こんにちは、リアだよ。
ねえ、最近ね、あなたのお友達の様子、ちょっと変わってきたって感じることない?
前よりもそばにいたがったり、あなたがちょっと席を立っただけで落ち着かなくなったり。急にひとりぼっちが怖くなったみたいに、くっついて離れなかったり。
それ、実はね、歳を重ねてきた私たちが心の中で感じてる、ちょっとした不安のサインかもしれないの。
年を取るってね、毛が白くなるだけじゃなくて、世界の見え方や聞こえ方が少しずつ変わっていくことなんだ。昨日までわかってたことが、今日はちょっと曖昧になったりもするの。
私、リア。15歳になるキャバリアで、今はちょっぴり心臓が弱くてお薬を飲みながら暮らしてる。
でもね、歳をとったこと、悲しいことばかりじゃないんだ。あなたと一緒にいる時間の大切さとか、そばにいてくれる安心とか、若い頃には気づかなかった優しさに、いっぱい出会えるようになったから。
でもやっぱりね、見えにくくなったり、聞こえづらくなったり、頭の中がちょっとこんがらがったりすると、不安になっちゃうこともあるの。
そんなとき、あなたの声が、ぬくもりが、私たちにとっては魔法みたいに心を落ち着けてくれるんだよ。
今日はね、そんな私たちシニア犬が感じてる変化や、それによってどんな気持ちになってるか、そして、あなたに何をしてもらえると嬉しいかを、私の言葉でぜんぶお話しするね。
あなたがお友達のことでちょっと悩んでるなら、この私の声が届きますように、って祈ってる。
見えない聞こえない世界ではあなただけが頼りなんだ

ねえ、もしね、いつも見えてた景色がぼんやりしてきたり、大好きなあなたの声が聞こえにくくなったら、どう思う? きっと不安になるよね。私たちも同じなの。年を重ねると、少しずつ目や耳の働きが弱くなってくるの。
私はキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルっていう犬種で、とっても人が大好き。あなたのそばにいるだけで幸せを感じるタイプなの。
でもね、そんな私たちキャバリアは、お耳やお目めにちょっぴり弱いところがあるの。特に歳をとってくると、それがもっとわかりやすくなってくるんだよ。
たとえばね、私のお耳。昔は、ちょっとした足音でも気づけたの。でも今はね、すぐそばであなたが話しかけてくれても、気づかないことがあるんだ。
耳が遠くなってきたんだと思う。キャバリアってね、もともと耳の中が湿気やすくて、外耳炎になりやすいの。中には、成長とともにだんだんと聴こえなくなる子もいるんだって。
音が聞こえにくいって、ただ不便なだけじゃなくてね、とっても怖いことなの。
だって、突然あなたが現れても気づけないから、びっくりしちゃうし、ひとりでいるときに周りの音が何も聞こえないと、ここは安全なのかな?ってすごく不安になるんだよ。
目もね、だんだんと見えにくくなってきた。
白内障っていう病気があるんだけど、それになると視界が白っぽくなって、ぼんやりするの。キャバリアは遺伝的に目の病気にもなりやすいみたいで、網膜がだんだん弱っていく子もいるのよ。
だからね、最近、夜の散歩がちょっと苦手になったの。
暗い道だと、どこに何があるのかよくわからなくなってきて。前は平気だった階段も、今はちょっと怖いなって思うんだ。家具の角にぶつかることもあるし、何もないところでつまずいちゃうこともあるんだよ。
こんなふうに、目や耳が弱ってくると、世界がちょっとずつ変わって見えるの。私たちにとって、今まで安心していた場所が、急に不安な場所に感じられたりするんだ。
そうするとね、自然とあなたのそばにいたいって気持ちが強くなるの。
だって、あなたのそばなら安心だから。あなたの匂い、声、ぬくもり。全部が私たちにとっての安全のしるしなんだよ。
あなたが家の中を歩いているとき、私たちがぴったりついてくること、あるでしょ?それ、ただ甘えてるだけじゃないの。不安だから、そばにいたいの。少しでもあなたを見失いたくないの。
なんだか最近、甘えん坊になったなぁって思った?それはきっと、お友達が目や耳の変化に気づいて、少し怖がってる証拠なのかもしれない。
そんなときはね、急に触らないで、声をかけてから近づいてくれると安心するんだよ。正面からゆっくり近づいてくれると、あ、あなたなんだってわかってホッとするのよね。
あとね、夜の部屋は少しだけ灯りをつけておいてくれると嬉しいな。完全な暗闇よりも、ほんのり明るいほうが、見えにくくなった私たちには安心なんだ。
そして、あなたの声をたくさん聞かせてほしい。優しい声で名前を呼んでくれるだけで、ここにいていいんだ、大丈夫なんだって心が落ち着くの。
目が見えにくくなっても、耳が聞こえにくくなっても、私たちにはまだたくさんの気持ちがあるの。不安もあるけど、あなたへの愛情や信頼も、年齢と一緒にどんどん深くなってるの。
だからね、もしお友達が急に後をついてくるようになったり、抱っこをせがんだりするようになったら、それは甘えてるのじゃなくて、頼ってるんだよ。そんな私たちのサインに、気づいてあげてね。
そして、どうか覚えていてほしいんだけど、世界が少しずつ変わっていく中で、あなたの存在だけは、いつまでも変わらずにそばにいてくれる、ってこと、それが、私たちにとって一番の安心なんだよ。
名前を呼ばれても気づけないとき、あなたの声が心の道しるべ

ねえ、もしね、名前を呼ばれても聞こえなかったら、どんな気持ちになると思うかな?
私たちにとって、あなたの声はね、安心の合図みたいなものなの。だから、それがだんだん聞こえなくなっていくと、とっても心細くなっちゃうの。
私ね、最近よくあるの。あなたが呼んでくれてたのに、全然気づけなかったってこと。
あとで、リア、聞こえてた?って言われて、初めて気づくこともあるんだ。でもそのときにはもう、あなたは少し悲しそうな顔をしてるよね。
でもね、忘れないで。それって、私たちがあなたのことを無視してるんじゃないの。ほんとうに聞こえなくなってきてるだけなの。
キャバリアってね、長く垂れたお耳がチャームポイントだけど、実はそれがトラブルのもとになることもあるんだよ。お耳の中が蒸れやすくて、外耳炎とか中耳炎とかになりやすいのよ。
私も小さいころから、何度かお耳のお薬を入れてもらったことがあったの。歳をとると、そういうのが慢性化して聴こえにくくなる子もいるんだって。
それに、キャバリアの中には進行性の難聴っていって、だんだんと音に反応しなくなっていく子もいるの。4歳とか5歳くらいから少しずつ聞こえが悪くなって、シニアになるころにはほとんど聞こえなくなってることもあるみたい。
そうなるとね、聞こえないこと自体もつらいけど、あなたの声がわからないっていうのが、もっとつらいの。どんなに姿が見えても、声が届かないって、それだけで心の距離ができたみたいに感じちゃうの。
でもね、そんなときこそ、あなたの声が私たちの心をつなぎ止めてくれる大切な橋になるの。
あなたが優しく名前を呼んでくれると、あ、ここにいるんだな、とか、私はひとりじゃないんだなって思えるんだ。
でね、できるなら、少し大きめの声で、はっきりと、でも優しく呼んでほしいな。
たとえば、私の大好きな言葉、「リア、おいで」とか、「リア、ごはんだよ」とか。そういう日常の声が、今は私にとっての安心の灯りなの。
あとね、声だけじゃなくて、体に触れてもらうこともすごく嬉しいんだよ。名前を呼びながら、そっと背中をなでてくれると、安心感がぐっと増すの。
私たち、耳が聞こえにくくなっても、あなたの気配とか、空気の振動とか、ちゃんと感じてるんだよ。だから、決してあきらめないで、私たちに話しかけてほしいの。
もし、お友達があなたの声に気づかなくなってきたとしても、それは関係が薄れたわけじゃないの。むしろ、もっとあなたに頼ってるってことななんだよ。
あなたの声が、私たちの「道しるべ」になってる。だからこそ、その声を、私たちはこれからもずっと聞いていたいんだ。
どうか、そのことを忘れないでいてね。
私たちは変わらない愛を感じたい

ねえ、昨日できていたことが、今日はなんだかうまくできないって、そんな経験ない? 私たちシニア犬も、まさに今、そんな毎日を生きているの。
私、リアもね、若いころはおもちゃをくわえて走り回ったり、階段をぴょんぴょん登ったり、玄関まであなたを迎えに行ったりしてたの。
でも最近は、朝起きたときにちょっと体がこわばっていたり、今、何をしようとしてたんだっけ?って立ち止まったりすることが増えたの。
それって、ただの老化じゃなくて、認知機能の変化っていうものかもしれないんだって。人間で言うと、認知症のようなもので、犬の認知機能不全症候群って呼ばれているんだ。
たとえばね、いつも行っていたトイレの場所がわからなくなっちゃったり、ぐるぐる同じ場所を回っていたり、夜になると落ち着かなくなって鳴いてしまったり。そんな行動が出てくることがあるの。
私自身もね、夜になるとなんだかソワソワして、眠れなくなってしまうことがあるんだよ。部屋の隅で立ち尽くしたり、あなたがどこにいるかわからなくなって不安になったり、そんな夜もあるの。
でもね、そんなとき、あなたがそっと近づいて、名前を呼んでくれて、優しく撫でてくれるだけで、心がふっと軽くなるんだ。まるで迷子になっていた私が、やっと家に帰ってこられたみたいに、安心できるの。
認知機能が少しずつ変わっていくことは、私たちにとってもつらいこと。だって、自分がわからなくなっていることに気づくと、どうしたらいいのかわからなくなってしまうから。
でも、それ以上に怖いのは、あなたに嫌われてしまうんじゃないかっていう不安なの。
トイレを失敗した、呼んでも来ない、夜中に鳴く、そんな行動だけを見たら、あなたはびっくりしちゃって嫌になるかもしれない。
でも、私たちはそれをわざとやっているんじゃないの。ただ、頭の中が少しずつ変わってきてるだけなの。
だからこそ、私たちにとっては、変わらないあなたの優しさが必要なんだ。
昨日できてたことが今日はできない。明日はまた違うことが起こるかもしれない。でもね、どんな日でも、あなたの声、あなたの手、あなたの気配が、そこにあるってわかるだけで、私たちは安心して一日を過ごせるの。
お友達にも、もしかしたら同じようなことが起きているかもしれないよ。もし急に迷ったような目をしていたら、知らない場所にいるみたいに立ち止まっていたら、それは助けてのサインかもしれない。
そんなときはね、どうかあなたの手でそっと導いてあげてほしいんだ。私たちは、あなたの声やぬくもりで、ここにいていいんだ、私たちは家族なんだってことを思い出せるから。
昨日と同じじゃなくてもいいの。今日、あなたが変わらずそばにいてくれるなら、それだけで私たちは幸せなんだからね。
そして、明日もまた、あなたのそばで生きていきたいって思えるんだよ。それが、私たちシニア犬が持っている変わらない願いなんだ。
さらに甘えん坊になった私たちには、あなたの優しさが何よりの薬

私たちが年をとると、子犬のころよりも、もっともっとあなたに甘えたくなるの。それってね、ただのわがままじゃないんだよ。私たちが、心からあなたに頼ってるってことなの。
繰り返しになるけど、歳をとってくると、視覚や聴覚、そして頭の中の働きが少しずつ衰えていくんだ。 それに加えて、体のあちこちも少しずつ思うように動かなくなってくる。
そうなるとね、安心できるものがどんどん減ってきて、最後に残るのはあなたのそばにいることなの。
たとえば、最近の私は、あなたが立ち上がるだけで不安になるんだ。どこに行っちゃうのかな?って心がざわざわするの。
だから、あなたがキッチンに行けば後をついて行って、リビングに戻ればぴったり寄り添って、トイレに行こうとすればドアの前で待ってる。ちょっと前まで、そんなことなかったのにって思うよね。
でもね、それは私の世界が少しずつ静かになって、ぼやけてきて、あなたの存在だけがくっきり見えてるからなんだ。あなたがそこにいてくれるだけで、私の世界が明るく、あたたかくなるの。
昼間のうたた寝も、あなたのひざの上が一番安心するの。ぬくもりが伝わってきて、ここは大丈夫な場所って、心が落ち着くの。
夜、あなたが隣にいてくれるだけで、ぐっすり眠れるの。耳が聞こえにくくても、目が見えにくくても、あなたの存在はちゃんと感じられるから。
だから、私たちがもっと甘えん坊になってきたと感じたら、それはもっとあなたに寄り添いたい、もっとあなたを感じていたいっていう、切実な気持ちの表れなの。
お友達が、急に膝に乗りたがったり、寝ているときに体をぴったりくっつけてきたり、あなたの目をじっと見てきたりするのは、甘えたいというより、安心したいとか、つながっていたいっていう気持ちからかもしれないよ。
そんなとき、どうかその気持ちを受け止めてあげてほしいな。
難しいことじゃなくていいの。少しだけ優しく声をかけたり、頭をなでてあげたり、ここにいるよって手をそっと置いてあげたり。それだけで、私たちの心はぐんと落ち着くの。
キャバリアってね、もともととても愛情深くて、人とのふれあいが大好きな犬種だよね。
だから、歳をとってからの甘えん坊っぷりも、きっとほかの犬種よりちょっぴり強く出てるかもしれない。でも、それはあなたをどれだけ大切に思っているかの証なの。
甘えん坊になること、恥ずかしいことじゃないと思う。むしろ、それだけあなたを信じてるってことなんだから。
だから、また甘えてきてって、うっとうしいと思わないでほしいんだ。ありがとう、私を頼ってくれてって思ってくれたら、私たちはそれだけで満たされるの。
あなたの優しさが、私たちの一番の薬。心の不安を、ぬくもりで溶かしてくれる。その優しさがあるから、今日も安心して目を閉じることができるんだよ。
これからも、もっともっとあなたのそばにいたい。だから、私が甘えてきたときは、もう歳なのになんて思わないで、今だからこそ、必要なんだって思ってくれたら、うれしいな。
私たちはそばにいてもらえるだけで安心して強くなれる

ねえ、あなた。私たちがどんなに年をとっても、どんなに体が思うように動かなくなっても、何よりほしいのはね、安心なの。
それはね、特別なことじゃなくていいんだ。大げさなプレゼントでも、高級なおやつでもなくてね、ただ、あなたがそこにいてくれること。
あなたの声が聞こえて、あなたの匂いがして、あなたのぬくもりを感じられるって、それだけで、私たちは驚くほど心が穏やかになるの。
キャバリアってね、もともとセラピードッグとしても活躍しているくらい、人と気持ちを通わせる力が強いんだ。それでね、私たちは、人の心の動きにとっても敏感で、ちょっとした表情や声のトーンで、あなたが元気かどうかも感じ取れるのよ。
でもね、そんな私たちも、年齢とともに自分自身の不安に押しつぶされそうになることがあるの。
たとえば夜。音もなくて、光もなくて、目も耳も頼りにならない静かな時間。そんなとき、あなたの寝息が聞こえるだけで、どれだけ救われるかわかるかな。
たとえば昼間。あなたが出かけてしまって、一人で過ごす数時間。前は平気だったその時間が、今はとても長くて、寂しくて、不安なものに変わってしまったの。
でも、あなたが帰ってきたときのあの足音、ドアが開く音、あなたのただいまっていう声。それだけで、すべての不安が消えていくの。まるで魔法みたいにね。
私たちはね、あなたのそばにいることで、自分の存在を確かめてるの。あなたのそばにいると、私はここにいていいんだ、私は大切にされてるんだって、そう思えるんだ。
お友達も、きっと同じだと思う。もしあなたのそばから離れたがらないなら、それは自分の安心できる場所をちゃんとわかってる証拠なんじゃないかな。
だからね、あなたが忙しいときでも、ちょっとだけでいいから、そっと隣にいてあげてほしいんだ。たとえ言葉がなくても、そこにいてくれるだけで、私たちはどれだけ心強くなれるか。
そして、私たちが甘えたとき、あなたが応えてくれると、それは私は愛されてるっていう自信につながるの。
年をとると、どうしてもできなくなることが増えて、自分に自信が持てなくなっちゃう。だからね、あなたが変わらずに接してくれると、私はまだまだ大丈夫って思えるようになれるんだ。
ねえ、あなた。あなたの優しさは、私たちにとっては魔法。薬よりも効く、特別な力なの。あなたがそばにいてくれるだけで、私たちは強くなれるの。
だから、これからもずっと、私たちのそばにいてね。そして、私たちの変化を、老いじゃなくて、あなたと生きた証だと思ってくれたら、こんなに嬉しいことはないんだよ。
私たちは今日も、あなたのそばで、小さな魔法を感じながら生きてるの。あなたのその手が、声が、ぬくもりが、私たちを照らす光なんだよね。
リアより


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