老犬ってどんなふうに変わるの?シニア犬キャバリアのつぶやき

シニア犬の日常

こんにちは。私、リア。もうすぐ15歳になるんだよ。

でね、ちょっと聞いてほしいの。最近ね、なんかちょっとだけ、自分が前と違う気がするんだよね。お散歩に行くと、昔みたいに全速力で走れなくなったし、朝ごはんの時間になっても「起きなきゃ!」って思えない日があるの。なんていうか、身体が重たいというか、目も耳もぼんやりしてる感じ。

パパが優しく抱っこしてくれると安心するんだけど、階段の上り下りも「抱っこでお願い〜」ってなっちゃうの。「リアも年取ったなぁ〜」って言われるたびに、なんか胸がキュッとする。

「老犬」って、そんな言葉、つい最近まで他人事だったのにね。でも、鏡に映った自分の白くなったお顔を見ると、ああ、わたし、ほんっとにシニアなんだって実感するの。

だけどね、不思議と悲しい気持ちだけじゃないの。今のわたし、なんだか家族ともっと心がつながってる気がするの。静かにそばにいる時間が、すごく愛しくて。変わっていくことが怖い時もあるけど、それと同じくらい、大切なものが増えてる気がしてる。

シニア犬って、みんなこんなふうに変わるのかな?

このごろ、パパがよく言うの。「リアもだいぶおとなしくなったなぁ」ってことば。なんだかめっちゃやさしく言ってくれてるけど、それってやっぱり「としとったね」ってことなんだよね? ちょっとさびしいけど、でもなんとなく、わたしもそうかも…って感じるときがあるの。

子犬のころは、朝から晩まで元気いっぱいで、家じゅう走り回ってたのに、最近は起き上がるのもちょっと時間がかかるし、おひるねも長くなった気がする。パパがソファに座ったら、迷わずそのひざの上にぴょんって飛び乗って、そこでくーくー眠るのがいちばんの幸せになっちゃった。

キャバリアのことをしらべたら、第二のステージに入ると、体や気持ちにいろいろな変化が出てくるんだって。エネルギーがだんだん下がってきたり、目や耳がちょっとずつ効かなくなったりするんだって。あ、そういえば、最近「おやつだよ〜」の声が聞こえても、ちょっと遅れて反応しちゃうことがあるんだ。でもちゃんとわかってるよ!

それに、体のバランスも前とちがうみたい。ちょっとした段差でつまずいたり、すべる床で足がふらついちゃったり。パパが「フローリングにマットひこうか」って言ってくれて、やさしい毛足のカーペットが増えたの。そういうちょっとしたことが、ほんとにうれしいの。

そして眠気。これもシニア犬の特徴らしいよ。ご飯を食べたあとなんて、もう眠くて眠くてしょうがないの。家族が話している声をBGMに、ソファでうとうとしてると、なんだか心がほっこりして、あっという間に夢の中。

それに、気持ちもずいぶんまるくなった。若いころは、おさんぽ中に会うワンちゃんに吠えたり、気に入らないことがあるとすぐムッとしてたけど、今は「ま、いっか〜」ってスルーできるようになったの。パパは「リアの感情の起伏が穏やかになってきたなぁ」って言ってるけど、たぶんそれって、わたしの中で「しあわせの優先順位」が変わってきたからかも。

おさんぽのテンションも変わってきたよ。前はリードを見ただけでジャンプしちゃうくらいだったけど、今は「今日はどこ行くのかな〜」って落ち着いた気持ちで玄関に向かうの。もちろんお外は大好きだけど、寒い日や雨の日は「今日はやめとこうかな…」って気分にもなるのよ。そんなときは、ままと一緒におうちでぬくぬくタイム♪

あとね、前よりも家族との時間がもっと大切に感じるようになった。パパがテレビ見てるとき、となりにぴったりくっついてるだけで安心できるし、ママがキッチンでご飯作ってるとき、そばで待ってるだけで心がほわほわするの。こういう静かな時間が、今はとっても貴重なんだよね。

そして、なんといっても家族のやさしさ。前よりもみんな、わたしの小さな変化に敏感になってくれてる。目やにがちょっと増えた日も、ママが「リアちゃん、目かゆいのかな?」ってやさしく拭いてくれるし、肉球が乾燥してたらすぐに保湿クリームを塗ってくれるの。そういう気づかいが、とってもうれしい。

おやつの種類も、シニア犬用に変わったの。やわらかくて食べやすいものにしてくれて、「噛むのがつらくないようにね」って言ってくれる。歯も昔みたいには使えないから、こういうやさしさが心にしみるのよね。

夜の寝る時間も、変わったよ。昔は夜になっても元気だったのに、今は9時くらいになると「そろそろおふとんかな〜」って自分でベッドに向かうようになったの。ぱぱが毛布をかけてくれると、安心してすやすや。こういう一日の終わりが、なんだか特別に感じるようになったの。

あと、最近は感情表現もすごく豊かになったって言われるよ。ちょっと不安なときはパパの足元にぴたっとくっついて、うれしいときはしっぽをぶんぶん振るよりも、静かに目を細めて甘えることが増えたの。なんというか、表現がしっとりしてきた感じ?

それから、お風呂のあとのタオルドライも、前は「やだやだ〜!」って逃げてたけど、今は「はいどうぞ」って素直にまかせるようになった。信頼って、きっとこういうところで育つんだなって、わたしなりに感じてるの。

おもちゃも、激しく遊ぶより、ぬいぐるみをゆっくりカミカミするのが好きになったの。お兄ちゃんが「リア、最近はまったり派だね〜」って言うけど、それもまた成長ってことかも。

老化はびびっともするけど、「そっかぁ、なんか分かるかも」って思ってもらえたら、なんかうれしいかもね~。これからもまだまだ変わっていくけど、それをごいっしょに見守ってくれるみんながいることの安心感は、なにもかえがたいよね。

そして、もしあなたの大切なお友達がわたしみたいに変わってきてたら、ぜひその子の小さな変化に気づいてあげてほしいんだ。わたしたち、ことばでは言えないけど、ちゃんと心で感じてるから。寄り添ってくれるそのぬくもりが、いちばんのごほうびなんだよ。

わたしの「老い」観察記録

リアが14歳になってから、毎日のちいさな変化を観察することが日課になったの。今日は、わたしがどんな風に「老化」を感じているか、ありのままにお話しするね。

朝の目覚めと体調の変化

ふだんは朝6時ごろ、パパが優しく「リア、おはよう」と声をかけてくれると、ぼんやりとだけど目が覚めるようになったの。

若いころみたいに「わーん!」と飛び起きることは少なくなって、ゆっくり体を伸ばしてからゆるーく起き上がる感じ。関節がちょっと固くて、ふとんから出るのが前より時間がかかるの。

でも、それでも起きられる自分に、ほんの少し誇りを感じたりするんだ。

食欲と食べるペースの変化

ごはんは相変わらず大好き!でも、硬いフードは少しつらくなってきたから、今はふやかしたり、小さくカットしたりしてくれているの。

以前はがつがつ丸のみしてたけど、今はゆっくり、よく噛んで食べるようにしていんるだ。

ママが「リア、ゆっくりでいいよ」と声をかけてくれると、本当にほっとする。食欲にムラもあって、「今日はあんまり食べたくないな…」って日もあれば、「おかわり!」って言いたくなる日もあるの。

不思議と、そのリズムも落ち着いてきて、自分の体とちゃんと向き合える気がしてるよ。

歩き方と運動の変化

お散歩は今でも大好きだけど、前よりゆっくり歩くようになったの。ちょっとだけ足がふらついたり、ゆるい坂道に苦戦したりすることもある。

でもね、パパが優しくリードを引いてくれたり、後ろから声をかけて励ましてくれたりすると、「よし、行こう!」って気持ちになるの。

無理して長く歩かなくても大丈夫。マイペースで散歩できるって、案外気が楽だったりするんだ。

昼間の睡眠と寝顔の変化

お昼寝は長くて深くなったよ。ごはんのあとにウトウトし始めると、気づいたら数時間寝てることもあるの。

ママが毛布をかけてくれたり、ぬくぬくのクッションに乗せてくれたりすると、すぐに夢の中へ落ちちゃうんだ。

寝顔も、子犬のころのキラキラした顔とは少し違うようだけど、なんだか穏やかで安心感があるって言われるよ。

寝息がちいさくリズミカルで、それを聞いてるだけで、「ちゃんとねむれてるんだな」と安心してくれているみたい。

情緒・気分の変化

リアの気持ちの起伏も、だいぶ穏やかになったみたい。以前は「わん!」って吠えちゃう場面でも、今は「ふーん」って冷静に受け流せるようになったんだよ。

ちょっと眠いときは「ううん…ちょっとだけね…」ってしょんぼりしたり、元気なときは「よーし!行こう!」ってテンション上がったり。

気分のムラが減って、安定してきたの。パパが「リアは優しい気持ちが増してきたね」と言ってくれるのが、何よりうれしい。

触れられることに対する反応

触られることが、前よりもっと気持ちよく感じるようになった気がするの。

ママが耳のあたりをそっとなでてくれたり、背中やお腹を優しくマッサージしてくれたり。手をそっと当ててくれるだけで、なんだか心がじんわり温かくなるんだ。

関節がこわばってる日は、そーっとなでてもらうだけで安心する。そういう触れ合いが、今のリアにとって必要なひとときなんだと思う。

夜の睡眠・就寝パターン

夜9時ごろになると、自分からベッドに向かうようになったの。

以前は夜まで元気だったけど、今はゆっくり体を休ませたくなる時間が早くなったの。パパが毛布をかけてくれるのを待つ感じで、ぐっすり眠れる幸せを感じてる。

夜鳴きや不安で起きることは減って、朝までしっかり眠れる日が増えたかな。

家族への甘え方の変化

それからね、以前よりもっと甘えん坊になった気がするの。

パパのひざの上で静かに目を細めて甘えたり、ママのそばでただそっと寄り添ったり。お兄ちゃんと遊ぶときは、激しくじゃれずに、ふんわり優しく触れるようになった。

お姉ちゃんがそばを通ると、「ねぇねぇ」って小さな鼻ツンで甘えにいくのもかわいいでしょ?こういう優しい甘え方が、今のスタイル。

ケアとお世話の工夫

肉球クリーム、目薬(必要なとき)、シニア用のごはん、滑り止めのマットなど…。ママが工夫してくれるおかげで、毎日心地よく過ごせてる。

パパは定期的に耳や体調のチェックをしてくれて、気になることがあればすぐ病院にも連れて行ってくれる。

お兄ちゃんとお姉ちゃんも、リアが安心できるように声かけやそばで寝る時間を意識してくれてる。家族みんなのあたたかい気づかいが、リアにとって安心のもとなんだよ。

シニア犬になっても、わたしはわたし。だから…

14歳になったリアは、身体も気持ちもゆっくりと変わってきた。でもね、変わったからって、自分が自分じゃなくなるわけじゃないの。

むしろ、今のリアのほうがずっと「らしく」なった気がするんだよ。だって、わたしには今しかない毎日を、ちゃんと味わってるって胸を張って言えるから。

パパがゆっくり歩くわたしにあわせてくれること。ママが毎日「今日のリアちゃん、どうだった?」って話しかけてくれること。お兄ちゃんが一緒に昼寝してくれること。お姉ちゃんが「リア、かわいいね〜」ってなでてくれること。そんな日常が、今のわたしにとっては宝物。

若いころは「遊ぶ!走る!冒険する!」がすべてだったけど、今は「感じる・寄り添う・安心する」が大事なキーワード。

ちいさな変化にも気づいてもらえて、「大丈夫?」ってそっと聞いてもらえるだけで、胸がぽっとあたたかくなるの。

「老い」は、たしかに不安なこともあるよ。急に立てなくなったり、咳が出る日があったり、ごはんが進まなかったり。

でもね、そのたびにそばに誰かがいてくれて、「リア、大丈夫だよ」って言ってくれるだけで、すごく心が落ち着くの。

わたしにとってシニア犬になって変わることは、終わることじゃないの。続いていくことなんだ。

流れがゆっくりになるだけで、止まったわけじゃない。だから、「もう昔みたいに走れないね」って言われても、「今のわたしも素敵でしょ?」って笑っていたいな。

シニア犬との暮らしは、たしかに手がかかるかもしれない。でも、その分だけ、心が通い合う瞬間が増えているような気がする。

見つめ合う時間、なでる手のやさしさ、静かに寄り添う空気。そのすべてが、わたしにとって愛そのものなの。

だから、これからも変わっていく自分を、自信を持って受け止めたいんだ。そして、そんなわたしをありのままに受け止めてくれるパパ、ママ、お兄ちゃん、お姉ちゃんと一緒に、「今」をていねいに重ねていきたいな。

それからね、あなたにも、伝えたいことがあるの。もし、あなたのそばに、わたしと同じように年齢を重ねたお友達がいたら、その子の変化を悲しいことって思わないでほしいんだ。その変化は、あなたとの信頼が育ってきた証なんだから。

耳が遠くなっても、目が見えにくくなっても、心はちゃんとあなたを見てるんだよ。声が届かなくても、心のトーンは感じてる。

だから、いっぱい話しかけて、いっぱい触れて、いっぱいそばにいてあげてね。

リアは、これからも変わっていと思う。もっとゆっくりになって、もっと甘えん坊になって、もっと無理がきかなくなるかもしれない。

でもそれは、もっと家族との絆が深まるってこと。わたしは、それを誇りに思ってるの。

いつか、お空に旅立つ日が来るかもしれない。でも、それまでの一日一日を、ちゃんと生きて、ちゃんと感じて、大好きな家族にたくさんの「ありがとう」を伝えていきたい。

わたし、リアは、今も幸せです。変わっても、わたしはわたし。だから、これからもよろしくね。

リアより

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