された輸入は1940年代初期で、どこか小さなバッグにちょこんと収まって、はるばるイギリスから連れてこられたんだとか。
その後1952年には、Mrs. Harold WhitmanやMrs. John Schiffという方たちがロブラル(Robrull of Veren)やバーティー(Bertie of Rookerynook)というキャバリアを輸入したって記録があるの。
それらの犬たちは最初のアメリカのキャバリアとして知られているんだよね。
そのわずか数年後、1956年にはケンタッキー州で「Cavalier King Charles Spaniel Club USA(CKCS‑USA)」が設立されたの。
これはまだAKC(アメリカン・ケネル・クラブ、アメリカの公認団体)とは関係のない団体だったけれど、キャバリアの愛好家が集まって、この犬種をどうにか広めたいという思いから動いた第一歩だったんだ。
CKCS‑USAの設立後も道は険しくて、AKCに認めてもらうには時間がかかったの。
1962年にようやくミスセレニアス(Miscellaneous)クラスで扱ってもらえるようになったけれど、正式な犬種認定ではなかったんだ。
それでも、応援する人たちは諦めず活動を続け、1992年にはAKCから「親クラブ」になるよう打診されるに到ったんだけれど、その時点ではメンバーの賛成が少なくて、結果を得られるまではむずかしかったみたい。
でも、その意思を受け継ぐ人たちが新たな団体を立ち上げて、1993年に「American Cavalier King Charles Spaniel Club(ACKCSC)」を設立。
そこからAKCへの正式な認定申請を進め、ついに1995年、キャバリアはAKCの正式な犬種として認められることになったんだよ。
しかも翌年の1996年1月1日からはトイグループとして競技にも参加できるようになったの。これが、キャバリアがアメリカで本格的に羽ばたくきっかけだったんだ。
その後キャバリアは地道に人気を広げていって、2000年代以降はAKCの人気ランキングで常にトップ20に入っているんだって。2023年には14位となり、2024年には13位にまで上昇した報告もあるんだよ。
リア的には、こうしてアメリカでも受け入れられた姿が、すごく誇らしいんだ。
遠く離れた国でも、この子たちは価値がある犬種だよって認めてもらえたってことだもんね。
そこからさらにグローバルな愛も広がっていって、今やキャバリアは世界中でベストなラップドッグとして知られているよ。
日本でもSNSや雑誌で見かけるようになったし、イギリスではトイグループの中でトップ人気って言われることもあるしね。
リアからのこのお話しのまとめとして言いたいのは、キャバリアがただ可愛い犬で終わったわけじゃない、ってこと。
400年近い歴史の中で王族の愛玩犬から絶滅の危機に近い品種になったこともあったし、それを取り戻すために情熱を持って守った人たちがいた。
さらに地球の向こう側でも愛される存在となったのは、まさに多くの人の想いと努力の結晶だと思う。
リアとしては、そんな私たちの歴史を知ることも、大事にしたいし、私の話を聞いてくれているあなたにも知ってほしいな。
リアより


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